平成18年10月5日(木)第14535号

◆湖南・栗東市◆
渦巻く思惑と不安!?
揺れる新幹線新駅の区画整理
広域暴力団も入り込む
=国松栗東市政の光と影(5)=

◆湖南・栗東市◆
栗東市長選挙へ本番ムード!
立候補予定3氏の事務所そろう
=新幹線新駅「推進」「凍結」「中止」=


◆東近江・東近江市◆
子育てで自分も育つ
楽しい育児を取り戻す
=東近江市がセミナー=


◆東近江・東近江市◆
竹馬の友の 陶芸2人展
作家・高橋氏と小嶋氏
=八日市文化芸術会館=

◆東近江・東近江市◆
隣組で助け合い
集落で防災訓練
=妹町自治会=


◆東近江・日野町◆
里山のにぎわい戻る!
忘れないよ ピピとポポ
=川原地区で「お別れ式」=


渦巻く思惑と不安!?

揺れる新幹線新駅の区画整理

広域暴力団も入り込む
=国松栗東市政の光と影(5)=


▲栗東新都心地区開発計画図

 嘉田由紀子県知事の新幹線新駅「凍結」方針や九月二十五日の大津地裁での新駅起債差し止め判決によって、栗東市が新駅予定地周辺で進めている土地区画整理事業の地権者にも動揺が広がっている。そこで区画整理事業の実態に迫った。

【石川政実】


 県宅建協会大津・高島支部が先月二十六日に開いた研修会で、県警は「広域暴力団が栗東市に入り込んで地元建設会社と地上げを行なってきたが、新幹線凍結の動きの中で、建設会社とのトラブルが起こりつつある」と注意を促した。確かに土地区画整理事業には、裏社会のみならず、さまざまな欲望や思惑が絡んでいるのは事実だ。

 同市蜂屋の中井栄津二さんは「地図のように蜂屋宅屋線が会社社長宅(A1)を通って、同社工場(A2)を突き抜けているが、地図の点線の方向もあり得たはずだ。これらのことが自治会や地権者の総会で十分に議論されてこなかった」と市や自治会役員に不信を募らせる。

 これに対し中井建夫・蜂屋自治会長は「すでに平成十一年の蜂屋自治会の臨時総会で了承したはず」とぶ然たる表情だ。

 市は八年度、土地区画整理B調査を実施し、概略設計を策定した。この概略設計に基づき、九年から十八年まで、蜂屋、下鈎甲、上鈎、手原の周辺四自治会に対し地元説明会を実施。市は、自治会や地権者の役員会で、事業計画の修正・希望を聞き、その上で地権者全員の総会で説明し計画の修正を行ったとしている。十四年、同土地区画整理事業区域が決定され、都市計画道路が変更、追加された。十五年に知事認可され、昨年に仮換地指定が通知されている。

 市では、区画整理事業区域の都市計画道路の決定・追加などは、自治会や地権者の総会などで意見集約を図ったとしているが、自治会役員らを中心に進められた一面は否定できない。

 一方、本紙調査では、区画整理事業に詳しい有力地権者らが土地の売買を斡旋したり、市の当時の幹部らが土地の購入を地元不動産業者に依頼していた疑いも浮上している。

 草津市に住むY氏は十四年、栗東市手原のN氏が所有していた新幹線新駅予定地前の雑種地百坪を同市の不動産業者から坪(三・三平方メートル)当たり約二十五万円で購入した。なおN氏は、同不動産業者に坪十七万円で売却したという。またY氏はこの折、不動産業者から紹介された有力地権者が「もっと土地が欲しければいつでも言ってほしい」と話していたとしている(本紙取材で有力地権者は「会った記憶はない」と否定)。

 他方、当時の市の幹部は同年、東京に本社のある会社が同不動産業者からN氏の別の田三百坪を購入する橋渡しを行っている。いずれにせよ区画整理事業は、錬金術の舞台になっていた公算が高いといえよう。

(連載終わり)


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栗東市長選挙へ本番ムード!

立候補予定3氏の事務所そろう

=新幹線新駅「推進」「凍結」「中止」=


◆湖南・栗東市◆

 十五日告示、二十二日投開票の栗東市長選挙に向けて、現職の国松正一氏(自民推薦)、前栗東市議の田村隆光氏(民主推薦)が、一日にそれぞれ事務所開きを行った。元滋賀県労連事務局長の杉田聡司氏はすでに事務所を開いており、これで立候補を表明している三氏の事務所がそろい、いよいよ選挙戦本番へ熱気が高まってきた。最大の争点である新幹線新駅については、国松氏「推進」、田村氏「凍結・見直し」、杉田氏「中止」となっている。

 国松氏は同市安養寺に事務所を開き、支援者約二百人が集まった。自民県連会長で第三選挙区支部長の宇野治衆議院議員は「大変厳しい選挙。新幹線新駅は知事選であのような結果になったが、自民は県、栗東市の安定のため、つくるという思いを強くしている。自民からも風を吹かせ、これで新駅を実現させてもらいたい」とエールを送った。

 地元選出の三浦治雄県議は「原点にもどって選挙戦を戦っていかねばならない。市長選がどちらに向くかで、新幹線新駅や県の明暗を分けることになる」と結集を呼びかけた。

 再選を目指す国松氏は「七月二日の知事選以来、栗東市は揺れに揺れている。揺れを抑えて、夢と希望、誇りのもてる栗東をつくれるのは、四年の実績と民間出身の私しかいない」とアピールした。

 一方の田村氏も同市安養寺で事務所開きを行い、支援者約百人が駆けつけた。田村氏の後援会「夢ある栗東をつくる会」代表で同市議会議長の宇野哲市議は「新幹線新駅、RD産廃処分場問題、財政危機の問題を中心に、『ほっとけない』をスローガンあげて戦うので応援よろしくお願いしたい」と語気を強めた。

 同事務所総括責任者の三日月大造衆議院議員は「県政は混乱し、RD問題、新幹線新駅問題は進んでいない。打開するには、地道に歩いてきた田村氏に市政を託すしかない」と、市政一新を訴えた。

 市議を辞めて市長選に挑戦する田村氏は「栗東は成長する過程でひずみが生じ、新駅計画は急ぎ過ぎた。それより、子が安全に暮らせるまちをつくり、栗東にお返ししてもらった方がよい」と持論を述べた。

 なお、新駅中止を掲げる杉田氏は、先月二十四日から同市川辺に事務所を構えている。玉田実事務局長は「駅建設に必要な仮線の工事費を栗東市が地方債の発行で賄うのは違法とする裁判結果が出て、うちとしては追い風だが、これからは相手陣営の必死の巻き返しがきつくなる」と危惧していた。


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子育てで自分も育つ

楽しい育児を取り戻す

=東近江市がセミナー=



▲「子育ても自分そだてもモット楽しく」と題して講演する遠矢家永子さん。
◆東近江・東近江市◆

 幼児期の子供をもつ親を対象に「共に楽しく暮らし、親として成長する」ことをめざした東近江市の「いきいき子育てセミナー」が先月二十六日から市役所別館で開かれている。

 子育ては、人が親として育つ貴重な体験でもあるが、それに伴う労力や心労がクローズアップされ「子育ては大変」というイメージが先行している中、心の持ち方や子供との接し方、家族との関係を第三者的な視点で見つめることで楽しい育児の環境をつくってもらおうとともに、核家族化の進展で、夫が勤めに出ている間、母と子だけが過ごす密室育児や子育ての悩みや疑問の相談者がいない、また、そうした機会に恵まれないなど、閉塞した育児環境に置かれている親子を、夫婦が協力し合って育てる本来あるべき楽しい育児への意欲を取り戻してもらうことがねらい。

 一回目は、子供の人権、子育てに関するワークショップやNPO活動に取り組んでいる遠矢家永子さん(大阪高槻市在住)を講師に招き「子育ても自分そだてもモット楽しく」と題しての講演に耳を傾けた。

 遠矢さんは講演の中で「子どもは言ったとおりではなく、見たとおりに育つ」、「子どもに望む生き方を、自分自身が実践しよう」など、娘の子育てを見て感じたことを例に、もう少し客観的に我が子を見つめることや育てたいように育てるのではなく、子どもの資質をとらえて育つことを助ける心の余裕が大切。女の子やから、男の子やからという性差にとらわれた接し方になると、男女がお互いの性差を認め合い、共に協力し合って暮らしていく社会づくりの間違った認識になり得ることに注意しなければならない。

 また、父親や地域社会が子育てに無関心になっている現状や、仕事を持っている母親は「子どもの傍に居ないこと」に罪悪感を抱き、「仕事も家事も中途半端になること」に不満を持っている。一方、専業主婦は「いつも子どもと一緒に居るが故にイライラする」、「かまいすぎる」、「せっかくのキャリアを無駄にしたこと」に悩んでいることなどを紹介し、参加者(二十人)からの悩みや質問に受け答えしながら子どもや家族とうまくコミュニケーションを保ち、楽しく育児に取り組めるコツを説いた。


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隣組で助け合い

集落で防災訓練

=妹町自治会=



▲けが人を簡易担架で搬送する参加住民
◆東近江・東近江市◆

 東近江市妹町の自治会が一日、「午前七時五十分ごろ、マグニチュード六・○の直下型地震が発生。各地で家屋の倒壊や火災、ライフラインが寸断する被害が発生した」という想定で防災訓練に取り組んだ。同市内で自治会単位の訓練は先進的な取り組み。

 大震災など広域的な災害時には、救急隊は助けにきてくれないことを前提に地域ではどのようにして被害を防止するのかが、課題となっている中、妹町自治会では、自主防災組織を設置。その体制の強化と役割を住民みんなで確認し合おうと訓練を計画。愛知消防本部と東近江消防団の指導のもとに住民二六○人が参加した。

 訓練では、町内の隣組八班に分かれ、隣家やお年寄り家庭に声をかけて避難を誘い合いながら地区の運動広場に歩いて集合したり、途中、けが人を簡易担架で救出し、応急手当の方法や初期消火に取り組んだ。

 近年、地域コミュニティーが希薄になっているのは農村集落でも例外ではなく、万一の大きな災害時には日頃のつき合いで知り合っているお互いの生活情報が人命救助や被害の拡大防止につながることを今回の訓練を通して改めて住民同士が認識した。


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竹馬の友の 陶芸2人展

作家・高橋氏と小嶋氏

=八日市文化芸術会館=



▲2人展を開催している高橋氏(左)と小嶋氏(右)
◆東近江・東近江市◆

 陶芸のまち・信楽で共に育ち、陶芸作家として活躍している高橋政男氏(信楽町在住)と小嶋太郎氏(東近江市在住)の代表作や最新作を出展した「二人展」が市立八日市文化芸術会館で開かれている。九日まで、入場無料。

 高橋氏と小嶋氏は、小・中学生時代を信楽町で過ごした竹馬の友。中学卒業後の進路は別れたが、陶芸の道では同じだった。高橋氏は、県立信楽高校の美術教諭として教壇に立ちながら創作活動を続け、日展で三十回入選をはじめ、一九七七年の第五回中日国際陶芸展で文部大臣賞を受賞するなど活躍。○四年には甲賀市無形文化財に認定されている。また、旧八日市市の市展審査員を努めた経験もある。

 小嶋氏は、信楽町の企業で岡本太郎氏デザインの作陶を担当するなど建築陶芸の技術を磨き、一九七一年に布引窯を設立。独自の創作作品を輩出しながら後進の指導や陶芸教室などの講師を続け、地域に陶芸文化を根付かせた功績は大きい。現在、東近江の芸術を愛する会代表を務め、ジャンルを越えた美術活動の振興にも力を入れている。

 数年前、同じ陶芸の道を歩んでいることを知った二氏が、旧友を温める中で二人展の開催を誓い合い、共に作陶四十年を越えたいま、その夢を実現させた。

 会場には、高橋氏が思い出深い作品や新作など「冬」をモチーフにした話題作を、小嶋氏はオーロラをイメージした「太陽からの風」シリーズと和の雰囲気を醸し出した最新作「サクラ」シリーズなど、合わせて六十点余りを展示している。

 二氏の作品には、釉薬の使い方を駆使した色合いとデザインが調和した美しさが共通の魅力。長年の経験から培われた高度な作陶技術に裏打ちされた造形美の完成度に訪れる人々の関心を集めている。開館時間は午前九時〜午後五時(最終日の九日は午後四時まで)。

 


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忘れないよ ピピとポポ

=川原地区で「お別れ式」=



▲ピピとポポになり代わって川原地区に来たときから3カ月を振り返り、感謝の気持ちを伝える厳島さんと横山さん(日野町川原地区の川原ふれあい牧場で)
◆東近江・日野町◆

 日野町川原地区に移住してきたピピとポポの「お別れ式」が、庵用津溜付近の川原ふれあい牧場で一日に開かれた。降りしきる雨の中、子どもからお年寄りまで約五十人が、同地区のアイドルとの別れを惜しんだ。

 同町川原地区は、六つあるため池のうち庵用津溜を中心に、県単独事業の“ため池里山人のにぎわい推進事業”などを活用し、ため池を核とした里山保全活動を展開中だ。

 活動の指揮をとるのは「川原区ため池群広域防災機能増進モデル事業推進協議会」(宇田泰一会長)で、県・町やNPO法人蒲生野考現倶楽部の協力を得て、地域住民が一体となって取り組んでいる。

 七月一日には、県畜産技術振興センターの黒毛和牛二頭を借り受け、除草作業や野生獣による農作物被害防止、環境保全を期待して庵用津溜周辺(約一ヘクタール)に放牧。地域住民の大歓迎を受け、到着した身重の雌牛二頭は「ピピ」と「ポポ」と名付けられ、新居での生活がスタート。

 最初の一週間は不安だったのか入口付近から離れなかったという。同協議会メンバー以外にも地域住民らがえさやりを手伝い、やさしく世話したことで、ベルを鳴らすと飛んできて愛想を振りまくほどなついた。

 九月には一段と食欲も出て、膝丈ほど伸びていた雑草をすべて消費し、地域住民が二頭のために青草を運んだぐらいで、当初十月末までの放牧予定を一カ月早めて引き上げることとなった。

 大雨の中で開かれた“お別れ式”で、宇田会長は「雨ではなくピピとポポの涙ではないかと思う。獣害対策の効果には疑問が残るが、来年も面積を拡大して牛を迎えたい」とあいさつし、東近江地域振興局田園振興第一課・大杉惠一課長補佐が「人のにぎわいが感じられ、ピピとポポも涙目で三カ月お世話になったことを感謝している」と語り、次は東近江市永源寺相谷町へお嫁に行くことを伝えた。

 参加者はピピとポポまた牛の生体に関する◯×クイズでより理解を深め、同地区の厳島美津子さんと横山登美枝さんが「親切にしていただいたことは一生忘れません。十二月には元気な子牛を産むので、その時はぜひ見に来てください。本当にありがとうございました」と二頭の思いを代弁した。

 最後の晩餐では、子どもたちがピピとポポにえさをやり、名付け親の山田裕介君が「ぼくもピピ・ポポちゃんのことは忘れないので、元気な子どもを産んでください」と声を掛けた。

 歓迎式と同じように住民手作りの茅の輪をくぐり、コスモスのフラワーシャワーを浴び、ピピとポポは花道を歩き川原地区の人々に別れを告げた。

 


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