幻の記録スライドを展示
東近江市まちづくり手引き書
未来に残したい一冊に
■平成18年5月31日(水)第14426号
■平成18年5月31日(水)第14426号
▲裸足で水田に入って田植えをする児童ら
栗東市立葉山東小(白井安夫校長)の五年生はこのほど、寝屋川市立寝屋川北小の五年生児童百九人を招いて、小学校学習田で合同の田植え学習を開いた。両小学校は、防犯の取り組みを中心にして交流を深めている。
小雨の降りしきるなか、子どもらは裸足になって水田に入り、JAや地元の農家の指導をもらいながら、田に苗を差し込むように丁寧に植えた。ふだんできない田植えを体験して、「泥がぬるぬるしていたけど楽しかった」と目を輝かしていた。
葉山東小は、秋には再び交流会を開き、子どもらに収穫の喜びを味わってもらいたいとしている。また主催者の一人の里内雅次さんは「汗を流してはじめて食べ物の大切さが分かる。泥だらけになって、米づくりの実際を知ってもらってよかった」と話していた。

今年冬、大津市内の個人宅で見つかった、第一次南極観測隊(昭和三十一│三十二年)の活動を記録したカラー写真スライド=写真=が、十九日から湖南市立甲西図書館(湖南市中央)で展示される。期間は七月二日まで。入場無料。
このスライドは、戦後の復興途上で資金的に恵まれなかった当時の日本で、第二次観測隊の資金を民間寄付で賄おうと、国民へのPR用に朝日新聞社が作成したもの。
展示されるのは、写真に焼きつけられた三十枚で、荒れる海原を観測船「宗谷」が突き進むシーンに始まり、現地に到着してからの荷下ろし、ソリを曳く犬たち、ペンギンとの遭遇、隊員が食事をしてくつろぐ様子などが、カラー写真で鮮やかに今に蘇る。
同図書館は「装備が今と比べて貧しかった当時だが、夢をもって探険に出かけたことが分かる。夏休みを前に、子どもらに見てもらい、挑戦する大切さを感じてもらいたい」としている。
◆東近江・東近江市◆
東近江市は、市政に理解と関心を示してもらおうと、十八年度の運営方針や施策の概要、予算の輪郭、事業計画などをまとめた「市政ガイド」(A4判、六十八ページ)を作成した。市内十四地区の自治会長三百八十人に配布し、これを基に市政研修会を開催するなど、市行政のこの一年が一冊に要約されている。
中村功一市長が打ち出す市民と行政の協働による「みんなでつくる、うるおいとにぎわいのまち東近江市」の実現に向け、六本の柱▽住民が主役▽人と環境に優しい▽誰もが笑顔で暮らせる▽次代を担う人材を育む▽地域の活力を生み出す▽市民生活、地域経済を支える――に添って、新市まちづくりに取り組む。
十二万都市の船出の本年度予算は一般会計四百三十一億円、総額八百四十三億円。厳しい財政状況の中で、合併効果を最大限に生かしながら、旧市町の継続課題の解決や新市一体感の醸成を早期に図る事業を優先させた。
市民と行政との協働のまちづくりを基本に、子育て支援や高齢者介護、防犯・防災、環境対策、教育環境の整備など、市民の日々の暮らしを支える事業ほか、農業・経済の活性化、森林保全、都市基盤の整備、ケーブルネットワーク推進に力を入れている。
市政ガイドは、各担当課別に事業内容を分かりやすく解説しているほか、主要事業の年間予定表も掲載している。また、自治会など地域活動への参考にと、巻末に「まちづくり資料集」(二十九事業)を掲載し、補助金や支援制度の概要をまとめるなど、この一冊は東近江市まちづくりへの手引き書となる。
◆東近江・東近江市◆
八日市商工会議所は、六月七日に中小企業のための実務対策セミナー「新・社会法~その概要と実務対策~」を一階会議室で開く。午後二―四時で無料。
司法書士の川崎智弘氏が、新会社法のアウトラインに基づき、こう変わる株式会社・有限会社・会社組織から、実務対応ポイントを語る。所定用紙に必要事項を書き、FAX(22―0188)で申し込む。定員三十人。
東近江行政組合消防本部(東近江市東今崎町)は、各事業所内の火災予防を充実してもらおうと、六月十四、十五両日に屋内訓練場で開く「甲種防火管理新規講習」の受講生を募集している。
事業所に必要な防火管理責任者の資格取得が狙いで、両日とも午前九時から午後四時半まで。所定用紙に受講料五千円(テキスト・資料代)を添え、六月二日までに管内の八日市、近江八幡、日野、能登川の各消防署へ直接(郵送、電話不可)申し込む。定員(百人)で締め切る。
東近江弓道協会は「弓道教室」への受講者を募集している。教室は、六月十七日から九月二日までの毎週土曜日(午後七―九時)の十回講座を布引運動公園弓道場で開く。高校生以上の人が対象で、受講料は五千円(保険料含む)。
希望者は、六月十一日までに布引体育館(TEL25―2633)へ申し込む。先着十二人で、四級程度の技能・知識が習得できる。詳しくは、東郷昭治さん(TEL22―5281)か佐藤新一さん(TEL22―5557)へ。
▲未来に語り継ぎたい内容を一冊に凝縮した「平林史」
東近江市平林町の平林自治会がこのほど、後世に語り継ぎたい先人たちの努力と現代に生きる自分たちの足跡をまとめた町史「平林史」(A4判、一部カラー百二十七頁)を発刊した。作成部数は七十五部で、同町内の各戸ほか、図書室や学校など公共施設にも配布済み。
この平林史は、自治会単位のまちづくり活動推進を目的とした旧蒲生町の施策「わがまち夢プラン推進事業」の補助金を活用して作成されたもので、平林町の夢プラン推進委員会の集落整備部(多居睦夫部長)が編さんを担当した。
同町のまちづくりは“町民一人ひとりが汗をかくこと”を重要視しており、町史編さんにも小中学生を含めて幅広い年代層が参画し、未来に残したい一冊を約一年かけて完成させた。
昔から約四十戸前後と小集落のため、大きな集落と比べて資料も少なく、集落整備部の字史編さん委員らは、草の根ハウスに保管されている古文書約八百八十点以外の資料集めから作業を始めた。
古老を囲んで平林について語り合う「平林の昔話を聞く会」も開き、世代の垣根を越えた対話の中から歴史をひも解いた。中でも、大正四年に書かれた「蒲生郡誌編纂史料調査書」の土地名の変遷に関する記述で、平林村になる前は「古里」だったことを示す一文があるものの、長老らの口承などを参考に「ヒラボリ」から「ヒラバヤシ」に転化したとする推論を導き出している。
編さん委員でもある平林自治会の日永保会長は、現在も受け継がれている歴代区長記録から読み取れる先人たちの苦労に目を向ける。現存している記録は昭和八年からで、集落内で発生した問題に対する区長の思いが所々に綴られており、先人たちの努力の賜物で現在の土壌があることに気付く。
また、各戸の識別記号ともいえる屋号の一覧から、現代にも息づく庶民の生活の知恵に触れられる。同整備部の日永弘美副部長によると、同じ名字の多い集落内の住民が集まったときでもすぐ誰の物か判別できるように、おぼんやかまなどにフルネームではなく屋号を書き記しているという。
このほか、平林の現況を表すアンケート結果や小中学生による平林の未来をテーマとした作文も掲載されており、平林町の歩みを凝縮した一冊。
多居部長は「(編さん作業を通して)何でもない風景や物が、後世にはとても貴重な資料になることに気付いた」と語り、平凡だと思える毎日の生活でも着実に歴史が刻まれていることを実感していた。
平林史に関する問い合わせは、集落整備部(電話0748―55―0991)まで。





