滋賀報知新聞(ニュース)平成16年10月21日(木)第13930号


大津祭の“からくり”も脱帽

大津市国保料で住民監査請求

剰余金10億円でなぜ上げる
=所得割8%で算定し減額を=

“からくり”で知られる大津祭の曵山(写真は、びわ湖大津観光連盟提供)
(湖西・大津市)
 昨年度の大津市国民健康保険事業特別会計で十億六千五百万円の剰余金が出ているのに、今年度に保険料を引き上げたのは不当として、同市の会社社長田中敏雄さん(63)はさきごろ、保険料の減額を求める住民監査請求を大津市監査委員に提出した。この十日に行われた「大津祭」の曵山巡行の見どころは人形などが動く“からくり”にあるが、同市でも毎年、国保特別会計決算で十億円前後の剰余金がありながら、わざと繰越金を三億円前後に低く見込んで、保険料を引き上げるといった“からくり”疑惑が浮上している。                    【石川政実】

 ●4万円余分に徴収?
 請求書によると、大津市は昨年度の国保特別会計の剰余金(歳入から歳出を引いた差額)からの繰越金を三億七千万円と見込んだため、五月の市国民健康保険運営協議会では今年度の所得割保険料率(医療分)を〇・二%上げて八・八%と算出した。市は六月に保険料を改定し徴収を始めている。当然、繰越金が大きくなれば、保険料が低く抑えられることになる。ところが市が五月の運営協議会に提出した昨年度の同特別会計決算見込みは、剰余金が十億八百万円で、さらに七月初めに市が公表した昨年度決算概要でも、剰余金は十億六千五百万円になっていた。

 田中さんは「剰余金の正確な見込みを知りながら、市や運営協議会は繰越金をわざと低く三億七千万円に設定、高い保険料を算定した。剰余金を全額、繰越金に回せば、所得割は八・〇%となり値上げの必要はなかった」としている。ちなみに今年度の保険料(医療分)は、所得割が八・八%、被保険者均等割が一人につき三万円、世帯別平等割が二万三千四百円で、最高限度額が五十三万円。これを所得割八%で単純試算すると、均等割が二万六千九百円、世帯別平等割が二万九百円となる。

 例えば三十九歳の世帯主のAさんと、三十八歳の奥さん(専業主婦)のBさん、十歳の息子のC君の三人家族の場合、Aさんの給与収入が五百万円、奥さんが「収入なし」と仮定すると、世帯主Aさんが支払う保険料は、所得割が八・〇%ならば、現行に比べ“約三万七千円”も安くなる。家族構成や年齢が増えれば、さらに額はアップする。

 ●大津市は毎年アップ
 国保保険料(医療分)の推移は▽十三年度当初時点における十二年度決算の繰越金見込みが約二億五千万円(十二年度決算=実際の剰余金九億千百万円)→十三年度所得割七・七%▽十四年度当初での十三年度決算の繰越金見込み三億円(十三年度決算=同十一億五千万円)→十四年度七・九%▽十五年度当初での十四年度決算の見込み三億円(十四年度決算=同八億九千五百万円)→十五年度八・六%と、決算では剰余金が各年度とも十億円前後なのに、繰越金は二億五千〜三億円と低く見込まれている。

 ●議会承認でいじれない
 同市保険年金課の山田和昭課長補佐は「五月の運営協議会では、剰余金が十億円以上なのは分かっていたが、二月市議会で当初予算として、繰越金見込みが三億円で承認がされており、変更はできない。また二月(剰余金見込み三億七千万円)と五月(同十億八百万円)の運営協議会で剰余金の見込みが大きく違ったのは、歳出で予定していたインフルエンザ代四億円が不要になり、歳入で国の特別調整交付金の特別事情分が約二億五千万円入ったためだ。毎年、繰越金を三億円前後に低く設定しているのでない。たまたま同額になったものだ。なお昨年度決算の剰余金のうち、(繰越金三億七千万円を除く)残りの約六億円は、収入役が保管し、新年度の支払いなどに運用している」と説明。

 しかし田中さんは「前年度の剰余金の多くを繰越金に回せば、保険料を上げる必要はなかった。六億円の剰余金が収入役口座に保管されているなら、一般会計に一時流用する目的外使用の疑いもある」と反論している。ともあれ“からくり”は、大津祭だけにしてもらいたいものだ。


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中嶋氏やや優勢だが、上滑りも

24日告示の甲賀市長選挙

西川氏 連合頼りで背水の陣
=田代氏 女性票への食い込み図る=

(湖南・甲賀市)
 旧甲賀郡五町が合併して誕生した新市「甲賀市」の初の市長選挙が、二十四日に告示、三十一日に投開票される。旧水口町長の西川勝彦氏(59歳)と県議の中嶋武嗣氏(56歳)、甲賀市議の田代君代氏(61歳)による三つ巴となり、激しい前哨戦が繰り広げられている。


 ●水口、甲南死守へ
 今回の選挙では、甲賀市を水口町と構成する旧の土山、甲賀、甲南、信楽の四町長と保守系市議四十七人が、すでに立候補を表明していた西川氏でなく、中嶋氏を支持して、擁立するという異例の事態で始まった。
 西川氏につく市議は水口町の保守系議員八人を含む約二十人で、中嶋氏につく市議四十七人の半数に及ばない。そのため西川氏は劣勢を巻き返すため連合の推せんを取り付け、新興住宅の多い水口、甲南町を中心に無党派層への浸透を図る。

 とくに三期九年半、町長を務めた水口町は絶対に落とせない最重点地域で、西川氏は「水口町で圧倒しないと話にならない」と話す。後援会や商工会などの人脈のほか、区長を動員して票固めに懸命だ。

 土山、信楽町は苦戦とされるが、同陣営幹部の鵜飼長生市議は「全国的に評価された各家庭の生ゴミ堆肥化、行政サービス向上を目指す国際規格ISOの取り組みなどの実績をアピールしたい」と、自治体の首長としての手腕を掲げて支持を求める。

 ●JA人脈フル回転
 中嶋氏は、旧四町の町長と保守系市議の多くがつき、農村部で有利な戦いを進めている。「市議が精力的に動いてくれて、土山、甲賀、信楽町はだいぶ固まってきた」と、総括責任者の家森茂樹県議は強気だ。

 食い込みの難しい甲南町でも、中嶋氏のJA人脈がフル回転し、ようやく浸透が感じられるようになった。同氏と西川氏の地盤である水口町のせめぎ合いはし烈で、「票を五分五分に持ち込めれば、こちらは土山、信楽、甲賀で優勢なので勝ちだ」(中嶋陣営市議)と鼻息が荒い。

 ミニ集会は今月十一日から一日三カ所で開き、先行の西川陣営に対して必死の追い上げ。各町に市議が張り付き、徹底して票を掘り起こしている。さらに十六日の信楽町開発センターを皮切りに、二十三日まで各町単位で決起集会を開き、気炎を上げる。

 ●福祉中心の市政訴え
 田代氏は、共産党や甲賀民主商工会などの団体・個人による「くらしをまもる会」に擁立された。水口町に拠点をおき、同会のメンバーが電話作戦などで支援を訴える。十八日から各地域で勉強会をスタートさせ、その結果を政策に反映させたいとしている。選挙期間中は桐山ヒサ子県議が応援に駆け付けてテコ入れを図る。

 同陣営は「田代氏は五期目のベテラン議員であり、住民の目線から政治が見ることのできる女性」とし、「新市建設計画の中味は道路などの開発が中心だが、むしろ住民は保健、福祉のまちづくりを望んでいる」と、福祉中心の市政を訴える。

 ●中嶋、西川両氏接戦か
 情勢については、中嶋氏が、多くの支援議員やJA人脈など組織力を活かして優勢だが、上滑りもみられる。一方、背水の陣の西川氏は逆に陣営が引き締まり、接戦の公算も大きい。田代氏は、福祉、教育を訴えて、党の組織票に女性票の上積みを目指している。


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秋の湖北・湖西 クマ出没相次ぐ

県が危険回避の注意呼びかけ

=目撃情報 今年度は例年の3倍67件=

今月7日、朽木村の奥山で捕獲されたツキノワグマ
(湖西・朽木村)
 県内でツキノワグマの出没が相次いでいる。今年度、県へ寄せられた目撃情報は六十七件(十月十四日現在)で、秋に入ってから目立って増えており、県自然保護課は「例年に比べて三倍多い感触」と警戒している。このため、クマは冬眠をひかえて食欲が旺盛になることから、今後の出没増加を警戒してホームページで注意を呼びかけている。

 ツキノワグマは本来、温厚で臆病な動物とされ、絶滅の恐れのある森林性大型ほ乳類。県内における生息範囲は、湖北、湖西、鈴鹿山系とされるが、今秋はそのほかの地域でも出没する恐れがある。

 この秋とくにエサを求めて、人里近くまで下りているのは、昨年の冷夏の影響で木の実が不作だったのに加えて、台風で木の実が落下してリスなどの小動物に食べられてしまい、食物がなくなったことが原因とされる。

 県は、人とツキノワグマの遭遇を避けるのが、人身事故を避ける最も有効な手段として、ホームページで注意事項を掲載している。

 それによると、クマを引き寄せないためには、▽家のまわりやキャンプで生ゴミを無造作に捨てたり置いたりしない▽収穫予定のないカキ、クリの実はとってしまう▽山地にある墓地では供え物は持ち帰る、としている。

 山林などで遭遇しないためには、ラジオ・笛・鈴などで音を出しながら、明るい場所を行動。さらに、エサになるクリ、ドングリ類、クルミ、カキ、アケビのなる林には近づかない。また、クマは人里近くに夕方に出て、夜間に行動するパターンが多いので、夜間の外出はひかえるよう呼びかけている。

 万が一、遭遇した場合は、大声を出さずに目を離さずにそっと立ち去る。攻撃が避けられない時は、地面のくぼみにうつ伏せになり、両手で首の後ろを防ぐ。ザックを担いでいれば、背中、頭、首が守られるという。
 なお、人家近くで目撃した場合は、すぐに市町村、警察署へ連絡するよう求めている。


9月下旬以降のクマ出没情報(16日現在)

 9月26日 子グマ2頭連れた親グマ1頭を、高月町洞戸の県道で歩いているのを通行人が目撃。自動車に覆いかぶさり、車体に傷がついた。10月5日 6時半頃びわ町益田の東浅井郡消防署西出張所の車庫内にクマがいるのを署員が発見。県と町、虎姫署が麻酔銃を使って捕獲し、近隣の山林に放つ。

10月10日 19時20分頃伊吹町上平寺の民家前の畑で目撃。カキの木に登って実を食べた後、姿を消した。

10月13日 7時頃西浅井町庄の工場の駐車場に子グマを発見。消防ポンプ格納庫に追い込み、木之本署に通報した。獣医師が麻酔銃を使って捕獲し、近くの山へ放った。

10月15日10時頃体長1・4メートルほどのクマが朽木村宮前坊の集落に出没、近くにいた男性に突進し、顔とひじに軽いケガを負わす。さらに近くの工場敷地内に入り、作業中の男性の背後から襲い、右手人さし指骨折などの重傷を負わせ逃げた。


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県内雇用は安定期へ

有効求人倍率1.03倍

前月切った1倍を取り戻す
=8月 求職者22か月連続で減少=

(全 県)
 滋賀労働局がまとめた県内における八月の雇用失業情勢によると、有効求人倍率(季節調整値)は一・〇三倍となり、十一年八か月ぶりに回復しながら前月割った一倍を取り戻した。

 有効求人数は二万三千八百五十一人で、前月に比べ五・五%(千二百五十四人)増加し、前年同月比では三八・〇%(六千五百六十四人)増え、二十七か月連続の増加となった。

 一方、有効求職者数は二万四千百九十九人と、前月比二・九%(七百一人)減少し、前年同月比でも一二・三%(三千三百八十一人)減と、二十二か月連続して減少している。

 このことから、有効求人倍率(季節調整値)は、前月に比べ〇・〇四ポイント上回り、一・〇三倍(全国の七月〇・八三倍)を示した。前年同月からは〇・三八ポイント上回ったことになり、全国に比べ雇用環境は大幅な回復を示していることがうかがえる。

 新規求人数は八千九百二十四人で、前月に比べ三・三%(二百八十五人)増加し、前年同月比では二五・一%(千七百九十二人)増えている。新規求職者数(五千六百十一人)は、前月比四・一%(二百四十二人)減り、前年同月比でも一・八%(百一人)の減少となった。新規求人倍率(季節調整値)は前月を〇・〇四ポイント上回り一・四八倍となった。

 新規求人を主要産業別(前年同月比)でみると、製造業(六七・六%)、運輸・通信業(三六・七%)、サービス業(一〇・六%)で増加したが、建設業(一四・二%)、卸・小売業では二・二%減少している。

 新規求人のうちパート数は二千五百二十一人で、パート比率は前月を七・二ポイント下回り二八・二%となったほか、製造業で一七・九%、卸・小売業六三・六%、サービス業では二八・二%がパート求人で占められている。新規求職申込件数(五千六百十一件)のうち、パート求職が千五百七十一件(前月比〇・四ポイント増)と全体の二八・〇%を占めている。


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展示やリフォームファッションショーなど

まずは身近なことから始めよう

=2004八日市市消費生活展=

(湖東・八日市市)
 環境や人にやさしい生活の改善を目指す八日市市消費者問題研究会と市地域婦人団体連合会は、十六・十七日の二日間、八日市駅前のショッピングプラザ・アピアで「八日市市消費生活展」を開いた。

 今年も「見直そう!私たちの生活(くらし)」をテーマにした、“食”“環境・ゴミ減量”などの各種展示に加え、八日市市消費者問題研究会の発足三十周年を記念したリフォームファッションショーや記念講演会などを行った。

 情報プラザの展示会場では、ジュースには角砂糖十個以上の糖分が、カップラーメンには一日摂取量の半分から三分の一の塩分や油が使われていることなどを実物で訴え、古着や端切れのリフォーム、廃食油で作った粉石けん、段ボールや古新聞などを使って家庭で作れる生ゴミ処理法、架空請求などの啓発パネル、「うつくしいわが街をめざす」標語・ポスター入選作品などを紹介した。

 また、自分が日頃から心掛けていることを短冊に書いて展示する「私のエコライフ宣言」や、環境紙芝居、段ボールと端切れで作るフォトスタンドなど、参加・体験コーナーにも子どもたちを含むたくさんの来場者が参加していた。

 アピアホールで開かれたリフォームファッションショーでは、市消費者問題研究会のメンバーが、若いころの着物や帯、亡き夫や母の思い出の品などをリフォームして、おしゃれなワンピースやスーツなどによみがえらせ、会員らしい内ポケットや小物などの工夫を施し、作者自身がモデルとなって十九点の作品をステージで発表した。客席からは、その見事なリフォームぶりに称賛の拍手が送られた。

 記念講演では、使い捨て時代を考える会の槌田劭理事長が、自身の活動に基づいた「21世紀をいかに生きるか! 使い捨て時代を考える会を始めて見えたこと」で、美しい地球を次代に伝えて行くために今やらなければならないことなどを訴えた。 

 


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