滋賀報知新聞(ニュース)平成17年6月2日(木)第14119号


いよいよ今秋から着工へ

今月から実施設計の(仮称)滋賀食肉センター

BSE対策をより徹底へ
=近江牛の信頼回復にも一役=

▲滋賀食肉センターの完成予想図
(全 県)
 (財)滋賀食肉公社(山田新二理事長)は、「(仮称)滋賀食肉センター」の施設整備基本設計を先ごろ策定して、今月から実施設計に入り、この秋には総事業費約三十四億円(大半が県の補助金)を投入し建設工事に着手する運びだ。竣工・操業は、平成十九年三月末を予定している。消費者に安全で安心な「近江牛」を始めとする湖国の食肉供給の拠点として、期待が寄せられている。

 県内には現在、と畜場は、京滋畜産(大津市大谷)と近江八幡市と畜場(同市武佐町)の二施設があるが、昭和四十年代に建てられただけに老朽化している。このため「滋賀食肉センター」に事実上一本化して、より近代的な食肉の生産流通施設を整備しようとするもの。

 建設用地は近江八幡市長光寺町の県有地約三万平方メートルで、施設面積は約六千七百平方メートル。具体的には、本館棟の工場部門(と畜解体、副生産物処理、食肉市場、部分肉加工、冷蔵保管の各施設)、管理厚生部門(事務、会議、福利厚生の各施設)、付属施設(給水、汚水処理、焼却、汚物集積、洗車場)の施設が整備される。BSE対策を徹底し、より衛生的、効率的な食肉処理に力を注ぐ構えだ。

 施設規模は▽牛などをと畜前に係留する能力=牛百頭/日、豚百頭/日▽と畜解体能力=牛一万二千頭/年間、豚一万五千頭/年間▽枝肉冷却保管能力=牛二百三十頭(五室)、豚百五十頭(二室)▽部分肉加工能力=牛三十頭/日、豚四十頭/日||となっている。

 また業務の運営主体は、荷受け、解体、販売および部分肉加工が、現在の(株)滋賀食肉地方卸売市場を中核とした会社、内臓および化製物は副生物業者で新たに組織する組合法人の副生物組合が担う。

 県食肉流通機構整備推進室は「近江牛のブランドが、消費者に信頼される施設にしたい」と意欲を見せている。


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滋賀会館シネマホール

復活2周年を前にして

=中 川 学(なかがわ さとる)=

(全 県)
 二年前、滋賀会館シネマホールという、日本でもおそらく唯一であった県営のミニシアターが、県の財政難から補助金をカットされ、その八年間の歴史に幕を閉じることになった。その時、私は仲間を集め、県と交渉し、上映事業者に話をつけ、滋賀会館を管理している事業団との共催=公設民営という形で、上映事業を復活させることになった。

 商業施設にまちの外から人を呼び込む集客装置としてのシネコンとは違い、シネマホールはまちの人に愛され、根づいた名画座だ。それをさらに活発に、周辺の地域と連動させるために、シネファンクという市民のグループが生まれ、活動をはじめた。

 映画は映画館のスクリーンで、観客の前で上映された時に初めて生まれるものだ。あの静かな暗闇の中で、かすかな人の息遣いを感じながら、泣いたり笑ったり、驚いたり。他人同士だけれど、複数の目がひとつに集まり、没頭する至福の時。人の心の中に何かが生まれるとしたら、あのような空間のしつらえは重要なものだと思う。

 高齢化社会・成熟社会となり、これからは時間消費が経済のカギという統計もある。私たちはシネマホールと滋賀会館を地域に絡め、豊かな文化的時間消費が可能な場にしていきたいと考えている。

 シネマホールには、いま年間二万人以上の観客に足を運んでいただいているが、同時に公設民営の限界点も見えてきたような気がする。次回はそのことについて、来年度から導入される公的施設における指定管理者制度の問題に絡めて少し考えてみたい。
(滋賀会館シネマホールは、六月四日で復活二周年。当日は感謝デーとして、MGMミュージカルの粋を集めた「ザッツ・エンタテインメントPART3」とロックミュージカルの代表作「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」など、計五本を一本千円均一で上映します。どうぞご期待ください)

 (滋賀会館シネマホールファンクラブ代表) 


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民で建設費めぐる賛否の動き

=東海道新幹線(仮称)びわこ栗東駅=

▲県庁で記者会見した発起人代表の河本英典氏
(湖南・栗東市)
 東海道新幹線(仮称)びわこ栗東駅の駅舎建設費二百三十三億九千三百万円をめぐって、県と地元・栗東市、関係市(草津・守山・甲賀・野洲・湖南・大津の六市)の負担割合の調整が進められる一方で、民間でも建設費をめぐる賛否の動きが強まっている。

経済団体中心に建設費支援


 新幹線新駅の早期開業に向け、全県的に寄付金を集める「滋賀の元気なまちづくり県民会議」が、県内十一の経済団体などで四日午後一時半から栗東芸文会館さきらで設立される。
 地元・栗東市では、商工会など各種三十団体でつくる同駅設置早期開業推進協議会が募金活動を計画している。「県民会議」の発足は、同推進協の動きを県内全域に拡大したもの。

 発起人は、県商工会議所連合会会長▽県商工会連合会会長▽県中小企業団体中会長▽滋賀経済同友会代表幹事▽滋賀経済産業協会会長▽県農協組合中央会会長│など。

 同会議の発起人代表で元参議院議員の河本英典氏は、設立に先立つ記者会見で、目標額について「県民会議の活動が走り出したら示したい」と明言を避けつつ、地元・栗東市の負担分の九十四億八千七百万円のうち民間主導で集める十億円に対しては「協力したい」とした。

 今後の取り組みについては「寄付金は企業・個人に複数年度にわたって、将来に向けた投資として寄付してもらいたい。啓発に関しては、新駅について賛否があるが、争点が経済人、県民からずれた観点で論じられているので、反対派の人たちと議論していきたい」と話した。

栗東の負担中止求める署名


▲栗東市で行なわれた反対デモ(先月11日)
 新幹線新駅の栗東市の駅舎負担の中止を求める署名活動を行なっている市民団体「駅舎建設費の負担中止を求める会」(玉田實代表)は、きょう二日、同市へ署名と請願書を提出する。これらは十日から開会する同市議会で審議され、二十四日の本会議で採決される。

 同市の負担額は、県や関係市でつくる同駅設置促進協議会によると、建設費二百三十三億九千三百万円のうち九十四億八千七百万円(寄付金十億円含む)。このほか、幹線道路の栗東駅線事業費約六億七百万円も負担する。
 「負担中止を求める会」が提出する請願書で

は、▽「新幹線駅舎建設費における栗東市の百億円負担をやめること」▽「JR東海にも応分負担を求める」▽「福祉や教育、生活関連の予算削減の中止」│などを訴える。
 同会は四月八日から栗東市中心に署名活動を始め、五月二十六日現在で一万二千三百十四筆を集めており、昨年二月に同市に提出された「新幹線新駅の凍結」の署名提出数一万八百六十二筆をすでに上回っている。署名の九割以上が同市住民という。
 同会は「新幹線びわこ栗東駅の建設計画は、県民に相談せずに決められたものなので、請願駅として県民負担するのは納得できない。今回、多くの署名を集めた請願書が市議会で不採択されれば、住民無視になる」としている。)


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崩落の危険!特殊地下壕

県が緊急実態調査を実施

=安土・蒲生町にも残存=

▲蒲生町鈴に残る特殊地下壕
(湖東・蒲生郡)
 今年四月九日、鹿児島市に残る戦時中の防空壕で中学生四人が一酸化炭素中毒で死亡する事故を受けて滋賀県はこのほど、県内における特殊地下壕(防空壕)の実態調査に乗り出した。国土交通省によると、国内に残る防空壕は、滋賀県を除く全国四十六都道府県で五千三カ所で見つかっており、このうち旧日本軍が築造したものが四割を占める。これらは戦後放置され、陥没や落盤による死亡事故などが発生しており、早急な対策が望まれている。         【高山周治】

 特殊地下壕とは、大平洋戦争末期、アメリカ軍の爆撃を避けるため国内でつくられた防空壕のうち、旧日本軍や地方公共団体など公的団体によって築造されたもの。家庭や学校の防空壕は、終戦になって埋められたが、山中に造られた旧軍関係のものはそのまま放置された。

 戦中における県内の主な軍事施設は、陸軍八日市飛行場や大津海軍航空隊、滋賀海軍航空隊などが知られる。このことから郷土史家の中島伸男さん(東近江市昭和町)は「軍関係の特殊地下壕が県内にいくつか残っているはず」と指摘する。ところが、県はこれまで実態を把握していなかった。

 五月十九日現在で県に寄せられている情報は、安土町と近江八幡市、志賀町、多賀町、長浜市の五件で、このうち安土町と多賀町は旧日本軍の特殊地下壕とみられる。

 安土町で見つかった特殊地下壕とみられる洞窟(どうくつ)は、町役場西側の岩山・小中山(同町小中)ふもとの斜面にあり、周囲は草木が生い茂る。洞窟上部にあいている穴は縦三メートル、横二メートルのだ円形で、深さは三メートル以上ある。

 同町建設課は、「内部の構造は未調査のため不明だが、奥行きはありそうだ。穴は大人の背丈以上あって危険なので、早急に柵をするなどして入口をふさぐほか、今後の抜本的な対策を県と協議したい」としている。

 地元の住民によると、小中山には戦前、軍用機整備工場である八日市航空分廠(ぶんしょう)が疎開してきた。分廠の地下壕として、トンネルが山のふもとに南北三本くり抜かれたが、戦後は放置された。昭和四十年代半ばに入って、山の東側は土砂採取場として削られ、それに伴ってトンネルの大部分は埋められたという。

 また、東近江地域にはこのほか、県が把握していないもので、蒲生町の蒲生丘陵に旧八日市航空隊が掘った地下壕が三│四カ所残存する。工場として築造された安土町の地下壕に対して、蒲生町の場合は航空部品や武器弾薬を隠していた小規模なものだ。

 地下壕の入口は、町営農園(同町鈴)東側の丘陵斜面にあり、大人が屈んで入れるほどの高さ。地元のお年寄りによると、終戦後は同じような地下壕がいくつかあったが、山崩れで大半の入口はふさがれているという。

 今回の実態調査の取り組みについて苗村光英・県都市計画課主幹は、「旧軍関係の施設があった地域ならば、住民への聞き取り調査も必要かもしれない。危険な箇所については、事故防止のため安全対策を行なわないといけない」としている。

記者の目

 私にとって、祖父母の世代が体験した大平洋戦争は、実感の伴わない“遠い昔の出来事”でしかなかった。ところが今回の取材で、身近な地域に生々しい戦争の爪跡が残っていることを知った。戦争の記憶が風化していく中、「戦後六十年」の意味をあらためて考え直したいと思った。


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東近江の景況 明るい兆し

経済雇用調査員による状況判断

すべての業種で従業員不足
=今後の見通し 全体的に改善の傾向=

(東・東近江市)
 東近江地域の景況を把握する企業訪問調査によると、前回調査に比べ全体的に明るさを取り戻していることが分かった。しかし、製造業では生産アップするが、原材料高騰の直撃を受け、厳しさを訴える企業も多い。景気に改善傾向がみられるものの、先行き不透明で楽観は許されないとの判断を示している。すべての業種で従業員不足が目立つ。

 調査は、企業サイドの景況感を把握するため、東近江管内の企業百十三社(うち大企業三十三社)への訪問ヒヤリングを中心に行った。業況、生産、売上、経常利益、在庫、雇用水準に関し、今期(一―三月)の動向と来期(四―六月)の見通しについて聞き取り調査している。

 全体のDI指数(好転・増加・過剰の企業割合から悪化・減少・不足の企業割合を差し引いた値)は、徐々にプラス幅を回復しているが、おおむね横ばい傾向にある。好転を示す企業は、ほとんどが競争激化やコストダウンなどに苦しみながらも「企業努力で悪環境を乗り越えている」と経済雇用調査員は指摘する。調査員がまとめた各業種における今期の状況判断(前期比)は次の通り。

 【製造業(改善傾向)】大企業を中心に回復の兆し。自動車関連、建設機械、化学品、電器、食品は好調。その他も加工賃が横ばいながらも仕事は増加傾向にある。生産量増加で従業員を募集。

 【建設業(横ばい)】公共事業にウエイトを置く企業は相変わらず低迷している。民間にウエイトを移した企業は好調で、従業員を募集するが、集まらないと嘆く。

 【卸売業(横ばい)】業務用やスーパー向け食品は好転。農業関係は横ばい。従業員高齢化で若い営業マン募集の動き。鉄鋼材料や原油価格の高騰で厳しさ予測。
 【小売業(横ばい)】自動車は小型車のモデルチェンジでカバーし拡販を見込む。

大型店は二十四時間営業などで、従業員を正社員からパート、アルバイトにウエイトを移行。改善の兆し現れ、現状維持から脱皮の兆し。

 【サービス業(横ばい)】全般に明るさみえる。ホテルは製造業の好転で利用客が増加。ゴルフ場は若者離れ続くがシニアーが戻りつつある。運輸業では苦慮する排ガス対策に原油高騰が追い討ちかける。廃棄物運搬は業態改善(水質・ダイオキシン分析、バイオ)により良好に転じる。

 


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