滋賀報知新聞(ニュース)平成16年11月25日(木)第13960号


町教委子ども大ケガ“知らぬ顔”

新旭町立大師山さくら園で事故相次ぐ

海東町長肝いりの“樽再利用”が裏目
=「児童の安全軽視」と町長らに保護者激怒=

黒い部分が問題になった屋外デッキ
(湖西・新旭町)
 昨年春に開園したばかりの新旭町立大師山さくら園(山尾才園長、園児二百二十六人)では、一年八カ月もの間、海東英和町長肝いりの廃材利用でケガをする園児が相次いだことが、滋賀報知新聞社の調べで分かった。原因は園舎と運動場を結ぶ屋外デッキがささくれだったもので、同町教育委員会はこれまで適切な対策を立ててこなかったが、来年新市が誕生する直前になって、ようやく予算措置へ重い腰を上げた。このにぶい対応に保護者からは「二年近くも危険な状況を放置するとはもってものほか。児童の安全軽視の現れだ」と怒りの声があがっている。 
 【高山周治】

 同園は昨年四月、幼稚園と保育園の同居した施設として開園した。鉄骨造り平屋建ての園舎に地元の木材がふんだんに使われたことで、温かみのある施設として保護者から好評を得ていた。しかし開園してまもなく、園舎と運動場を結ぶデッキ=図=の表面がささくれ始め、裸足で遊んでいた園児たちの足裏にトゲが次々と刺さった。

 問題になったデッキは、環境にやさしい資源循環型社会を目指すとして、海東町長の肝いりでワイン樽の廃材が再利用されたものだが、この廃材は風雨と太陽熱に繰り返しさらされると、表面が劣化してささくれる性質をもっている。

部分補修された玄関前のデッキ
 同園から報告を受けた同町教育委員会は、開園して二カ月後の六月になって、応急措置として表面にウレタン塗装を実施した。それでも劣化を止められず、損傷の激しい箇所を部分的に張り替えるにとどまった。

 その間、子どものケガが相次いだため、同園は六月、同町教委へ全面張り替えを求めたが、これまで財政難を理由に首をたてに振らなかった。しかし、度重なる改善要望を受け、ようやく今月末の臨時議会で工事予算案を計上し、全面張り替えを実施する運びとなった。

 同園によると、今年の四│九月上旬までのけが人は二十四人にのぼったという。このうち四人については園内での処置が難しく、病院で切開してトゲを抜くほどひどかった。なお、デッキ部分は現在、カーペットが敷かれ、裸足保育も取り止めている。

 同町教育委員会の日爪佐久雄次長は「園児の安全に配慮すれば、全面張り替えを行なうべきだったが、予算が伴うので慎重になった。対応が後手に回ったが、安易に費用をかけるわけにもいかず、どのように対応すればいいのか判断できなかった」と弁明している。

 これに対して山尾才園長は「環境に配慮する発想で廃材利用したことで、結果的に子どもを傷つけてしまった」と後悔してた。

 保護者の一人は「二年間も子どもたちを危険にさらして、なんら対策をうたなかった町教委や海東町長のあまりのずさんさが許せない」と怒りを隠せない様子だった。


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画家山元春挙の別荘

重文・蘆花浅水荘

=保存修理事業が完了=

数寄屋造りを基調にした建築
(湖南・大津市)
 大津市中庄一丁目、重要文化財・蘆花浅水荘(ろかせんすいそう)の保存修理工事が完了した。県教育委員会が、国と県、同市の補助を受けて一億二千九百万円を投じて平成十三年十一月から着手していた。

 保存修理は、重文に指定されている本屋と離れ、土蔵の三棟のほか、茶室、四阿(あづまや)、砂雪隠(すなぜっちん)もあわせて実施した。いずれの建物も屋根の瓦葺や銅板葺、杉皮葺を葺き替え、傷みの激しい建具の修理を行なった。

 蘆花浅水荘は、大正四年(一九一五年)から六年間、画家山元春挙の別荘として琵琶湖畔に建築された。数寄屋造りを基調とした意匠で材料や技法にも優れ、大正時代の別荘建築をよく伝えているものとして、重要文化財に指定されている。


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このままでいいの?地球人

ストップ!地球温暖化

=講演やマンガ展など=

講演する北野大さん
(湖南・草津市)
 「このままでいいの?地球人」を演題に、淑徳大学教授の北野大さんが十二月四日、草津市役所で開かれる環境省補助事業「みんなでストップ!地球温暖化〜地球温暖化を考えるつどい〜」で講演会を開く。

 地球温暖化が進み、平成十三年のIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の報告では、世界の平均気温が百年後には最大五・八℃上昇すると予測し、海面は最大で八八センチも上昇。太平洋やインド洋に浮かぶ島国が沈んだり、沿岸地域での浸水被害、高潮の被害が増加するという。

 日本では、南西日本で気温が四℃、北東日本で五℃上昇すると予測し、降雪雨の量と時期に変化が起きるほか、台風の大型化と多発化の可能性がある。

 また、滋賀県でも、冬期における琵琶湖の水位が上がる一方、春〜秋の水位が下降して水温が高くなり、水質の悪化や湖底の酸素濃度の減少で漁業等にダメージを与えるほか、高温と渇水で農作物の生産量が減少するという。

 そこで、まだまだ身近な問題として感心の薄い地球温暖化の現状を伝え、日常生活との関係が深いことを理解してもえらおうと、北野さんの講演とともに、シンポジウム「『小エネルギーのまち』の実現に向けて」と、工作教室「ソーラーカーを作ろう!」(午後一時から一時間ごとに三回、定員各三十人)を開く。

 開催時間は午後一時から五時まで。参加無料(工作教室は一人五百円)だが、事前申し込みが必要。十一月二十六日までに淡海環境保全財団・県地球温暖化防止活動推進センター(077―524―7168、FAX524―7178、メールohmi9@mx.biwa.ne.jp)へ申し込む。

 また、「みんなでストップ!地球温暖化」と題して、十二月三日から五日、草津近鉄百貨店五階特設会場で地球温暖化マンガ展(やなせたかし、馬場のぼる、ちばてつや などの原画六十点)と温暖化実験・クイズ・DVD上映(モーニング娘 奇跡の星・地球〜熱っちい地球を冷ますんだっ〜)が行われる。時間は午前十時〜午後七時。


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生活安全課長を招いて

最近の犯罪対策学ぶ

=八日市市清水町=

熱心に集まった住民に防犯指導する船越課長
(湖東・八日市市)
 八日市市清水町総自治会の青少年育成会はこのほど、八日市署生活安課の船越剛之課長を講師に招き、「オレオレ詐欺」「架空請求」「出合い系サイト」など、最近多発している犯罪の被害にあわないための対処法などについて学ぶ、講習会を清水会館で開いた。

 講習会には、地元住民や中学生ら約七十人が参加。船越課長は、大きな事件にはならなかったものの、同町内でも子どもを狙った変質者や不審者の出没や市内、管内、県内での犯罪などについて紹介したほか、照明が少なく暗い延命山沿いを走る通称「山手線」道路への防犯灯の設置、下校時間帯にできるだけ人の目を多くする、不審者に出会った時の対処の仕方など子どもたちへの指導、防犯グッズの活用などを指摘した。

 また、オレオレ詐欺や架空請求などについては、知っていても引っ掛かるその手口や最新の事例などを示しながら、本人にしかわからないことなど確認事項をあらかじめ決めておき「まず確認」することが大切、身に覚えのない請求には安易に連絡をとらないと指導するとともに、電話の傍に張っておく専用シールも販売されていることなど、注意を喚起した。

 また、携帯電話で気軽につながってしまうアダルトサイトや出合い系サイトに関しても、たまには携帯電話をチェックすることも必要、子どもの生活態度の変化にも注意し、勝手に契約してしまった場合は親の同意がなければ取り消すことができる、どうしようもなくなった時は消費者センターや警察に相談するなど、アドバイスした。

 このあと参加者は、「塾通いで子どもたちの帰りが遅いのが心配」や、実際に届いたハガキを持参して架空請求に関して質問するなど、熱心に指導を仰いだ。


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県指定無形文化財

保持者の辻作品購入

=技術伝承のため保存=

購入された切嵌象嵌箱「水辺」
(全 県)
 県はこのほど、県指定無形文化財等作品買取協議審査会において、購入が適正との評価を得た県指定無形文化財等保持者で工芸作家の辻清さん(72、長浜市在住)の切嵌象嵌箱「水辺」を購入した。

 作品の購入は、県指定無形文化財保持者および県選定保存技術保持者の伝統工芸作品のうち、技術見本となる優秀な作品など技術伝承のために保存を図る目的で昨年度から購入(昨年度は杉田静山作の真竹螺旋編花籠「豊饒」)しており、保持者(工芸作家)の創作意欲を高めるとともに、質の高い作品を県民に公開し、県民文化の向上を目指すもの。

 辻さんは、長浜仏檀の錺金具職人の家に生まれ、仏檀修理を家業とする傍ら長浜祭の曳山修理に携わり、昭和五十六年の日本工芸会近畿支部展に入選。

 優れた作品をつくり続け、六十一年に県優秀技術者表彰、平成四年に県選定保存技術保持者に認定され、卓越した技能者に贈られる労働大臣賞を得た。また、県文化賞や地域文化功労者表彰(文部科学大臣)を受賞するなど、日本工芸会の正会員にも認定される。

 購入作品の切嵌象嵌箱「水辺」(きりばめぞうがんばこ、みずべ)は、平成十三年の作品で、琵琶湖のテナガエビをモチーフに種々の金銀を象嵌したもの。大きさは縦一七・五センチ、横一七・五センチ、高さ六・三センチ。第三十一回日本伝統工芸近畿展に入選し、県教育委員会教育長賞を受賞した。価格は四十五万円。 

 


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