滋賀報知新聞(ニュース)平成16年10月7日(木)第13919号


幽霊事務所で預かります

大津市石山寺の放置自転車保管所

違反建築物を承知で市が土地購入
=「目片市長にも責任」と市議激怒=

市の保管所。プレハブは問題の事務所
(湖西・大津市)
 大津市では、存在しない幽霊事務所で、業務が白昼堂々と行われているという、真夏のミステリーならぬ“秋のミステリー”がいま話題を呼んでいる。その場所は、放置自転車や原付きバイクなどを預かる「同市立石山寺保管所」(石山寺四丁目)。同敷地内にある既設の管理事務所は、登記簿上では存在せず、まさに現在の“神隠し”と言えそうだ。                          

【石川政実】


 保管所は、敷地面積が千九百八十二平方メートルで、その中に一階平家建てプレハブ事務所(建物面積約二百平方メートル=写真=)が設置されている。放置自転車などの収容能力は五百台で、六十日間預かって、所有者が現れなければ、部品を解体し再生利用している。この用地は平成十二年十二月、市土地開発公社が目片工務店(本社大津市、谷川明社長)から、約一億円見当で取得したとされるもの。市は十三年八月から保管所をオープンしているが、管理事務所は目片工務店が購入以前に自らが建設したプレハブ倉庫を、そのまま使用している。

 ちなみに、この敷地は平成六年まで、建築物が建てられない市街化調整区域だった。このため昭和五十年三月、「資材置き場」をとして、目片工務店は開発許可を市から取りつけた。そして同五十二年十月、「“仮設”資材倉庫」として建築確認が下りた。“仮設”は、通常、一〜三年で取り壊されるが、現在までプレハブが建っていることについて、市建築指導課は「市では仮設でなく本設倉庫として審査し建築確認を下ろした」と苦しい弁明をしている。

 ところで同社が同五十二年に建築確認を申請した図面では、図のように「仮設資材倉庫」が斜線印の逆L字型になっているのに対し、既設のプレハブは黒印の位置にある。建築確認と異なる場所に建物をたてる場合は、新たな建築確認申請が必要だが、その手続きをしていない。さらに同社は市に売却するまで、市から建築物の工事完了検査を受けずに、プレハブ倉庫を使用していた。

 このようにプレハブが違反建築物であることを承知で市は購入し、しかも管理事務所として使っていたのだ。

 市交通政策課は「屋根部分を二十三平法メートル増築することになり、平成十三年七月に市から建築確認(計画通知)がおり、同十四年十一月に完了検査を受けた。この時点で、旧建築物は違法でないとの御墨付きをもらった」と胸をはった。ところが、この保管所の登記簿を調べても、建物はどこにも存在しない。つまり市公社は、土地は購入したが、違法建築物は購入していなかったのだ。

 目片工務店の谷川社長は「昭和六十年ごろに、仮設の倉庫を建てて現在に至った。確かに、申請した場所に建てておらず、完了検査も受けていなかった。市の公社に売却する際、建物を壊せば金がかかるので、市で利用してもらえればという話になった」と説明した。

 しかしある保守系市議は「市や公社が事実上、違反建築物の寄付を受けたにもかかわらず、寄付行為の手続きをしないで、しかも市建築指導課は幽霊建築物をなぜか検査完了済みとしてOKを出し、さらに幽霊建築物を市交通政策課が管理事務所として使用するという、あきれはてた行政だ。また目片信・大津市長は、確か平成元年から三年まで目片工務店の代表取締役を務めており、今回の責任は逃れられない」とあきれ顔だった。まさにミステリアスな秋は、深まるばかりだ。


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豪華けんらんな曳山巡行

湖国三大祭「大津祭」

=天孫神社周辺で9、10日=

大津商人の豊かな経済力を伝える曳山
(湖西・大津市)
 湖国三大祭りのひとつ大津祭が九、十日、大津市京町の天孫神社周辺の旧市街地一帯で行なわれる。この祭りは、江戸時代はじめ、鍛冶屋町塩売治兵衛が狸面でおどったのが起源とされ、寛永十五年(一六三八年)からは曳山三基がつくられ、やがて元禄、安永年間に現在の曳山がととのえられた。

 本祭前夜にあたる九日の宵宮は、提灯で浮かび上がった各町の曳山十四基から「コンコンチキチン」と祭囃子が奏でられ、音色が夜空に響く風情は幻想的。曳山は、江戸時代の大津商人の心意気を示すゴブラン織や装飾金具でかざられ、これらを間近に観て各町を歩くのも楽しみのひとつ。

 十日の本祭では、豪華けんらんな曳山十三基が、天孫神社(京町三丁目)に午前九時に勢ぞろいし、巡行のため旧市街地へ出発する。巡行では、曳山に取り入れられたからくりの披露が見もの。からくりは能や中国の故事を題材にしたもので、当時の文化水準の高さが分かる。なお、正午から午後一時四十五分まで、JR大津駅から湖岸まで通じる中央通りで曳山が展示される。

 問い合わせは、びわ湖大津観光協会(電話077-528-2772)、または大津駅観光案内所(電話077-522-3830)、大津祭曳山展示館(電話077-521-1013)へ。


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合併で変わった身近なあれこれ

10月1日に誕生した新市「湖南市」
旧町役場は市役所東西庁舎に

=住居表示の変更、新しい市章=

採用された市章
(湖南・湖南市)
 旧の甲西、石部両町が合併し、新市「湖南市」が一日に誕生した。人口は五万六千百二十四人(八月三十一日現在)で、県内十一市では栗東市に次いで九番目の規模となる。合併によって生活の中で何が変わったのか、整理してみた。


 ●新市実感できる変化
 「合併」に対して実感が湧かない人でもピンとくるのが、合併によって変わった住居表示だ。新しい表示では、甲賀郡を「湖南市」とし、「町名」「大字」を削り、「湖南市○○」となった。例えば、以前は滋賀県甲賀郡石部町○○一丁目二番三号だったのが「滋賀県湖南市○○一丁目二番三号」、滋賀県甲賀郡甲西町○○町一番地の二だったのが「滋賀県湖南市○○町一番地二」となる。

 庁舎の位置は、市の主要機能を旧甲西町役場の湖南市役所東庁舎(湖南市中央一丁目)に置き、さらに行政サービスを低下させないよう、市民生活に関わる業務は、市東庁舎と旧石部町役場である湖南市役所西庁舎(湖南市石部中央一丁目)で分担する。

 市のマークである市章=写真=は、応募のあった作品千二百二十九点のなかから六回の審査を経て、ビックリ(!)マークのようなユニークで親しみやすいデザインに決まった。同市が琵琶湖の南に位置し、豊かな水と緑に囲まれた環境であることを表しているという。市の旗やバッジ、刊行物に印刷される。 

介護保険、水道など料金すえ置き


 ●格差ある料金の統一
 市民の生活に直結するのは、行政サービスの各種料金だ。このなかでも介護保険料と水道料金は、旧甲西・石部町で差が大きく、今後慎重に調整・統一するとされる。介護保険の月額料金は、サービスが充実している旧石部町は県内で最も高い三千六百七十円、一方の旧甲西町では三千二百五十二円で、来年度から新保険料に切り替わるまで現行のままで実施される。

 平成二十二年度までに調整・統一する上水道料金は、供給単価でみると旧石部町が一立方メートル当たり百四十六・五円、旧甲西町は百七十七・一円と、かなりの差がある。これは、県から購入する水道水の割合が大きいほど高くなるためで、九七%を県水に依存している旧甲西町に対して、旧石部町は七〇%を購入し、そのほかは井戸水で補っている。

市長選へ 谷畑・関氏が名乗り
旧両町議36人が来秋まで市議


 ●市長は?市議会は?
 行政のトップである市長は、十月三十一日告示、十一月七日投開票の選挙で決まるまで、旧石部町長の西岡種夫氏が市長代理執行者を務める。初の湖南市長選挙に向けては今のところ、前甲西町長の谷畑英吾氏、元同町長の関治夫氏が立候補を表明している。

 市議会では、旧甲西町の町議二十人、旧石部町の町議十六人の計三十六人が、合併特例法により来年十月三十一日までの一年一カ月、引き続き市議会議員として在任する。任期終了後の選挙では、定数二十四人の市議が選ばれる。


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埋まらぬタバコ税大幅減収の穴

新幹線新駅計画で栗東市150億円不足見込み

栗東市 県へ新たな貸し付け求める
=市議会では借金財政を危惧する声も=

新幹線新駅の周辺開発のイメージ図
(湖南・栗東市)
 栗東市下鈎に建設予定されている東海道新幹線(仮称)びわこ栗東駅の設置計画について、新駅建設分担金や周辺整備などを抱える地元・栗東市は先月開かれた市議会で、百五十億円の不足が見込まれることを明らかにし、県に財政支援を求めたいと説明した。国の※地方税制改正で同市の主な収入だったたばこ税が大幅に減収するなか、県へすがりたいところだが、県についても財政状況は厳しいのが現状だ。

 新駅設置にかかる市の負担は、新幹線新駅設置費用二百四十億円の三分の一に当たる約八十億円、駅周辺の土地整備事業約二百九十億円、新幹線新駅へのアクセス駅として草津線新駅設置約三十億円のほか、草津線新駅から新幹線新駅を結ぶ動く歩道の設置などを含めて四百億円以上が必要になるという。

 同市の試算によると、これに充てる財源は、新幹線新駅設置を目的に積み立てている約三十五億円、借金に当たる起債約五十五億円、国・県の補助約百七十億円を合わせて約二百六十億円。それでもなお、約百五十億円不足するので、県に対して新たな財政支援を求めるという。

 同市の平田善之総務部長は、「国の税制改正で、栗東市に入っていたたばこ税の三十五億円のうち二十二億円を県へ納めることになってしまうので、財源の穴埋めするため、新たな貸し付けを県へお願いしたい」とし、借金である市債の増加については「開業効果による税収増加で毎年返済できると予測している」と話す。

 これに対して県交通政策課は「新幹線新駅については、建設費用二百四十億円のうち、県、地元自治体、周辺自治体がそれぞれ三分の一(八十億円)づつ負担する前例にこだわらず、さらに踏み込む方向性にある」と、新駅本体の負担について説明する。

 また、市町村事業の補助金交付を行なう県市町村振興課は、「国・県補助でもなお不足する事業については、県の振興資金とあわせて、総務省が今年度打ち出した地域再生事業債による対応もある」と答え、計画の進ちょく状況に伴い検討したいと具体的な回答を避けた。

 資金計画のめどがたたないことについて、栗東市議会のある保守系議員は、「たばこ税収が大幅に減った今、新幹線新駅の駅舎負担八十億円でも市の財政は火の車なのに、この上さらに市の財政規模を大幅に超えた借金をするのはどうか。財政マニュアルできちんとした道筋をつけるべきだ」と、指摘している。
 
 ※国の地方税制改正 市町村たばこ税道府県交付金が導入された。これは、特定の市町村にたばこ税が集中するのを防ぐため、一定額を超えた税収を市町村から道府県へ交付金として納めるしくみ。ちなみに一定額とは、成人一人当りの消費本数(全国平均一日約七本)の三倍と設定している。

 たばこ業者を優遇して誘致する振興政策を行なっていた栗東市では、市税収入の四分の一を占め、新幹線新駅設置計画の財源に見込んでいた。新しい税制によれば、同市に毎年入っていたたばこ税収約三十五億円のうち、約二十二億円が県へ納められ、約十三億円しか残らない。平成十八年度から本格的に導入されることになる。


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自然と暮らしをつなぐ

インタープリター養成

=9日、楽修院大が説明会=

(湖南・守山市)
 楽修院大学(平和堂守山店四階)は、観光客と一緒に野山を歩きながらその土地の自然、暮らし、文化をガイドする「インタープリター」の養成講座を今月三十日から開設するにあたり、九日午後二時から同大学で説明会を開く。

 地域再発見、自然回帰のブームのなかでインタープリターの人材が不足している。土日のアルバイトとして、または定年後の仕事としても人気が高まっている。

 県では観光立県の構想があるが、観光スポットを案内するソフト面の充実が期待されている。そこで県産業支援プラザから健康増進事業として支援されている同大学は、地域に根ざした実践的な教育の場としてインタープリターの養成講座を実施することにした。

 講座は来年九月までの十二回シリーズで、原則として毎月最終水曜日夜に学習会を、同じ週の土曜日に現地講座を開く。第一回は二十七日夜に学習会、三十日に鈴鹿山系(永源寺町)の日本コバを訪ねることにしている。
 問い合わせは、楽修院大学事務局(電話077-514-2678)へ。

 


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