滋賀報知新聞(ニュース)平成17年6月13日(月)


環境こだわり農産物

ブランド化なるか?!

水稲以外は作付面積横ばい
=栽培手間と消費者への宣伝不足=

▲まだ特定の場所でしか出会えない環境こだわり農産物証明シール付き作物(道の駅あいとうマーガレットステーションの直売館で)
(湖東・東近江市)
 平成十三年四月にスタートして五年目に入った滋賀県独自の「環境こだわり農産物認証制度」。県の推進計画では、同十九年度までに栽培面積を、水稲四千五百ヘクタール、野菜・果樹・茶といった水稲以外の作物三百九十ヘクタールまで増やす目標値を掲げている。現在、水稲は目標値に迫る勢いで順調な広がりを見せているが、それ以外の作物についてはほぼ横ばいの状態で伸び悩んでいる。なぜ、水稲以外の作物に認証制度が浸透しないのか。その原因を探ってみた。 

【櫻井順子】


●認証制度の現状

 この環境こだわり農産物認証制度は、安心・安全な農産物の供給と琵琶湖を含め環境負荷を削減するのが狙い。知事と協定を結んだ農業者が、事前に提出する生産計画書に沿って、化学合成農薬・化学肥料の使用量を通常の五割以下に減らす。収穫後は、栽培面積に応じて助成が受けられる。

 県環境こだわり農業課によると、一日現在で認証制度による今年の水稲栽培面積は、前年比七五%増の三千九百九十一ヘクタールまで拡大したが、野菜や果樹といった水稲以外の作物は、平成十四年から同十五年にかけて倍増して以来、ほぼ横ばい状態が続いている。今後も協定が締結されるため、同課は増加するというが急激な伸びは期待できない。

▲環境こだわり農産物の栽培面積推移
●伸び悩む要因は? 

 実際、認証を受けている農家に野菜栽培について聞いたところ、水稲に比べて農薬・化学肥料に代わる技術開発が進んでいないこともあって、除草剤抑制で増える雑草処理や病害虫対策、即効性のない有機肥料への転換、時間と継続性を要する土づくりなど、手間のかかる作業に大規模農家ほど苦悩していた。

 投下労力の増加分は栽培面積を狭めて対応するしかなく、収量の減少を招くため、特に県内で多数を占める兼業農家は敬遠する。少しの虫でも見た目を重視する市場では商品評価が下がり、農家は生産の不安定さに加え経営上のリスクも背負う。こだわりを持つ消費者も価格にはシビアで、リスク分の価格上乗せができず、販路開拓しようにも限界があるという。

 栽培方法以外でのネックを「県のやる気と宣伝不足」と農家は口を揃える。竜王町水稲環境こだわり農産物推進協議会の田村仁一会長(55)は「消費者に買ってもらうためにも、環境負荷の削減効果や人体・健康への影響を調査し、消費者そして農家に違いを示してほしい」と訴える。

●生産拡大に力点

 県環境こだわり農業課は、「野菜などは生産者そのものが少ない。主な産地では取り組みが進んできた」と前向きにとらえ、「生産者の意識転換が進み、消費者の間でも少しずつではあるが定着してきている」と分析。「年中店頭に商品が並ぶことが認知度を上げる最善のPRであるが、需要を満たすだけの供給がなく、量販店に行ってもないのが実情。生産拡大・生産振興に向け、技術的な開発・普及にも力を入れていく」としている。

記者の目


 県は、農家が提出する生産履歴をホームページ上で公表する予定だが、農薬の使用目的・効果は消費者自身が調べなければならない。また、環境影響調査以外に、人体への影響調査などは行わないという。

 消費者に認められてこそ、環境こだわり農産物が滋賀ブランドとして成立する。命運のカギを握る消費者に対して、きめ細やかな情報提供と客観的データに基づき他の農産物との差異を示すことこそが、安全・安心を売りにする農産物の真の価値をPRする絶好のチャンスとなるのではないだろうか。

 消費者の購買意欲を刺激する取り組みと売れる実感が、農家の生産意欲をかき立てる。


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五個荘野球スポ少が準優勝

西日本大会のキップ手に!

滋賀のベスト4 来月高野山へ
=多賀チームは全国大会にも=

▲西日本大会に出場する五個荘野球スポーツ少年団のナインたち
(湖東・東近江市)
 全日本大会ならびに西日本大会への出場キップを手に入れる「第十一回財団法人滋賀県体育協会理事長杯小学生軟式野球大会(兼)高円宮賜杯第二十五回全日本学童軟式野球県予選大会(マクドナルド・トーナメント)」=県体育協会主催、県軟式野球連盟主管=の決勝戦がこのほど、県立彦根球場で行われ、五個荘野球スポーツ少年団が準優勝を果たした。

 県内九ブロックから勝ち進んだチビッ子ナインたちによる全日本大会(優勝チームのみ出場)と西日本大会(ベスト4が出場)を掛けた大会で、伴谷少年野球(甲賀地区代表)、老上少年野球(草津地区代表)、多賀少年野球クラブ(彦根地区代表)、野洲キッドスポーツ少年団(湖南地区代表)、グリーンズスポーツ少年団(八幡地区代表)、五個荘野球スポーツ少年団(湖東地区代表)、和邇野球スポーツ少年団(湖南地区代表)、神照野球スポーツ少年団(湖北地区代表)、長等スポーツ少年団A(大津地区代表)が出場した。

 それぞれ激しい攻防を繰り広げた結果、五年連続優勝と全国大会準優勝経験を持つ強豪・多賀少年野球クラブと、五年ぶりに県大会に出場した五個荘野球スポーツ少年団が決勝戦で激突。緊張感ある引き締まった試合の末、2―0で多賀少年野球クラブが優勝、五個荘野球スポーツ少年団が準優勝となった。

 五個荘野球スポーツ少年団は、六年生八人、五年生八人、四年生四人の二十人チームで、四月の湖東地区大会(十八チーム)=滋賀報知新聞社主催=では、湖東マングース、愛知川野球スポーツ少年団、能登川西スポーツ少年団、市原野ホワイトエンゼルスを抑えて県大会に出場。県大会では、出場枠のベスト4入りを果たし、多賀少年野球クラブ・伴谷少年野球・長等スポーツ少年団Aとともに西日本大会に出場する。

 大会は、七月二十二日に和歌山県高野山で行われ、西日本エリアの二府十四県から五十三チームが出場する。


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配備機具の使用法など習得

不審者対策再チェック

=近江八幡市 公立園校教諭=

▲刺股を使った実習に取り組む教諭
(湖東・近江八幡市)
 近江八幡市の学校安全対策研修会がこのほど市立桐原小学校で開かれ、先生たちが講義と実技を通して、不審者の侵入防止と子どもたちの安全確保の重要性を再確認した。

 研修会は、大阪教育大付属池田小学校での児童殺傷事件(平成十三年六月八日)を受けて設けられた「地域ぐるみの子ども安全推進月間」に合わせて二年前から実施しているもので、市内の公立の保育園から中学校までの担当教諭二十四人が参加した。

 市教委学校教育課の三上昌男指導主事から県教委の「公立の学校における侵入者による犯罪を防止するための指針」に基づいて、日頃の危機意識と安全対策、校内体制の整備と施設点検、地域や関係機関などとの連携などを、再確認。

 二月に児童も参加して不審者侵入を想定した避難訓練を実施した岡山小学校の佐野昌富教頭から、訓練を通じてわかったことや課題などが報告され、参加者は所属校園の場合を想定しながら、熱心にメモを取っていた。

 近江八幡署生活安全課の福永正行課長は、日頃の訓練の重要性、警察が来るまでにやらなければならないことなどのについて再チェックし、「奥に行かせない」「時間を稼ぐ」「捕まえるのは警察、けが人を出さないように」など、アドバイスした。

 このあと桐原小学校の教職員も加わって、市が三月に市内の公立園校に配備した不審者を取り押さえるために使用する刺股(さすまた)とネットランチャーの使い方について署員による指導が行われ、女性でも効果的に不審者の侵入を阻止できるコツなど教えてもらい、署員や男性教諭を不審者に見立てて実際に試してみた。

 参加した女性教諭は、「不審者の動きも想定できないし、実際にやってみて使い方がわかった。園で早速やってみたい」「持ち方もわかった。みんなに伝え、子どもの命を守ることを大切に取り組んで行きたい」と、思いきり力を入れたために震える手をさすった。


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将来復元前提で解体

ヴォーリズ記念病院ツッカーハウス

時期、場所、資金など未定
=ホスピス建設 理事会議決=

(湖東・近江八幡市)
 ヴォーリズ記念病院(近江八幡市北之庄町)は、四日緊急召集された財団法人近江兄弟社の臨時理事会での議決を受けて、終末患者のためのホスピス(緩和ケア病棟)建設を今月の早いうちに着手することを、九日明らかにした。ツッカーハウスは、将来復元を前提に解体、保管されることになった。

 関川利幸院長は、ツッカーハウスの場所がホスピス建設に最適地であることを改めて強調した上で、昨年六月の理事会でのホスピス建設決定から、今年になって起きた保存運動により工事に着手することができず、四日の理事会で、ツッカーハウスの将来復元の新提案を盛り込んで提案し、再可決(賛成四、反対一、保留一、委任欠席二)した、これまでの経過を説明した。

 病院は、ホスピス建設総工費四億二千五十万円のうち一億二千五十万円を日本財団との間で助成金契約(四月一日)を結んでおり、平成十七年度中の建築完了の条件に、建設着手のタイムリミットも迫っていた。

 ツッカーハウスについては復元を前提に解体し、再利用できる建材を保管、将来理事会が認める場所に復元(資金は寄付や助成金などを充てる)、大王松は伐採し、ホスピス内の家具や建材などに使用、大王松の苗木を新たなシンボルとして植栽、ホスピス内にツッカー記念室を設ける、としている。

 新築されるホスピスは「メアリー・ツッカー記念館」として、母の死後、私財をツッカーハウス(近江療養院=アンナ・ダンフォース・ツッカー記念館)建設に投じたメアリー・ツッカー女史の名を刻むとともに、ツッカーハウスの面影を残したものとなる。

 ツッカーハウス復元については、まだ具体的な時期や場所は未定だが、財団の決定があれば、委員会のようなものを立ち上げ、保存運動を展開している人たちにも協力を呼びかけ、一緒に考えていきたいとしている。


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県内倒産 今年最少7千万円

5月 帝国データバンク調べ

中小零細企業の破たん続く
=3件発生 すべて景気変動型=

(全 県)
 民間信用調査機関の帝国データバンク調べによると、五月中に県内で負債一千万円以上を抱え倒産した企業は、三件で負債総額七千万円で、件数・金額とも今年最少となった。依然として、個人経営を含む中小零細企業での多発傾向が続いている。

 主な倒産は、折り箱・包装用品卸「堀井商店」(大津市、堀井繁雄社長、従業員二人)の約四千五百万円で、落ち込む売上に主力取引先の廃業が追い討ちを掛け、受注減による金融債務も膨らみ倒産に追い込まれている。

 前月(四件、四億一千万円)に比べ、件数で一件減少し、負債額でも三億七千万円の大幅減となった。すべて五千万円以下の倒産で、一件当たりの負債額も二千三百万円と四倍以上も減った。

 倒産原因は、三件とも市況の悪化に伴う販売不振や受注減少などの景気変動要因で、依然として不況型倒産が主流を占める。業種もバラバラで、個人消費低迷による販売不振を浮き彫りにした結果となった。

 資本金別では、一千万円一件と個人経営二件だった。ともに従業員二、三人の小規模企業で発生し、業況不振から資金繰りに悪化を招き、金融債務に苦しんでいるケースが目立つ。

 県内景気は、個人消費の盛り上がりに欠けるものの、設備投資には積極性がみられ、改善傾向を示している。しかし、原油高による原材料の高騰で企業の二極化が懸念され、今後、中小零細企業へのコストダウン要求がさらに強まり、倒産は増加に転じるものとみている。

 


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