平成18年8月31日(木)第14505号

◆湖南・栗東市◆
市民の政治参加こそ解決の道!
豊島問題の石井県議、RD処分場に
県政改革のうねりを栗東市長選へ
=市民運動家の一部が候補擁立目指す=

◆東近江・東近江市◆
皇室献上の米と粟
早乙女 古式ゆかしく抜穂式
=永源寺の西村さん、植田さん=


◆東近江・竜王町◆
山之上農林公園内で唯一栽培
ピオーネ直売中
農業の魅力も発信
=ファームタケヤマで=


◆東近江・近江八幡市◆
55本のヨシたいまつ
西の湖焦がす炎
=東近江会場 幻想の夜景=


◆東近江・近江八幡市◆
水難・船舶事故防止で
操船者のモラル求める
=水上安全指導員と近江八幡署=


◆東近江・安土町◆
幻の酒米が復活
滋賀渡船6号
昭和30年代に姿消し今に
=地元ブランドでの地酒を=


市民の政治参加こそ解決の道!

豊島問題の石井県議、RD処分場に

県政改革のうねりを栗東市長選へ
=市民運動家の一部が候補擁立目指す=



▲RD処分場を歩く石井県議(中央)
◆湖南・栗東市◆

 総水銀やヒ素など有害物質が周辺から検出され、地下水汚染が心配されているRD産廃処分場問題(栗東市小野)で、今秋は大きな山場が二つある。一つ目は県の解決方針の発表で、二つ目は十月の栗東市長選挙である。そこで、住民団体「RD産廃処分場の有害物から飲み水を守る会」は、住民運動に弾みをつけようと、戦後最大級の不法投棄事件である豊島問題(香川県土庄町)の市民運動家で、現在は香川県議として活躍する石井享氏(46歳)を招き、現地を訪れた。                【高山周治】

 ●勝ち取った「全量撤去」

 豊島問題は、国の産廃特措法に基づき、同法で初めてゴミの全量撤去が適用された事例だ。解決するまでの二十四年間、香川県は国の公定法と異なる水質検査を実施し「安全宣言」を出すなど絶えず住民と対立したが、最終的に粘り強い住民運動が勝利した。

 運動に火がついたのは、島民が「県政を変えよう」と、香川本土で繰り広げた豊島問題勉強会(平成十年七月│十一年三月)だ。往復五時間かけて四国に渡り、県内各地で百数十回開いた。当初、島への多大な税金投入に反発する声もあったが、訴えは徐々に浸透した。

 そして平成十一年四月の県議会選挙。住民約千人の豊島から立候補した若手リーダー石井さんは、同島だけでなく、同じ選挙区である小豆島の支持も集め当選し、「全量撤去」への風穴をこじ開けた。

 当時について石井氏は「勉強会主催は運動の大きなターニングポイントになった。それまで島民の意識は、中坊公平氏ら弁護団頼りだった。しかし、勉強会で自ら政治参加し、住民運動を本物にできた」と振り返る。

 ●改革の風を栗東にも

 一方の滋賀県のRD問題をみると、県調査委員会の調査結果「総じて問題ない」(平成十三年五月)や、今もヒ素などが検出され改善効果が疑問視される四項目の改善命令(平成十四年〜同十七年)など、住民の行政不信は根強い。

 県政が嘉田由紀子知事にかわった今、地元の期待は大きい。知事は、新幹線新駅の凍結と並び、RD問題では住民対話による解決に意欲を示しているからだ。このため地元の市民運動家一部では十月の栗東市長選で、改革のうねりを市政にもつなげようと、▽新幹線新駅凍結▽RD処分場の有害物質の段階的除去---を訴える候補者擁立を目指している。

 メンバーのひとりは「市政が変わらないと、県政も変わらない。」と話している。


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皇室献上の米と粟

早乙女 古式ゆかしく抜穂式

=永源寺の西村さん、植田さん=


▲一房ずつ粟を手刈りする早乙女たち(東近江市市原野町、植田さんの畑)
◆東近江・東近江市◆

 東近江市市原野町の西村長平さん(75)と植田良蔵さん(63)の斎田で二十八日、皇室へ献上する米と粟の『抜穂祭(ぬいぼさい)』が行われた。

 毎年十一月二十三日、皇居で行われる新嘗祭の初穂曳(はつほびき)として献上し、全国の各神社にもお初穂として奉納される水稲と粟の収穫祭で、花笠を被った早乙女たちが古式ゆかしく、たわわに実った「キヌヒカリ」と「モチアワ」の穂を丁寧に刈り取り、祭壇に供えたほか、玉串を奉奠して自然の恵みと収穫に感謝した。

 滋賀県では、明治二十五年から市、群単位で各自治体が持ち回り、平成九年からは七つの振興局単位で献穀斎田(献上米・粟を育てる水田)を巡回しており、永源寺地区で献上米が生産されるのは五十年ぶり。長年の経験と農業振興に尽力する両氏が奉耕主に選ばれ、五月の御田植祭(おたうえさい)以降、無農薬・手作業による栽培が行われてきた。

▲刈り取った献上米・粟を供える抜穂の儀(右は奉耕主の西村さん)
 神事には、奉耕主の西村夫妻、植田夫妻をはじめ、久田元一郎助役や西口喜久雄グリーン近江農協常務理事、丘尋幸県神社庁長、坪倉和雄愛知川沿岸土地改良区代表、奥居清一郎市神神社総代会長など神社・農協関係者および自治会長ら約六十人が出席。

 式辞を述べた西村さんは「無事に育ち、この日を迎えられた。みなさんの献身的な協力と支援のおかげ。九月には、立派に実った粟・米の本収穫を迎えたい」と喜びを表した。

 また、西口組合常務理事は「県を代表して献上されることは大変うれしく、市民や県民の誇りでもある。二千年来続く伝統・文化として、また日本の農業発展の契機にしたい」と祝辞を述べた。

 献上米と粟は、九月の収穫後、脱穀と精米を経て一粒一粒ピンセットで選別し、十一月の皇室新嘗祭に献上される。


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山之上農林公園内で唯一栽培

ピオーネ直売中

農業の魅力も発信
=ファームタケヤマで=



▲食べ頃サイン発信中のピオーネを収穫する竹山代表(竜王町山之上のファームタケヤマで)
◆東近江・竜王町◆

 「農作物は口のない生き物」と語るのは、竜王町山之上にあるファームタケヤマの竹山勉代表(42)。農業を通して竜王の緑豊かな自然を守り、田園文化の心を伝えることを企業理念に掲げるファームタケヤマが、同地域内で唯一栽培しているという大粒系品種の“ピオーネ”と“安芸クイーン”の販売を始めた。この2品種は直売のみ。

 安心・安全な農産物を提供するため、自然力農業の創造に力を入れる竹山代表は、十年前に果樹(ブドウとナシ)栽培を始めた。特に、ブドウ栽培は、冬場の土づくりはもちろんのこと、作業適期を逃さず、迅速に摘粒し房を作ることがおいしい商品を生み出す秘訣で、経験と勘、そして根気が必要だという。

 ファームタケヤマでは、通常慣行栽培の半分以下に農薬量を抑えた農産物だけに与えられる“滋賀県環境こだわり農産物”認証を受けており、消費者の立場に立った商品開発と独自の味を追求し、豊かな自然との共生にも目を向ける。

 米の無農薬栽培にも取り組む竹山代表は「自分が心を込めて育てた農産物が、品質・量ともに思い通りにいったときの喜びは大きい。失敗すれば改善策も含めて自分で考えなければならないが、それが農業の魅力でもある」と語り、二十、三十歳代の担い手を育てる社会全体の仕組みや支えの必要性を説く。

 また、栽培過程を通して農業に対する自分自身の思いを知ってもらい、少しでも多くの人に農地そして身近な自然へと興味の幅を広げてほしいとの思いから、今年初めてブログを開設、生産者のみぞ知る喜びや苦労も発信している。

 果樹栽培には農業大学校からの研修生も加わり、スタッフが心を合わせ手間ひまかけて育て上げたブドウは、高い糖度と酸味のバランスがとてもよく、一粒食べるとやみつきになるおいしさ。贈答用として買い求める人も多い。

 直売以外に、食べ放題のブドウ(ベリーA)・ナシ狩りも実施中。開園期間は九月下旬まで。詳しくは、ファームタケヤマ(電話57―0789、ホームページhttp://www.f-takeyama.com/)へ。


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55本のヨシたいまつ

西の湖焦がす炎

=東近江会場 幻想の夜景=



▲燃え盛るヨシたいまつ
◆東近江・近江八幡市◆

 母なる琵琶湖と水の恵みに感謝して、水の浄化や景観・文化・産業に欠かせないヨシの重要性を再認識しながら、行く夏の風情を楽しむ「東近江地域ヨシたいまつまつり」(東近江水環境自治協議会主催、安土町商工会・同町観光協会共催)が、二十六日に安土町下豊浦の西の湖豊浦港一帯で開かれた。

 地元自治会住民やボランティアらによって今冬に刈り取られたヨシで作ったヨシたいまつ百本が用意された。そのうち五十五本が湖畔に等間隔で並べられ、残りのヨシたいまつで大たいまつ三体が組まれ、点火の時を待った。

 会場では、ハワイアンバンドやヨシ笛の演奏などで雰囲気もしだいに盛り上がり、夕暮れが迫るころには参加者の姿もさらに増えてきた。

▲火起し器を使って種火を起す参加者(右奥が手作り特大火起し器)
 ヨシたいまつに点火するための種火は、火起し器や、この日のために協議会会員によって製作された手作り特大火起し器を使って行われ、大人も子どもも懸命の火起し作業末、見事に種火が着くと、作業を見守っていた観衆から大きな拍手が沸き起こった。

 いよいよまつりのクライマックス。ジャンベ(アフリカの太鼓)の演奏とともにカウントダウンが始まり、午後七時四十五分、大たいまつへの点火から、次々とヨシたいまつに火が着けられた。

 勢いよく燃え上がる炎の帯が湖岸を照らし、湖水に映し出されると、集まった約五百人の観衆は、花火とはまた違う幻想的な光景に、しばし、心を奪われていた。

 この日は、県のびわ湖まつり2006のフィナーレを飾るイベントとして、琵琶湖周辺九会場で同様の催しが開かれ、ヨシたいまつの炎が、湖国の夜空を焦がした。


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水難・船舶事故防止で

操船者のモラル求める

=水上安全指導員と近江八幡署=



▲事故防止について話し合う水上安全指導員と近江八幡署員――水上派出所で――
◆東近江・近江八幡市◆

 近江八幡署は、琵琶湖での水難事故や船舶事故になんとか歯止めをかけるため、二十八日、県公安委員会から委嘱を受ける水上安全指導員とともに、湖上での啓発や事故現場視察を行ったほか、水上派出所(長命寺町)で事故防止対策について意見を交換した。

 今月二十日に、沖島町で水上バイクが護岸に衝突、運転していた男性が投げ出されて死亡する事故が起きたことから、急きょ開いた。

 水上派出所の西村芳朗巡査部長はじめ、近江八幡署員三人人と水上安全指導員三人が警備艇「ひよどり」に乗り込み、長命寺港から湖上パトロールに出発。航行中の水上バイクに停止を求めて、「ライフジャケット着用」や「無理な操船をしない」など、ルールとマナーを守るよう呼びかけ、生々しく衝撃の跡が残る事故現場や沖島一帯を巡回した。

 水上派出所に帰っての話し合いでは、水上安全指導者から「違反者に対する罰金の額が自動車に比べてはるかに高いことをもっと知らせるべき」「水上警察のような専門部署が必要では」「指導員の権限がなく、人員が少ない(管内で三人)」「警備艇が沖に停留しているだけでも抑止になる」などの意見が、また、警察からは、「水上警備担当の育成、十分な人員配置が必要」「レジャー用ボートの性能アップに、警備側の能力が追いつかない」などの現状の課題などがそれぞれ出た。結局のところ、「操船者のモラルの一言に尽きる」ということで、意見は一致した。

 


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幻の酒米が復活

滋賀渡船6号

昭和30年代に姿消し今に
=地元ブランドでの地酒を=


▲「滋賀渡船6号」の栽培ほ場を見学する参加者
◆東近江・安土町◆

 推奨品種、特選品種の酒米として、大正から昭和にかけて栽培された「滋賀渡船(わたりぶね)6号」が、半世紀近い眠りから覚め、再び脚光を浴びようとしている。

 湖南市の酒造会社、北島酒造(北島揚真彦社長)が、昨年収穫した幻の酒米「滋賀渡船6号」を仕込んでできたのが「御代栄(みよさかえ) 純米渡船」。

 近江の米にこだわった県独自の個性ある商品づくりを模索していた時に探し当てたのが「滋賀渡船6号」だった。

▲関係者を集めて開かれたプロジェクト――県農業技術振興センターで――
 県農業技術振興センターが平成十六年、県農業試験場に保存されていた「滋賀渡船6号」の種モミ五十グラムを栽培し、さらにこれを元に、十七年には、大中の沢昌弘さん方ほ場で本格栽培に成功。今シーズン仕込まれた新酒(四合、一千三百十二円、六百本限定)が同社から先ごろ世に出され、見事復活を遂げた。

 今月二十五日には県農業技術振興センターで、JAグリーン近江酒米生産部会の生産農家、県内酒造業者や関係機関でつくる県酒造技術研究会、JA関係者ら約五十人を集めての報告説明会「復活プロジェクト」が開かれた。

▲新酒を吟味する参加者
 同センターの田中良典主任から、「滋賀渡船6号」が県の在来品種であり、大吟醸酒の酒米を代表する「山田錦」の親系である歴史や、背丈が高い、害虫に弱い、出穂が遅く原種ならではの穂ぞろいにズレがあるなどの特性、栽培の留意点などが説明され、沢さんが昨年の体験などを報告した。

 参加者は、利き酒でその出来具合いを確認。さっぱりした酸味と旨味のバランスのとれた味わいに、手応えを感じていた。また、大中の「滋賀渡船6号」栽培ほ場を見学し、今年の生育状況を確認した。

 今年度は、七社が「滋賀渡船6号」を契約しており、来シーズンの仕込みでは、各社それぞれに精米方法や麹(こうじ)の工夫を施し、滋賀県独自の酒米ブランドでの酒づくりが広がる。

 幻の酒米復活と定着、滋賀県独自ブランド酒の普及と販売促進、業界活性化に期待がかかる。

 


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