滋賀報知新聞(ニュース)平成18年1月3日(火)第14300号

◆大津・大津市◆
子育ての夢が広がる場
室内公園や保育園、くっきんぐランド
大津市子育て総合支援センター
=明日都(あすと)浜大津に 今春オープン=

◆東近江・東近江市◆
環境と保健 直面する問題解決へ動く
海抜1メートルの島国
「ツバル」を訪ねる
――井田亮先生の直撃レポート――


◆東近江・東近江市◆
“懐かしさ”の力 介護予防に
博物館と福祉のコラボレーション
民具使い文化・福祉・教育が一体
=目指せ、「能登川方式」回想法=


◆東近江・竜王町◆
琵琶湖発の地域循環装置
=愛・地球賞に輝く「エルフA3型」=


◆東近江・近江八幡市◆
認知症になっても地域の中で
安心して暮らせるまちづくり
職場から、学校から
家庭へ、地域へ
理解の輪広げよう
=近江八幡市=


◆湖北・長浜市◆
大河ドラマ「功名が辻」ゆかりの地へ!
長浜市で「北近江一豊・千代博覧会」
=8日から開幕=



子育ての夢が広がる場

室内公園や保育園、くっきんぐランド

大津市子育て総合支援センター
=明日都(あすと)浜大津に 今春オープン=

▲子育て総合支援センターが開設される明日都浜大津
◆大津・大津市◆

 湖都の子育て支援の拠点施設「大津市子育て総合支援センター」が、今年四月に明日都(あすと)浜大津三階(大津市浜大津)にオープンする。館内の施設には、室内公園「ゆめランド」を中心に図書コーナー、保育園、相談コーナーなどが設けられ、就学前の子どもと家族が安らぎ、集い、出会い、楽しみ、育ちあう場として期待がかかる。

 大津市保育課によると、同センターの延べ床面積は約二千二百四十平方メートルで、総事業費約十二億円で整備された。館内には子どもたちが天候に関係なく安心して遊べる室内公園「ゆめランド」などを整備するほか、サークル支援や情報発信も行なう。

 主な機能としては、▽子育て家族の交流・学習・体験▽子育て支援情報の収集と発信参加▽子育て相談▽地域の子育て支援活動のコーディネート▽子育てサークルの支援▽一時保育できる保育所│など。

 運営には市職員のほか、同センター整備に伴って養成された「大津っ子子育て応援隊」(会員八十人)が見守りのため、一日三人程度が常駐する。また、市内で活動する人形劇、演奏グループ、子育てサークルなど六十五団体が特技を生かしたイベントを開く。

▲室内公園「ゆめランド」のイメージ
 大津市保育課の西田久美子・保育子育て支援グループリーダーは「子育てに現在関わっている人も、そうでない人も、子育てに夢がもてて、集える施設にしていきたい」としている。

 なお、センター内の主な施設は次の通り。

 【ゆめランド】遊びの森をイメージし、ジャングルジムのような木製遊具など配置し、子どもと家族が安心して憩い、遊べる。

 【浜大津保育園】一時保育も行なう公設の認可保育園。対象は〇〜就学前五歳児の四十五人で、午前七│午後七時の開園。一時保育も受け付ける。

 【おはなしランド】ステージや音響設備を完備し、人形劇やパネルシアターが上演される。

 【くっきんぐランド】家族で調理できる。就学前の児童も料理できるよう、調理台を低く設計している。持参した弁当などの飲食もできる。

 【はいはいランド】乳児が遊べる部屋。床暖房完備。乳児の運動能力を高めるため、床面一部に起伏をもたせるなど工夫もみられる。

 【図書コーナー】閲覧できる絵本千冊を置くほか、子育て関連の書籍販売も行なう。


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環境と保健 直面する問題解決へ動く

海抜1メートルの島国

「ツバル」を訪ねる
――井田亮先生の直撃レポート――

▲マティア・トアファ首相と井田先生(左)
◆東近江・東近江市◆

 地球温暖化で沈むと言われる海抜一メートルの国「ツバル」に昨年十一月、東近江市八日市東本町に歯科診療所を構える井田亮先生(東近江ロータリークラブ会員)が、WHO(世界保健機関)や外務省とともに、風疹・麻疹・ポリオワクチンの一斉投与のために訪れた。日本として「他に何か支援する方策がないか」との課題を探ると同時に、二千年の歴史を持つツバルの人々が築き上げた文化を守ろうとしてのことだ。ツバルは今、保健と環境の二つの問題に直面している。医師や医薬品の不足、海水の淡水化装置ほか、地球温暖化による海面上昇の問題を抱える。二十一世紀後半には「海の中に消えてしまうのではないか」との危機に直面するツバルの人だけでなく、同じ地球に住む人々に環境問題を投げかける。日常生活から排出されるゴミ問題が深刻さを増してきた。

 ツバルは、南太平洋に浮かぶ面積二十六平方キロメートルの小さな環礁の国で、年間十五人ほどの日本人が訪ねる。ほとんどがJICA(国際協力機構)か日本政府の関係者だという。人口約一万一千人だが、その半数の五千人が首都フナフチに暮らしている。自動車すべて日本製の中古車八十台ぐらい、電話も四百台というから、温暖な気候と海産物に恵まれた楽園の島と言ったところでしょう。

 空から見たブーメラン型の島の光景は、今も頭に焼き付いている。しかし、車で走ると道路脇の所々に大きな穴をが開いている。戦争中、飛行場を造るために掘られた穴だった。その穴に海水がたまり、今ではゴミ捨て場と化している。二月の大潮の時期になると、一年間に貯められた生活ゴミや医療廃棄物が海に流れ出す。ゴミの山が波にさらわれる現状を耳にし、美しい島国の環境を守らなければ、との思いで胸が高鳴る。

 今回、WHO西太平洋地域事務局(WPRO・尾身茂事務局長)と日本政府とのかかわりが深い井田先生が所属する世界ロータリー第二六五〇地区WHO/WPRO友好の会のメンバー十人が風疹、麻疹、ポリオワクチンの資金を提供し、ツバル政府の要請で投与の一斉キャンペーンを行ったことはWHOから高い評価を受けた。

 ツバルのマティア・トアファ首相との会談で、医療廃棄物を含むゴミの焼却炉が議題となり、現在のものよりダイオキシンを出さない高温の焼却炉が必要との結論に達した。友好の会が完全燃焼の焼却炉を寄贈することで合意し、メンテナンスや運搬をWHOとJIACが行うとの方向が決定された。

 帰国の途中、フィジーの首都スバで滑川雅士・日本国在フィジー特命全権大使と会見し、メンバーは「日本ではODA(政府開発援助)の問題でいろいろ言われているが、民間が国連や政府とともに行った小さな援助が、その国の人々に大きな幸福をもたらしている」との報告を受けた。

 今、環境問題で京都議定書にサインを拒否する大国など、私たちの化石燃料の大量消費が続く限り、CO2(一酸化炭素)は排出され、地球温暖化に歯止めが掛けられない。水没寸前の南海の島に暮らす人々は、どこへ行くのでしょうか。ツバルの国から今、世界の環境問題を投げかけている。

「ツバル」の概要

●国  名  ツバル
●面  積  約26平方キロメートル
●人  口  約11,000人
●首  都  フナフチ環礁
●民  族  主にポリネシア系
●主要言語  英語、ツバル語
●宗  教  主にキリスト教
●通  貨  オーストラリアドル
●時  差  日本より3時問早い
●気  侯  気温は29〜31度ぐらい


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“懐かしさ”の力 介護予防に

博物館と福祉のコラボレーション

民具使い文化・福祉・教育が一体
=目指せ、「能登川方式」回想法=

▲懐かしい生活道具を見て、生き生きと会話するお年寄りら。自然に笑顔がこぼれる。
◆東近江・東近江市◆

 「これでよく遊んだねぇ」「懐かしいな〜」、見ず知らずの人たちが長年の友人・知人のように会話を弾ませる不思議な力“ノスタルジー”を活用した『回想法』がいま、老人保健施設などで注目を集め、高齢者の健康増進や認知症ケアなどに期待が寄せられている。そんな回想法を使った全国でも新しい試みが、能登川町立博物館(現・東近江市立能登川博物館)と能登川社会福祉協議会(同市社協能登川支所)で始まり、文化、福祉、教育が一体となった地域ケアが行われている。

 回想法は、昔懐かしい写真や生活用具などを用いて過去の記憶を思い出し、語り合うことで脳の活性化を図る心理療法で、介護予防や認知症ケアなどに効果があると、全国の老人保健施設で取り入れられるようになった。しかし、この回想法を地域ケアに組み込む自治体は少なく、能登川の取り組みは先進的。

 同博物館は、捨てられ、忘れられていく生活道具を、先人の知恵と文化、技術が詰まった重要な資料として収集し、未来に活かす展示活動を行っており、約一万点(うち自然系資料二千点)という資料を一つでも多く見てもらおうと、常設展を置かない住民参加型の企画展を開催。開館九年で五十九回を数える屈指の開催数を誇り、楽しそうに思い出を語る来館者から、懐かしさを福祉に結ぶ「回想法」を考えた。

 また、能登川町社協も民具を探しており、両者がタイアップした回想法事業がスタート。昨年十一月には、全国の先進地である愛知県師勝町の歴史民俗資料館を視察、研修した。

 これらを基に、地域性を活かした「能登川方式」を目指すもので、全国でも珍しい文化・福祉・教育の一体活動を行う。

▲笠や手甲など、実際に使いながら記憶をたぐり寄せる
 大きな特徴は、高齢者を館に招くのではなく、学芸員、ケアスタッフ、地域ボランティアらが出掛けていく出前形式で、古民家を改修した認知症専用単独型通所介護施設「かじやの里の新兵衛さん」や、子どもたちの声が届く能登川東小学校の地域交流教室などを利用する。

 これは、地域に近く、より家庭的な雰囲気のなかでリラックスしてもらうのがねらい。お年寄りらは、黒電話やラジオ、菅笠などが出てくるたびに盛り上がり、実際に使いながら記憶をたぐり寄せた。

 現在は月二回の開催だが、今後、各自治会単位でつくられている「小地域サロン」に出掛け、高齢者と子どもたちが遊び、語る場を設けたい計画で、多世代や地域交流による高齢者の健康づくりにつなげたいという。

 同館の辻村朋子学芸員は「みなさんから寄贈を受けた貴重な資料が、展示以外で有効に活用され、ケアを通して社会に還元できることは非常にありがたいことです。博物館としても、思い出を聞き取ることで、組み立て方や使用方法が分かり、子どもたちの総合的学習や民具体験などにも役立てていきたい」と話した。

 厳しい財政事情のもと、全国的に削減傾向にある博物館事業だが、教育、福祉など、このような形で社会貢献できることの意義は大きく、地域博物館としての活用はまだまだ広がる。


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琵琶湖発の地域循環装置

=愛・地球賞に輝く「エルフA3型」=

▲エルフA3型と木澤さん(右)――竜王町役場で担当職員と――
◆東近江・竜王町◆

 昨年“自然の叡智”をテーマに愛知県で開催された「愛・地球博」で、地球環境問題の解決と持続可能な社会の構築に向けて取り組んでいる活動をたたえた「愛・地球賞」が、全世界の一〇〇の団体・個人に贈られた。大手企業や団体の名に混じって、廃食用油燃料製造装置「エルフA3型」を製造する安土町上豊浦の有限会社エルフ(木澤九米一代表取締役)の名がキラリと輝いた。

 木澤さんは、「ドイツの審査員が高い評価をしてくれたそうです」とよろこびを語った。ナタネ油のバージンオイルをディーゼル車の軽油代替燃料(BDF)としているヨーロッパの人たちにとって、廃食油を再利用して、しかも、地域で回収し地域で消費の循環、行政や地域住民の協力に支えられているなど、装置が果たす役割の大きさが認められたからだ。

 エルフA3型は、「県民のみなさんが造り上げてきた“琵琶湖発の装置”」として、現在、全国で二十八基が稼動している。「最初から作ろうと思って作ったのではなく、必然的に、段階的に、作るようになってきた」と木澤さん。

 昭和五十二年に廃食油回収による石けん使用運動がはじまったが、消費に結びつかず、次第に運動も下火に。たまたまヨーロッパのBDFの情報が入ってきて、平成五年から県や国などの支援を受けて装置の開発・実験を続け、同八年に実用機「エルフA型」を完成。以来、改良を重ねて現在は「エルフA3型」。

 製造には石けん運動での失敗が生かされた。捨てられたものを燃料化する工程が目で見え、わかること。自分達が出したものを地元で生かされることが、理解を深め、運動の継続につながる。

 行政には「教材にしてください」と言っている。玄関口で分別収集の啓発促進に、学校での学習は子どもたちが家庭に持ち帰る。消費文化にどっぷり浸かった大人より、子どもが経験として「人間の智恵」を学ぶ。「次の世代にどう伝えるか、長いスパンでものを見ることが大切」と、願う。

 燃費向上や排ガス対策などディーゼル車のエンジン性能向上、外国産原料の天ぷら油、国内産の米ぬか油は低温で結晶化するためBDFに馴染まないなど、新たな課題も出ている。同社では、精製度をあげるなど改良は現在も続く。

 今年、石油品規格法が改正され、BDFの品質(軽油に五%混合)も盛り込まれる見通しだ。これは、販売する場合のメーカー保障となり、大手自動車メーカーではBDF導入(大量生産)も視野に入れて、ディーゼル車製造を増やす計画もある。

 エルフの場合は、あくまでも行政・地域住民と一緒に、「地域循環」を各地に作ることをめざす。

 都市部では、下水道に家庭からの廃食油が流れ、オイルボールとなり、下水管メンテナンスやポンプのランニングコストが高くなる問題が生じている。地方でも、公共下水道の供用開始前に「エルフA3型」導入の要請もある。廃食油回収、製油、軽油混合などのコストはかかるが、総合的にコスト計算し、導入を検討しはじめているのだ。

 「エルフA3型」は、BDF製造プラントであるというだけでなく、環境、教育、地域社会、産業、行政など、様々な方向へ目を向けることに気づかせてくれる“地域循環”装置でもある。


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認知症になっても地域の中で

安心して暮らせるまちづくり

職場から、学校から家庭へ、地域へ
理解の輪広げよう
=近江八幡市=

◆東近江・近江八幡市◆

 認知症を住民に理解してもらうための啓発活動については、各自治体で地域の実情にあった方法で取り組まれている。そんな中、近江八幡市の市内企業を対象にした研修会が成果をあげ、注目を集めている。

 これまで住民を対象として開かれてきた認知症に関する啓発講座は、どちらかというと高齢者向けの認知症予防や介護家族向けの対処法的なものが多く、いずれも当事者対象が中心だった。

 しかし、これだけでは、認知症患者が地域の中で生活し続けるには不十分だった。また、認知症であることを知られるのをはずかしく思ったり、介護施設に頼ったりと、認知症のマイナスイメージを払拭することはできなかった。

 認知症が病気であり、家族や地域の理解と支援があれば、地域の中で生活できるという認識を普及するためには、一人でも多くの人に認知症について正しい知識をもってもらうことが大切である。

 少子高齢、人口減少、在宅介護など社会変化の中で、これから介護の担い手になる、あるいは、地域や職場で認知症の人と接する機会が多くなる、若い世代(地域で開かれる講座に参加しにくい、あるいはしない)への啓発が必要であると判断し、一度に大勢の人に受けてもらえ、業務終了後に継続して開けば参加しやすいなどの理由から、職場での啓発に乗り出した。事業スタート前の聞き取り調査でも、返ってきたのは、関心がないわけではなく、研修の機会があれば利用したいという回答が多かった。

 そこで、市内企業に研修開催を持ちかけたが、はじめのうちは、「うちの事業に関係ない」「必要ない」「残業手当が必要」などと、断られるケースが目立ち、快く受け入れてくれる企業は少なかった。

 しかし、企業の中には、認知症に対する知識の不足から、窓口などでトラブルが起きたり、正しく対応できなかったケースがあることなどから、研修を開く企業が次第に増え、平成十六年度には十か所、十七年度も八か所で開催している。

 研修参加者からは、「もっと早く、こういう話を聞きたかった」などの声が寄せられ、各企業も、認知症に対する対応に変化が生じてきた。認知症を理解していなかった時と比べると、対応に違いが出てきたというのだ。それは、企業イメージにもつながることもわかってきた。


 企業の中には、認知症に対応する専門の係を配置したところや、異動の多い郵便局では新しい職員に研修の様子を収めたビデオで啓発、また市外の局にもビデオを使った研修会を開いてもらうようにした。消防署の研修では、救急出動の際に、初対面ではその人が認知症かどうかわからないため、今後の活動に研修の成果を発揮できると喜ばれている。
 各企業の研修前には充分なヒヤリングを実施している。単に知識だけでなく、その企業の実態にあった対処方法なども組み込むことで、より身近なものとして理解力を高めることができる。さらに、参加者が研修の成果を各家庭に持ち帰ることで、家庭や地域に認知症への理解を広げることもできる。

 二年間の実施で、新たな課題も見えてきた。市内には、大規模な企業が少ないこと。効果をあげるためには、ある程度の参加人数が必要となる。また、市外からの労働者の割合が高く、市外通勤者への啓発が手薄になっている。このため、今後は、周辺市町との連携をとりながら、より規模の大きな企業での開催も検討することにしている。

 こうした企業への啓発とは別に、八幡東中学校の三年生に授業としても取り組んでいる。将来の大切な啓発人材となりうる多感な中学生への啓発は、企業への啓発以上に、大きな成果が期待できる。昨年授業を受けた生徒からも、「専門の勉強がしてみたい」などの感想が返ってきている。今年も、一月二十日に同校で授業を行うことにしており、市内他校の教諭も研究授業として参加する。今後は、市内全中学校で授業を実施できるよう、教育委員会などにはたらきかけることにしている。

 近江八幡市での認知症啓発研修は、企業から、そして学校から、家庭へ、地域へと、理解の輪を広げていきつつある。健康推進課の森村敬子副主任は、「研修実施にあたっては、市内の認知症にかかわるNPOの地道ながんばりが大きな原動力になり、行政を動かした」と振り返る。市内には、古民家などを改修したデイサービスなどの宅老施設やふれあいサロンなども次々と開設され、認知症患者が地域の中で生活できる環境づくりが取り組まれている。

キャラバン・メイト誕生
認知症サポーター養成へ




 厚生労働省は今年度、認知症理解と啓発を通じて認知症の人や家庭を応援するボランティア「認知症サポーター」を全国で養成し、平成二十七年には、すべてのまちが認知症になっても安心して暮らせるまちになる『認知症を知り地域をつくる十か年』の構想をスタートさせた。

 中間年の平成二十一年度末までに認知症サポーターを百万人養成する目標で、『認知サポーター100万人キャラバン事業』が全国展開されることになるが、この時開催される認知症サポーター養成のための講座で講師役を務める「キャラバン・メイト」の育成が、昨年からはじまった。キャラバン・メイトはこのほか、関係機関のネットワーク化推進や地域リーダーとしての役割を担う。

 全国で事業導入に乗り出したのは現在のところ八地区にとどまっているが、東近江地域では、平成十三年度から認知症高齢者対策に取り組んでいる東近江地域振興局管内の医療・保健・福祉関係者で構成する東近江「福祉の地域づくり」推進協議会(今井泰助会長)が取り組みの充実を図るため、全国組織であるキャラバンメイト連絡協議会との共催で、近畿で初(全国二番目)となる『キャラバン・メイト養成研修』に取り組んだ。

 国の定める『キャラバン・メイト養成研修』は、認知症の基礎知識や地域のネットワーク、認知症サポーターの位置づけ、認知症サポーター養成講座の展開など、六時間の集中講座受講(一回)で修了となり、キャラバンメイト連絡協議会へ登録されるのが標準となっている。

 東近江地域の場合は、これに実践や地域の実情把握とシステム構築のための二回の独自のカリキュラムを増設し、福祉、医療、自治体などですでに認知症にかかわっている人や介護経験者ら、管内・外から百人近くが昨年九月から十二月まで三回の研修を受講し、事業への理解や意識を高めた。受講者は、『協力意向書』で意向表明を行い、キャラバン・メイト登録される。

 今回誕生したキャラバン・メイトは、今後、行政や社会福祉協議会などと連携しながら、認知症サポーター養成やネットワークづくりなどでの活躍が期待される。東近江地域管内で、認知症高齢者三人に認知症サポーター一人となる、二千人の認知症サポーター養成を目指す。

 


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大河ドラマ「功名が辻」ゆかりの地へ!

長浜市で「北近江一豊・千代博覧会」

=8日から開幕=

▲一豊役の上川隆也さん(右)と千代役の仲間由紀恵さん。日野町のロケ地で撮影
◆湖北・長浜市◆

 激動の戦国時代、愚直なまでの律儀さと愛と知恵で駆け抜けた戦国武将・山内一豊と妻・千代の物語が、二〇〇六年大河ドラマ「功名が辻」で放映される。舞台は北近江。これにあわせて長浜市内外の市民でつくるイベント実行委員会は、地域の歴史・文化をアピールしようと、長浜会場を中心に「北近江一豊・千代博覧会」を八日から十一月三十日まで開催する。

 山内一豊(一五四五〜一六〇五年)は流浪の末、信長に仕官。そして羽柴(後の豊臣)秀吉に槍の腕を見込まれ、多くの手柄をたてて長浜城主となった。関ヶ原の合戦前夜には、妻千代(一五五七〜一六一七年)の機転により徳川家康の信任を得て、合戦に参加。土佐一国二十四万石を得て、土佐山内家の祖となった。 北近江での足跡は、初めて領主となった唐国(虎姫町)や城主を務めた長浜城(長浜市)のほか、一豊の母・法秀院の墓所(米原市宇賀野)、千代の実家である若宮氏館跡(同町飯)、武勲を挙げた姉川古戦場(浅井町)、賤ヶ岳古戦場(木之本町)などがある。

 博覧会では、メイン会場となる「長浜城歴史博物館」「曳山博物館」「長浜御坊・大通寺」でのイベントのほか、二人の足跡をたどる「一豊・千代ドラマツアー」が催される。

 メイン会場のひとつ「一豊・千代歴史館(長浜城歴史博物館)」の特別企画展「一豊・千代が駆け抜けた時代│北近江と戦国史│」は、二人にゆかりのある史料・美術工芸品を紹介する。一豊の母が黄金を入れていたと伝わる鏡箱も展示する。小説では、千代が嫁入り道具として持参し、その黄金で一豊に名馬を買わせるストーリーになっている。

 「一豊・千代物語館(曳山博物館)」では、講談や紙芝居、大画面の映像で二人の生涯を「ものがたり」風にアレンジして紹介する。

 伏見城の遺構が残る「一豊・千代夫婦館(大通寺)」は、千代と一豊、ねねと秀吉、お市と長政など戦国近江を生きた夫婦をイメージしたアート作品(書、ガラスモニュメント)を展示する。

 また、一豊と千代の半生をたどるドラマツアーは、四月一日から閉幕日の十一月三十日までの土・日・祝日に実施する。一豊が武功をたてた古戦場や千代が黄金十枚で名馬を買った牛馬市など、地元のガイドの案内で北近江一帯を周遊する。

 運営委員会事務局の山口隆彦さんは「北近江一帯を広域の野外博物館に見立てて、既存施設と地域の歴史文化を活かしたイベントなので、観光客だけでなく、住民にも地元のすばらしさを知ってもらえる絶好の機会」とPRしている。

 


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