平成19年4月15日(日)第14697号

◆全県◆
県内倒産 21億1200万円
3月 帝国データバンク調べ
景気変動要因が主流占める
=13件 ほとんどが中小零細企業=

◆湖北・余呉町◆
県の貯水型否定に地元反発
住民側が交渉決裂を宣言
知事、穴あき型はやや容認
=丹生ダム=


◆湖東・彦根市◆
「第40回彦根城能」
=21日、彦根城博物館=


◆東近江・東近江市◆
生きもの育む水田に
栗見出在家町 総出で魚道づくり
モデルから実践へ
=魚の「ゆりかご」37ha=


◆東近江・近江八幡市◆
アンドリュース記念館(旧YMCA会館)
介護予防拠点施設に再生
ヴォーリズ設計第1号100年で
=近江兄弟社=


県内倒産 21億1200万円

3月 帝国データバンク調べ

景気変動要因が主流占める
=13件 ほとんどが中小零細企業=


◆全県◆

 民間信用調査機関の帝国データバンク調べによると、三月中に県内で負債一千万円以上を抱え倒産した企業は、十三件で負債総額二十一億一千二百円だった。件数は前月より増え、金額でも先月に続き大型を示し、依然として中小・零細企業での倒産は続いている。

 主な倒産は、葬祭業の「花源」(東近江市、三原誠太郎社長)の一億三千万円。同業者との価格競合など経営環境は厳しく、収益が見込めない中で、借入の負担などから資金繰りが悪化していた。

 前月(七件、二十三億二千五百万円)に比べ、件数で六件増えた反面、金額では二億一千三百万円減った。一件当たりの負債額も一億七千万円減の一億六千二百万円となった。十億円以上一件、一億円以上三件、五千万円以上二件、五千万円以下で七件の発生となった。

 資本金別では、五千万円以下で二件、一千万円以下で四件、個人経営が七件と、中小・零細企業での多発が依然と続き、景気低迷による業況不振から、金融債務に苦しんでいるケースが目立つ。

 業種別では、建設が六件と最多発、その他三件、建材・食品・サービス・不動産で各一件が発生した。倒産原因は、企業内要因一件を除き残り十二件が市況の悪化に伴う販売不振や受注減少などの景気変動要因で、依然として不況型倒産が主流を占める。

 今後は、暖冬の影響や金利上昇が企業収益を圧迫することは確実で、体力のない中小・零細企業が破たんに追い込まれる事態が増加すると予測している。


全県大津湖南・甲賀東近江・湖東湖北・湖西中央政界社説

今週の運勢おくやみ・お誕生・ご結婚今日の首長交通取締リンク
TOP インデックスへ


県の貯水型否定に地元反発

住民側が交渉決裂を宣言

知事、穴あき型はやや容認
=丹生ダム=


▲住民との交渉にのぞむ知事
◆湖北・余呉町◆

 嘉田由紀子知事は十三日、国が余呉町の高時川に予定している丹生ダムについて、 地元住民でつくるダム対策委員会への説明会で、地元が要望する観光目的のダム湖のある貯水型ダムについて「自然環境への影響(土砂せき止め、雪解け水が流れず琵琶湖の溶存酸素濃度が下がるなど)が払拭されない」として否定的な考えを示した。

 これに対して出席していた地元住民は猛反発。三国昌弘委員長は「水面(貯水型)ダムしか受け入れられない。県との話し合いは本日で最後」と交渉決裂を突き付けた。知事は「話し合いのルートは残してもらいたい」と要請。今後は同町を中心に調整が続けられそうだ。

 ただし、嘉田知事は貯水型ダムの琵琶湖への悪影響を懸念する一方、大雨の時のみ水をためる治水目的の流水型(穴あき)ダム穴についてはやや容認とみられる発言を繰り返し、県の方針として地元参画のもと「ダム、プラス河川改修」で進めたいと説明した。

 この計画は、昭和四十七年に始まった琵琶湖総合開発に位置付けられた利水・治水を含む多目的ダムだった。しかし、下流の大阪・神戸の水需要が下がるなかで、平成十七年七月、国から治水目的の流水型(穴あき)ダムの方針が示されている。


全県大津湖南・甲賀東近江・湖東湖北・湖西中央政界社説

今週の運勢おくやみ・お誕生・ご結婚今日の首長交通取締リンク
TOP インデックスへ


▲「養老(水波之伝)」観世銕之丞
「第40回彦根城能」

=21日、彦根城博物館=



◆湖東・彦根市◆

 彦根城博物館(彦根市)は四月二十一日、第四十回彦根城能を開催する。
 築城四百年を迎える彦根城。江戸時代に彦根城内に建っていた「表御殿」を復元した彦根城博物館の中央には、当時の能舞台が現存し、毎年「能」や「狂言」を開催し、伝統芸能に親しんでもらう機会として好評を得ている。

 今年は、彦根城四〇〇年と同館開館二十周年を記念し、特にめでたい演目や彦根ゆかりの演目、また井伊直弼が作った狂言などを紹介する。今回の演目は、聖代の奇跡を寿ぐ世阿弥作の能「養老・水波之伝」、酒の好きな妖精“猩々”の愉快な舞いが見どころの「猩々乱」などを豪華出演者で届ける。

 入場料は、A席五千円。B席四千五百円。問い合わせは、彦根城博物館(0749―22―6100)まで。


全県大津湖南・甲賀東近江・湖東湖北・湖西中央政界社説

今週の運勢おくやみ・お誕生・ご結婚今日の首長交通取締リンク
TOP インデックスへ


生きもの育む水田に

栗見出在家町 総出で魚道づくり

モデルから実践へ
=魚の「ゆりかご」37ha=


▲排水路に堰を設置し、魚道をつくる住民たち(東近江市栗見出在家町)
◆東近江・東近江市◆

 フナやナマズなど琵琶湖の魚が水田に上がれるようにと、東近江市栗見出在家町の自治会、子ども会などでつくる「栗見出在家魚のゆりかご水田協議会」がこのほど、集落を流れる排水路に堰を設け、段々畑のように遡上できる魚道づくりを行った。県のモデル地域として取り組み、今年から実践活動に挑む五カ年計画で、稚魚の「ゆりかご」復活と環境米の収穫を楽しみにしている。

 湖岸周辺の田んぼはかつて、フナやコイ、ナマズなどが遡上して産卵し、稚魚が育つまでの「ゆりかご」という重要な役割を担っていた。

 しかし、ほ場整備などで小川はコンクリートに変わり、琵琶湖と水田を行き来していた魚たちの回遊環境が遮断されてしまった。また、植物帯の消失で産卵の機会が失われ、外来魚による食害でますますその数を減らしている。

 この取り組みは、途切れてしまった関係を取り戻し、水田に魚を呼び戻そう―と、十三年度から湖辺域の六地域(大津、湖南、東近江、湖東、湖北、湖西)で行っている県の「魚のゆりかご水田プロジェクト」の一つで、同町では、東近江地域振興局管内のモデル地域として昨年、同町営農組合や土地改良区、愛知川漁業協同組合、JA能登川支店、愛知川左岸みずすまし推進協議会、東近江市らが協力する「魚道」および「魚のゆりかご米」づくりが行われた。

 今年は、非農家を含めた町民一体の実践活動に移そうと、自治会、子ども会、婦人会、老人会をはじめ、営農組合、JAグリーン近江で構成する同協議会をつくり、環境こだわり農業を支援する「世代をつなぐ農村まるごと保全向上対策」に挑戦するもので、魚が上がることで在来魚を保護するとともに低農薬栽培を推進し、安心安全な「魚のゆりかご米」を出荷する。

 この日は、朝早くから子どもたちを含む約百人が参加。集落を流れる五本の排水路に木材(高さ約三十センチ、幅約一メートル)をはめ込み、計二十七個の魚道を設置した。

 同町の水田栽培面積は県内最大規模で、五割に当たる三十七ヘクタールを対象に「魚のゆりかご水田」へ再生するといい、村林忠夫自治会長(57)は「一軒に一人は参加してくれ、人と人とのつながりも強くなったようでうれしい。子どもたちに豊かな環境、命の素晴らしさを見せてあげたい」と話し、多くの成果を期待している。

 なお、外敵が多い自然界では稚魚の生存率は一%以下、養殖の場合でも三〇〜五〇%と言われるなか、水田生まれの稚魚は約五八%と高く、今後、田の水を抜く「中干し」の時期まで成育を見守り、再び琵琶湖へ放流する。


全県大津湖南・甲賀東近江・湖東湖北・湖西中央政界社説

今週の運勢おくやみ・お誕生・ご結婚今日の首長交通取締リンク
TOP インデックスへ


アンドリュース記念館(旧YMCA会館)

介護予防拠点施設に再生

ヴォーリズ設計第1号100年で
=近江兄弟社=


▲介護予防拠点施設として再スタートしたアンドリュース記念館
◆東近江・近江八幡市◆

 ウィリアム・メレル・ヴォーリズの設計第一号とされる近江八幡市為心町中の旧YMCA会館が、高齢者や障害者などの介護予防拠点施設「アンドリュース記念館

 いきいきサロン・ヴォーリズ」として生まれ変わった。

 同館は、ヴォーリズの大学時代の親友で若くして亡くなったハーバート・アンドリュースの家族から贈られた資金とヴォーリズ自身の貯金を注ぎ込み、地元の協力者から土地の提供を受け、自らの設計により明治四十年に完成し、「アンドリュース記念近江八幡基督教青年会館」(YMCA会館)と命名された。現在の会館は、昭和十年に最初の位置から少し東側に移築改修されたもの。

 青少年の教育、諸活動の拠点として親しまれ、大勢の文化人や経済人などを世に送り出して来たが、二十年前に閉鎖されていた。

 今年二月にしゅん工百周年を迎えることから、財団法人近江兄弟社が「近江兄弟社創立百周年事業」として昨年七月から再生のための改修工事を行い、十二月十五日に完了、オープンに向けて準備を整えて来た。

▲100年前の開館当初をしのばせる記念室「祈りの部屋」
 美しくよみがえった外観、バリアフリー化された玄関から一歩中に入ると、新たに改修された部分のほかは、丸みを帯びて段差の低い階段や何げない手が加えられた天井、二階の和室など、ヴォーリズ設計の粋が当時のまま残されている。

 ヴォーリズが過ごし、近江兄弟社創立者たちがその思いをぶつけあった一階の書斎と小部屋は、そのまま記念室「祈りの部屋」として保存され、ヴォーリズや開館当初の写真などを展示する。

 いきいきサロン・ヴォーリズとしては、「歌声サロン」(毎月)や「介護予防教室」(四月二十六日から毎月一回、全五回シリーズ、定員三十人、四月十六日まで受付)などが開かれるほか、高齢者のサークル活動にも開放する。参加申し込みと問い合せは、ヴォーリズ記念病院内ホームヘルパーステーション(TEL0748―32―7130)へ。

 先日開かれた開館式で財団の有村國宏理事長は、「財団の出発点でもあるこの会館が生まれ変わり、新たに出発できたことに感謝します。介護予防施設としての責務を果たします」とあいさつ。中学時代に通って勉学に励んだという冨士谷英正市長は、「地域住民に親しまれる地位介護のモデル施設として先導的な役割を」と開館を祝った。

 同市では、平成二十年度までに六か所の介護予防施設を整備する計画があり、アンドリュース記念館で四か所目となる。 


全県大津湖南・甲賀東近江・湖東湖北・湖西中央政界社説

今週の運勢おくやみ・お誕生・ご結婚今日の首長交通取締リンク
TOP インデックスへ