滋賀報知新聞(ニュース)平成16年10月27日(水)第13937号


よみがえる「翦風号」

30、31日 八日市南高に展示

ゆかりの地・沖野ヶ原に再び
=90年前の飛行機を忠実に復元=

(湖東・八日市市)
 翦風号を甦らせる会(中島伸男会長、二十五人)は、三月から製作してきた翦風号の実物大模型が完成したことから、三十、三十一両日に当時の翦風号が飛び立ったとされる八日市南高校の農業機械倉庫前広場に展示する。

 大正三年十月二十二日、民間飛行家の荻田常三郎(秦荘町島川出身)がフランスから持ち帰った翦風号に乗って、沖野ヶ原を飛び立って九十年になる。ライト兄弟の初飛行から十一年後のことで、八日市の人口の十倍にも当たる約五万人が見物に訪れたという。

 十二分四十五秒の飛行に成功した荻田は、かねてからの夢であった民間飛行学校の設立やアジアで最初の飛行機製造という構想を発表し、翌年には沖野ヶ原に国内初の民間飛行場が建設された。

 しかし、翦風号の墜落・焼失を受け、資産家だった油九こと熊木九兵衛が私財を投げ打ち造った第二翦風号も墜落(同六年)し機体も失われた。町を挙げての事業も行き詰まりをみせ、八日市民間飛行場の大きな夢は消え去った。

 甦らせる会は、これらの偉業をたたえようと、市制五十周年に合わせて翦風号の復元を計画し、会員がボランティアで製作に取り組んできた。プロペラと骨格は木造、翼や胴体は布張りの全長六・六メートル、全幅九・三メートルを仕上げた。

 八月の五十周年式典会場では、原形を忠実に復元した姿を見てもらおうと、機体に布を張る前の骨格を展示した。その後の布張りには、各務原航空宇宙博物館から視察に訪れた専門家からも指導を受けている。今回の展示では、操縦席にも乗れるようにした。

 展示場所については、翦風号が飛び立った「ゆかりの地に展示したい」との会員の思いから、中島会長が当時の飛行場用地買収資料や写真などを参考に突き止めた八日市南高校グラウンド付近と決めた。

 両日とも、午前九時から午後四時まで完成した翦風号復元機を展示(三十一日は午後三時まで)するほか、機上から見た周辺の山や川、飛行場の広さを確認しようと、八日市気球クラブによる飛行体験も行う。乗船は三十日午前九時から二時間で、料金は一人五百円。


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驚異的な観察力と描写 実測図とスケッチで

郷土が生んだ大建築家 透徹の人西澤文隆

=秦荘町歴史文化資料館で 12月5まで=

西澤氏の下で測量などに携わった経験をもつ建築家の澤良雄さん(左から2人目)と、展示資料を所蔵する東大大学院の藤井恵介助教授(同1人目)によるトークと説明会には大勢の参加者が集まった
(湖東・秦荘町)
 日本建築界に偉大な足跡を残す、秦荘町野々目出身の建築家、故・西澤文隆氏(一九一五―八六)の業績を紹介する「透徹の人 建築家 西澤文隆の原風景」が、同町歴史文化資料館(同町松尾寺)で開かれている。

 西澤氏は、大阪府総合青少年野外センター、箕面観光ホテル、新宿ワシントンホテル、シオノギ製薬中央研究所など数々の現代建築の建設に携わり、「日本近代建築家二十人」に選ばれたほか、「日本建築学会賞」「滋賀県文化賞」などにも輝くなど、輝かしい業績とともに、現代建築家に大きな影響を与えた。

 さらに、徹底した詳細な測量から描かれる全国の主要な文化財建築物の鉛筆による精密な実測図(平面図・断面図)は、資料としても貴重なものばかり。

 「庭と建築」では、庭と建物を同格に見てそのかかわりを図面化した彼の研究の成果を、京都の仁和寺・龍安寺・妙心寺・大徳寺・高山寺や、厳島神社、春日大社、県内の園城寺・彦根城・大池寺などの実測図三十二点のほか、彼が使用していた三角定規・方位コンパス・折れ尺といった遺品で紹介する。

 「西澤文隆の原点」では、大戦中に捕虜として滞在したフィリピンでの花や果物、山登りや施設のスケッチや手記など約五十点を紹介。単なるスケッチではなく、彼の驚異的な観察力と描写力を伺うことができる。作品は最近発見されたもので、今回初公開となる。

 会期は十二月五日まで。入館料は大人三百円、小中学生百五十円。会期中の休館はなし。問い合わせは、同館(TEL0749―37―4500)まで。


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能登川町

新町長・宇賀氏と

=町議12人に当選証書=

井口選管委員長から町長の当選証書を受け取る宇賀氏(右)
(湖東・能登川町)
 能登川町長選で対立候補を大差で破り、初当選を果たした宇賀武氏(56)と、ひと足先に無投票当選した町議当選者十二人に二十六日、町選管委員長から当選証書が手渡された。

 午前八時半、町役場を訪れた宇賀氏は、迎えた職員らに喜びのあいさつを交わし、二階の応接室に案内された。

 井口金一・選挙管理委員長は「十一代目の町長当選に喜びとお祝いを申し上げます。厳しい財政状況のなか、本当に大変な時代を迎えるが、町議四期の経験と行動力に期待が集まり、それが今回の結果だと思われます。能登川町のあり方を方向づける重要な時期であり、町民二万四千人のためにお力を尽くしてほしい。ご活躍を願います」とあいさつし、宇賀氏に町長の当選証書を手渡した。
当選証書を受け取る町議当選者12人

 宇賀氏は「合併の是非を問う住民投票に代わるべく選挙でした。東近江市への合併について一定のご理解を得られたと思い、子や孫に継承できる町づくりを行いたい。それが、今を預かる私の責務と、責任の重さをひしひしと感じます。今後、合併に伴うまちづくりの住民アンケートを早急に実施したい」と、決意を語った。

 同九時からは、二階大会議室で町議当選者十二人への当選証書授与が行われ、 井口委員長は「当選おめでとう。厳しい財政状況のなか、定数を十八から十二に削減するなど、たいへん思い切ったものと評価できます。地方自治を方向づける大事な時です、無投票でしたが住民から大きな期待が寄せられ、福祉の向上や安心・安全なまちづくりへご活躍を」と祝福した。受け取った十二人は、緊張した面持ちで重責を改めてかみしめていた。

 このあと、議会事務局から議会日程が説明され、二十九日に臨時議会を開催。議長や副議長、各常任委員長などの議会構成を決める。


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蒲生町青少年育成町民会議と朝桜中生徒

ものを大切にする心育む美化活動

=駅周辺と町内公園を清掃=

草刈りやゴミ拾いをする朝桜中吹奏楽部の部員ら
(湖東・蒲生町)
 蒲生町青少年育成町民会議(藤林茂会長)は二十四日、蒲生町立朝桜中学校(岡谷ふさ子校長)の生徒の協力を得て、町の玄関口である近江鉄道の駅舎と町内公園の清掃活動を行った。

 今年で十年目を迎えた清掃活動は、平成五年に近江鉄道桜川駅舎が落書きされたのがきっかけで、翌年から同町民会議と朝桜中学校福祉会が中心となって年ニ回の美化活動が定例化した。現在では、福祉会だけでなく、クラブ単位や生徒有志が自主的に参加しており、多くの子どもたちが町をきれいにする喜びや達成感を体験している。

 今回は、京セラ駅から桜川、朝日大塚、朝日野駅までの四駅舎と、市子殿にある紫野公園、木村にあるあかね古墳公園の計六個所を、生徒約八十人と同町民会議本部役員・環境対策部員、教師、町職員ら約三十人の計百十人があらかじめ担当場所を決め作業にあたった。草刈りやゴミ拾いのほか、落書きなどで駅舎内ベンチの汚れがひどかったため雑巾がけをし磨きあげるなど、駅舎が本来の美しさを取り戻した。

 観光地でもあるあかね古墳公園は、吹奏楽部の部員約二十人が担当し、燃えるゴミ収集袋十袋分の雑草を刈り、落ちているゴミを一つ残らず拾い集めた。部員(中学二年生)の倉田麻里さんと山口紗也香さん、角穂乃美さん、小松香於里さん、高橋瑞紀さん、片岡鮎香さん、小村ひとみさん、山口三千恵さんの八人は、「蒲生町の自然を守ることにもつながるので、これからも続けていきたい。来年も吹奏楽部のメンバーで参加したい」とすがすがしい表情を見せた。

 古墳が再現された同公園には、一つ約三万円する陶器の埴輪が並べられているが、心ない人によりこの埴輪が深夜に割られる事件が続発している。藤林会長は、「公共のものを大切にする心を清掃活動を通して育み、まちに愛着を持つきっかけになればと考えている。また、一日でもボランティア活動に参加したことが子どもたちの印象に残れば、社会人になってこの経験が生きてくると思う。十年も二十年も続けていきたい」と話していた。

 また、参加した生徒が清掃活動で感じたことなどを綴った寄せ書きと写真が、同町の文化祭会場で展示される予定。


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露地栽培で特産品化へ

北津田町の前出さん

=むべ酒、飴、かき餅に=

畑での露地栽培で大きく実った「むべ」と前出さん
(湖東・近江八幡市)
 不老長寿の果実として知られる「むべ」の露地栽培に取り組まれていた近江八幡市の津田干拓地の畑でことし、実が成り、地元の特産品としての売り出しに期待が寄せられている。

 3年前から自生のむべを活用して「むべ酒」や「ようかん」等の試作品づくりに取り組んできた北津田町の前出幸久さん(69)が、栽培に取り組んでいるもので、農業普及所の指導を受けながら面積3反の畑に野生種や交配種など合わせて300本の苗木を植え、2年目の今年に結果した。

 前出さんは、すでにむべの粉末や実のエキスを入れた飴やかき餅など、加工品の商品化に成功している他、今年から収穫出来るようになった畑のむべを味、品質で高い評価を受けている焼酎「富乃宝山」に漬け込んだ「むべ酒」作りに取り組む計画を進めており、今年8月には酒類販売業の免許も取得した。

試作品として成功している加工品「むべ飴」と「むべかき餅」
 北津田町のむべは、天智天皇が蒲生野に遊猟された際に当地に立ち寄られ、8人の子を持つ老夫婦に「長寿の秘けつはなにか」と尋ねられ、老夫婦が「この地にはこの実が産します」と答えて、その実を差し出したところ「むべなるものよのう」と答えられたことから名付けられたとの故事が残っている。3年には地元の大嶋・奥津島神社から天皇への献上が復活した。

 同町まちづくり委員会でも、地元の歴史深い言い伝えのあるむべを活かした特産品づくりにも取り組んできた経緯があり、その委員でもあった前出さんの今回の取り組みの成果に関心を寄せている。

 むべは、アケビによく似た野生植物で、表皮が淡い紫色に染まる10月下旬ごろから収穫時期を迎える。果肉の真ん中に種がゼリー状に包まれており、甘くておいしい。

 前出さんは「道楽が講じてここまで来たが、むべが多くの人に知ってもらい、あたらしい地元の観光土産として販路が広げられたらうれしい。町の活性化にも役立てれば」と意欲を燃やしている。

 


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