平成18年3月16日(木)第14362号

◆全県◆
国松県政2期目の検証
県予算提案権の奪取へ
保守回帰する自民 教育行政に影響力
=動き出した知事選(4)=

◆全県◆
民主県政の会が知事選に向け
=辻義則氏へ出馬要請=


◆湖南・栗東市◆
新幹線新駅の名称募集
=設置促進協が4月15日まで=


◆東近江・東近江市◆
住民自治の新たな可能性
=「協働」まちづくりシンポ=


◆東近江・近江八幡市◆
持続可能なライフスタイルへ
エコ村シンポジウム
=25日近江八幡 講演・意見交換=


◆東近江・近江八幡市◆
「和牛放牧」効果絶大
畜産関係技術発表とシンポ
獣害対策に畜産・農業・地域振興
=メリット多く滋賀県型放牧めざせ=



国松県政2期目の検証

県予算提案権の奪取へ

保守回帰する自民 教育行政に影響力
=動き出した知事選(4)=

▲バランス感覚を発揮する国松知事
◆全県◆

 ●2頭政治の終わり


 武村正義元大蔵大臣(さきがけから晩年は民主党)と岩永峯一自民党県連幹事長の二人の力添えで誕生した国松県政は、思わぬアクシデントに見舞われる。師と仰いだ武村氏が病を患って平成十三年八月三日に政界から引退したのだ。二頭政治は終わりを告げ、県議会の勢力地図も塗り替わった。県議会に占める自民党会派の割合は、十一年は五〇%(定数四十八のうち二十四議席)に対し、さきがけ系が自民に吸収されて、十五年四月には六六%(定数四十七のうち三十一議席)に達した。二期目の国松県政は、肥大化する自民党を背景に片肺飛行を余儀なくされていく。

 ●民間教育長の功罪


 “わが世の春”の自民党に冷水を浴びせたのは身内の不祥事だった。同僚の相次ぐ逮捕(表参照)に危機感を抱いた中堅県議らは、保守回帰を強めた。それは県立高校の全県1区制や新しい歴史教科書の採用など、教育行政面で成果をあげていった。これは、十六年四月に民間(松下電器産業子会社)から登用された斎藤俊信県教育長とも無縁ではない。学校現場に競争原理を導入しようとするものだからだ。


国松県政下での自民県議逮捕一覧(現職、前職、元職)

 松井外文・現職県議15年 6月逮捕(公職選挙法違反容疑)
 脇坂 武・前職県議     15年 7月逮捕(収賄容疑)
 中川末治・現職県議     15年 8月逮捕(斡旋収賄)
 芥川正次・元県議(草津市長)16年 2月逮捕(収賄と公職選挙法違反容疑)
 中島 敏・前職県議     16年10月逮捕(偽計入札妨害容疑)
 太田正明・現職県議     17年10月逮捕(加重収賄容疑)
(注)松井県議以外は、いずれも自民政調で活躍

 ●全県1区で南高北低


 「全県1区は、実は有力県議がわが子を膳所高校に入れたいとの思いがきっかけだった」(県教委職員)との説もある。これまでは地域性を重視して湖北、湖東、甲賀、湖南、大津、湖西の六通学区域制だったのを、十八年度から全県1区として進学校の学力をさらに高めて学校間の格差づけを進めていくことになった。しかし、この三日の県立高校入学試験の出願倍率では、湖北地域の各高校が軒並みダウンしたのに対し、湖南地域(大津地域を除く)の各校は軒並みアップするなど“南高北低”が顕著だ。さらに十八年度から県立河瀬(彦根市)の中高一貫の中学校で、扶桑社の「新しい歴史教科書」が採択されるなど、保守化の流れは加速している。

 ●したたかな県政運営


 二月に開催された山田亘宏・守山市長の後援会パーティーで、自民党の有力中堅県議は「自民党政調は、いままでは県にただ予算を要望をしていたが、来年度からは
われわれが予算や政策を提案していく」と不敵な笑みを浮かべた。地方自治法上では予算案の提案権は知事などの首長に専属しているが、全国都道府県議会議長会の都道府県制度研究会の改革案のように予算の提案権も首長及び議員の双方にあってもよいとの考え方があるからだ。県予算の提案権を事実上握って知事の傀儡(かいらい)化を目指すのだろうか。

 戦争遺児として日本遺族会青壮年部中央執行委員長を務めたこともある国松知事は“右”に軸足を移しながら、その一方で改革派知事として「武村遺産」の環境と福祉を守るという“ギリギリの綱渡り”を続けている。このような中、共産党などでつくる「県民本位の滋賀民主県政の会」は十一日、新幹線栗東新駅建設の是非を問う住民投票条例制定を求めた代表請求者の辻義則氏(59)に立候補を要請した。辻氏が二十一日に出馬表明すれば、環境問題に明るい京都精華大学の女性教授擁立の動きが沈静化する可能性もある。いずれにせよ知事選は新局面に突入してきたのは確かだ。

【石川政実】


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民主県政の会が知事選に向け

=辻義則氏へ出馬要請=

▲要請を受けて握手する辻氏(左)
◆全県◆

 滋賀民主県政の会はこのほど、六月告示の知事選に向けて、新幹線新駅の建設の是非を問う住民直接請求署名運動の請求代表の一人として活動した滋賀県労働組合総連合(滋賀自治労連)議長、辻義則氏(59歳)に出馬要請した。

 同会は、辻氏と二十一日に基本政策の調印を行ない、四月五日には選挙対策本部を発足させる。現職の国松善次知事は先月二十三日に出馬表明している。

 要請を受けて辻氏は「二十一日には県政への思い、改革の思いを示して出馬表明したい。今度の知事選は、新幹線新駅計画を止める最後のチャンス。県民とともに、きっぱり中止する戦いを繰り広げたい」と決意を語った。

 同氏は県立虎姫高校を昭和四十年卒業、同年に県庁に入職。公衆衛生課水道係長や林務財政課専門員など務め、平成七年に退職。県職員組合では書記長や委員長、滋賀自治労連の委員長など歴任している。


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新幹線新駅の名称募集

=設置促進協が4月15日まで=

▲新幹線新駅のイメージ図
◆湖南・栗東市◆

 栗東市は、同市下鈎に平成二十四年度開業予定の東海道新幹線(仮称)びわこ栗東駅の新しい名称を、今月十五日〜四月十五日に募集している。同駅設置促進協議会が応募作品の中から一点を選定し、JR東海へ駅名候補として提案する。

 募集する名称は、県南部の玄関口にふさわしく、広域的なイメージのするもので、五文字以内。表記は、常用漢字、ひらがな、カタカナのいずれか。応募点数は、一応募につき一点。

 応募は、官製はがき、もしくは専用応募はがき、ファックス、Eメールで行ない、新駅名とその理由、応募者本人の住所、氏名、連絡先を記載する。優秀賞一点には図書カード五万円分を進呈する。宛先は次の通り。

 ▽官製はがき・専用応募はがき=〒520-3088栗東市安養寺1丁目13-33、東海道新幹線(仮称)びわこ栗東駅設置促進協議会事務局駅名係へ。専用応募ハガキは、草津・守山・栗東・甲賀・野洲・湖南の六市の窓口で配布している。

 ▽ファックス=077-551-0332

 ▽Eメールアドレス=ekimeikoubo@city.ritto.shiga.jp


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住民自治の新たな可能性

=「協働」まちづくりシンポ=

▲新しい住民自治のかたちを探る「東近江市協働のまちづくりシンポジウム」
◆東近江・東近江市◆

 東近江市山上町の永源寺地域産業振興会館でこのほど、同市主催の『東近江市協働のまちづくりシンポジウム』(東近江NPOセンター協力)が開かれ、市民や市民活動経験者など約百三十人が参加した。

 効率的な行財政運営が期待される市町村合併だが、地域の個性を失うデメリットが心配されている。また、少子高齢対策や防犯、環境保全対策など、暮らしに直面する地域課題に対し、これまでのような行政サービスの維持、向上が困難になっている。

 そこで求められるのが、自主的な参画による地域コミュニティーの活性化と、市民・行政・企業・NPOなどが連携し、協働するまちづくり。

 シンポジウムでは、地域が抱える課題の解決と、新しい住民自治のかたちを見い出すきっかけづくりとして、意見交換を主に開かれ、登壇した織田直文京都橘大学教授が「地域課題の解決にむけて まちづくり協議会とNPOへの期待」と題する基調講演を行った。

▲意見交換する織田教授とまちづくり協議会、NPO代表者
 この中で織田教授は「団塊世代の定年問題など、行政だけでは対応しきれない様々な問題に直面しています。そのためにも、継続できるような組織づくりや、まちづくりにつなげていこうとする意識を持つなど、市民はもっと力をつけなければならない」と話し、これまでの市民参加から、対等な関係への意識改革を第一に、経済基盤を持つ住民自治が必要―と話した。

 このあと、「八日市南部地区まちづくり協議会 ときめく南部(まち)」「愛東地区まちづくり協議会 愛の田園(まち)ネット」「NPO法人しみんふくしの家八日市」から活動報告があり、会場の参加者とともに今後のまちづくりのあり方を考える意見交換が行われた。


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持続可能なライフスタイルへ

エコ村シンポジウム

=25日近江八幡 講演・意見交換=

◆東近江・近江八幡市◆

 近江八幡市や滋賀県などで構成する小舟木エコ村推進協議会とNPO法人エコ村ネットワーキングは、二十五日午後一時からグリーンホテルyes近江八幡(中村町)で開催する「エコ村シンポジウム」の参加者を、広く募集している。参加無料。

 「エコ村がめざす脱温暖化社会〜小舟木エコ村から持続可能なライフスタイルへ〜」をテーマに、「自前エネルギー計画」の発表や、講演、パネルディスカッション「エコ村の自前エネルギーを展望する」で、小舟木エコ村で取り組む課題や展望を探る。

 講師は、(株)システム技術研究所代表取締役・槌屋治紀氏「脱温暖化社会のエネルギー戦略」、NPO法人環境エネルギー政策研究所代表・飯田哲也氏「自ら選び取る自然エネルギー社会の姿」、パネラーは、両氏に、(株)自然エネルギー・コム取締役・山口勝洋氏、滋賀県立大学・仁連孝昭氏が加わる。
 定員は先着百人。参加申し込み(二十日締め切り)と問い合わせは、NPO法人エコ村ネットワーキング(TEL0749―28―8348)へ。

 


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「和牛放牧」効果絶大

畜産関係技術発表とシンポ

獣害対策に畜産・農業・地域振興
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▲和牛放牧をテーマに話し合ったパネルディスカッション――県立男女共同参画センターで――
◆東近江・近江八幡市◆

 県内の畜産技術関係者が一堂に会し、県畜産業の活性化をめざした新しい取り組みや研究成果の発表と意見交換等を行う、「滋賀県畜産関係技術発表会」(県農政水産部畜産課主催)がこのほど近江八幡市の県立男女共同参画センターで開かれ、技術発表やシンポジウムを通して今後の展望を探った。

 午前中の技術発表では、「高病原性鳥インフルエンザの防疫対応」「旧来を模した配合飼料による和牛肥育」など十一件の口頭発表(発表十分・質疑応答三分)と、「滋賀県における三年間の死亡牛BSE検査状況」「近江しゃもの品質改善技術の開発」など六件のポスター発表(一五七センチ×一〇八センチ 二十分 同時進行)が、家畜保健衛生所、畜産技術振興センター、農業技術振興センター、NOSAI滋賀の職員らによって行われ、発表に対する参加者からの質問に答えるなどして、技術の啓蒙などに努めた。

 午後からのシンポジウムでは「和牛放牧」がテーマとなり、畜産技術振興センターの清水信美主任専門員は「滋賀県の放牧の取り組み」で、平成十三年度からイノシシ・サル・シカといった獣害の防止対策として木ノ本町や旧蒲生町など五町七地区で取り組み、獣害がなくなっただけでなく、景観の美化、耕作放棄地の解消、地域の憩いの場づくりなどの効果も生み出されたこと、また、十七年度から東近江市愛東地区・鋳物師地区など三地区で実施しているため池里山の受益者と里山保全グループの協働による保全・再生計画づくりや交流・啓発活動など「ため池里山人のにぎわい推進事業」の取り組みを報告した。

 しまね和牛女性ネットワーク華久里の神谷栄子代表からは、基調講演「和牛の増頭と地域の環境保全は私たちの手で〜地域ぐるみで元気に放牧〜」で、島根県大田市富山地区からはじまった急傾斜地や耕作されなくなった棚田などでの和牛放牧の成果が紹介された。最初は行政からも相手にされなかった活動が、今では出前放牧やレンタル放牧、全国からの視察など、注目を集めるようになった。今後、人と情報のネットワークをつくり、集落での「耕畜連携」から「耕畜一体化」に向け、「手をかけない放牧」で「女性一人で牛二十頭の管理をめざす」と、エネルギッシュな講演を行った。

 パネルディスカッションでは、神谷さんと県内の畜産農家、放牧実施地区、研究・普及員、行政の代表七人が、「牛よし 人よし 農地よし!
 牛が育むふるさとづくり」をテーマに、放牧のメリット・デメリットなどについて意見を交換した。

 放牧を実施している木ノ本町杉野地区の木下新一さんからの「サル・イノシシが現れなくなり、景観も美しくなり、親子の情操教育にも役立っている」、農業技術振興センター湖北分場の山中成元主査も「けもの道が五十〜八十メートル山側に後退し、耕作放棄地の再生、農業復活・活性化につながり、農家から『集落営農の核は牛』などの声が聞かれる」など、パネラーからは「メリットばかりでデメリットはない」という意見がほとんど。

 県畜産課の海老原豊副主幹は、平成二十年には十五地区で放牧する計画や、十八年度から「おうみ」和牛繁殖協議会の協力で、放牧牛の訓練や育成、放牧の実施など、県の「和牛放牧支援事業」を紹介。後藤喜代一同協議会長も、協力を約束した。

 会場からは、「獣害対策だけでなく、畜産や観光振興に結び付けるため、(県の特産でもある)近江牛の放牧を」という提案があり、神谷さんからも「ぜひ、滋賀県型放牧を全国へ発信してください」とエールを送られた。パネルディスカッション全体を通じて、「和牛放牧」への期待はますます高まった。

 


全県大津湖南・甲賀東近江・湖東湖北・湖西中央政界社説

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