平成19年5月24日(木)第14730号

◆全県◆
いまの名前でパスポートを
無戸籍の女子高生が署名活動
女子高生「なぜ見知らぬ人の名前なの」
=求められる外務省の柔軟姿勢=

◆大津・大津市◆
架線と鉄柱なくしてスッキリ!!
比叡山の坂本ケーブル
=眺望良好、維持コストもダウン=


◆湖南・栗東市◆
基準超過の総水銀
6月から原因究明
=RD問題で県実施=


◆東近江・東近江市◆
はんなり―舞妓・芸妓さん
日本女性の美「三輪良平展」
=近江商人博物館で開催中=


◆東近江・日野町◆
生産・教育・人間力の向上を!
鎌掛住民 むらおこし考える
=日野産の鹿肉料理12品も試食=


◆東近江・近江八幡市◆
「ヴォーリズ平和礼拝堂」献堂の集い
宗教の違い超えメッセージ
=近江兄弟社学園 創立者の遺志大切に=


架線と鉄柱なくしてスッキリ!!

比叡山の坂本ケーブル

=眺望良好、維持コストもダウン=


◆大津・大津市◆

 比叡山鉄道株式会社は、国内最長路線の坂本ケーブル(二キロ)沿線の架線と電柱を撤去する工事をこのほど終えた。

 同社のケーブルカーは、山の上からロープを使って車両を引き上げていたため、車両にモーターなどはついていない。このため、車内灯で必要な電気は、従来は電車線(架線)から取り入れていた。この架線をはじめ他の電線類を支えるためには、多くの鉄柱が必要だが、昭和初期の建設で老朽化が激しく、また台風で樹木が倒れるたびに、甚大な被害を受けていた。

 今回の架線、鉄柱撤去工事に伴って、車両に充電器とバッテリーを積み、そこから車両内で必要な電気を取り出すことにした。走行中はバッテリーを補助電源として使用し、駅に停車したとき充電すれば、安定した電源が得られる。

 同社の工事によって「鉄柱の維持管理が不要になるだけでなく、自然災害からの影響を最小限に食い止められるとともに、山の中から人工の構造物を極力なくすことで、より自然に近い姿となる。また、乗客の視界をさえぎるものがなくなり、より一層の開放感を味わってもらえる」としている。


全県大津湖南・甲賀東近江・湖東湖北・湖西中央政界社説

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いまの名前でパスポートを

無戸籍の女子高生が署名活動

女子高生「なぜ見知らぬ人の名前なの」
=求められる外務省の柔軟姿勢=


▲無戸籍の子どもにも発給されるパスポートだが…
◆全県◆

 母親が家庭内暴力(DV)を続ける前夫のもとを逃げ、身の安全を守るために別の男性との間に出来た娘の出生届けが出せず、無戸籍で育った高校二年の女子生徒(16)が現在使用している実の父の姓のままパスポート(旅券)の発給を求めている問題で、支援団体などは二十七日午前十一時からJR南草津駅、午後からはJR膳所駅で署名活動を行なう。 【石川政実】

 初夏に海外で実施される修学旅行に参加しようと、女子生徒が一月、県パスポートセンターに書類申請したところ、県は戸籍抄本がないため受理できないとし、今月三十一日まで延長した形で書類の提出を求めている。

 この問題などがマスコミで取り上げられたこともあり、外務省は「離婚後三百日以内に誕生した前夫の子」と推定する民法七七二条(注参照)のために戸籍がない子どもらにもパスポートを発給することを決め、今月二日、旅券法施行規則を条件付きで改正するとして、その改正案を公表し十六日まで意見募集(パブリック・コメント)した。

 この条件は▽親子関係確定のための人事訴訟が家庭裁判所に係属中である▽発給される旅券には法律上の氏(前夫の姓)を記載すること▽人道上やむを得ない理由があるーの三つ。

 これに対し、女子生徒、母親、支援団体らは二日会見し、母親は「前夫の姓は、触れたくもない忌わしい名前だ。これを聞いたとき、目の前が真っ暗になった」と声を詰まらせた。

 女子生徒は「見知らぬ人の名前で(修学旅行に)行きたくない。戸籍がなくても、私はここにいます。生まれてからずっと使っている名前でパスポートを発給してください」と訴えた。

 女子生徒や支援団体らは、発給する旅券に前夫の姓を記載するとした外務省案の改善を訴え、六日にJR大津駅、十三日にJR近江八幡駅、二十日にJR草津駅で必死に署名活動を続け、千九百件が集まった。さらに女子生徒の友人や支援団体らは二十七日にもJR南草津駅、JR膳所駅で署名活動し、来月には署名を同省に提出する予定だ。

 離婚後三百日以内に生まれた子を一律に「前夫の子」とみなす民法七七二条問題で、法務省が医師の証明があれば「現夫の子」として例外的に扱うと通達したことを受け、県内の市町の戸籍窓口でも二十一日から特例措置の受け付けが始まるなど、「三百日規定」の救済がようやく進みつつある。このような中、外務省は近く旅券法施行規則を改正するが、前夫の姓の記載を条件にする可能性がある。

 しかし女子高生の母親は本紙取材に対し「この署名を通して、娘や同じように悩んでいる全国の子どもたちの思いを外務省は受け止めてほしい」と話していた。いずれにせよ、外務省の柔軟な姿勢が強く求められるところだ。
 
 (注)民法第七七二条 妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する。2 婚姻の成立の日から二百日を経過した後または婚姻の解消もしくは取り消しの日から三百日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと推定する。


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基準超過の総水銀

6月から原因究明

=RD問題で県実施=


▲現在のRD最終処分場
◆湖南・栗東市◆

 栗東市小野のRD最終処分場問題について、県の対策委員会がこのほど県庁で開かれ、処分場近くから国基準二百八十倍の総水銀が今月上旬に検出されたことが報告された。

 検出された地点は、処分場から下流の北西三百メートルにある市の観測井戸。この観測井戸は、下流百メートルに設けられている別の観測井戸からも継続して国基準を超える総水銀が検出されるため、流出原因をつきとめるため平成十六年に設置された。

 総水銀は極めて有害な有機水銀と無機水銀が含まれるが、処分場周辺からは有機水銀は検出されておらず、県は「直ちに支障はない」という。ただし、無機水銀でも腎臓に蓄積され、障害を受けるとされる。市は、以前から市民に対して井戸水を飲まないよう呼び掛けている。

 総水銀をめぐる見解について、栗東市は「処分場から流出している可能性が高い」とみているが、県は「処分場のものとは断定できない」と慎重な見方だ。

 このため、県は処分場の廃棄物や地下水の状況を把握するため、六月から行うボーリングの追加調査で、総水銀も分析項目にいれている。

 豊島産廃に匹敵する、違法な産廃を含む四十万立法メートル以上が埋められているRD処分場問題は、硫化水素が見つかって七年以上が経つ。周辺では、総水銀や鉛、ヒ素など有害物質の地下流出が確認されおり、一刻も早い対応が求められている。

 この日の県対策委員会では、恒久対策だけでなく緊急対策も求める発言が繰り返しあり、県の山仲善彰部長は「緊急対策も行う」と必要性を認めた。


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はんなり―舞妓・芸妓さん

日本女性の美「三輪良平展」

=近江商人博物館で開催中=


▲清麗な女性美を描き出す三輪良平さんの展覧会
◆東近江・東近江市◆

 日本女性の美しさを描く日本画家・三輪良平さんの展覧会が、東近江市近江商人博物館(同市五個荘竜田町)で開かれ、清らかな美しさが来館者の目を引いている。

 芸術をこよなく愛した近江商人の故事にちなみ、素晴らしい芸術作品にふれ合う機会を―と、平成八年の開館以来、同館が続ける春季企画展で、主に現代日本画壇で活躍する巨匠作品を展示している。

 今回は、伝統的な日本女性の美しさを表現する日展評議員の日本画家・三輪良平さん(京都在住)の作品を紹介しており、会場内に一歩足を踏み入れれば、舞妓・芸妓の雅やかな世界が飛び込み、華やかな着物やかんざし、はんなりとした表情が観る者の心を魅了する。

 また、アジサイの前でくつろぐ大原女が情緒たっぷりに描かれ、季節の移ろいを感じさせる十九点が並んでいる。

 三輪さんは昭和四年京都生まれ。山口華楊氏に師事し、同二十七年に日展初入選。以来、多くの入選を重ね、三十六年の第四回新日展で特選・白寿賞を受賞、翌年の第五回展では菊花賞を受賞し、清麗な女性美を描き出す。現在、日展評議員。

 六月十日まで。開館時間は午前九時半〜午後五時(入館は午後四時半まで)。月曜と祝日の翌日休館。入場料は一般二百円、小中学生百円。問い合わせは同博物館(0748―48―7101)へ。


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生産・教育・人間力の向上を!

鎌掛住民 むらおこし考える

=日野産の鹿肉料理12品も試食=


▲むらおこしのヒントを講師の話しから探る参加者ら(日野町鎌掛のしゃくなげ學校で)
◆東近江・日野町◆

 自然歴史を生かした体験学習や観光振興、獣害対策を集落でどのように進めていくべきか―。日野町鎌掛にあるしゃくなげ學校で十九日、「日野町鎌掛地域を考える会」(JAグリーン近江主催)が開かれ、講師と意見交換しながら地元住民自らむらおこしのヒントを探った。

 日野町鎌掛地域を考える会は、東近江地域振興局の圏域事業“獣害のない元気な里づくり推進事業”の一つとして催されたもので、講師として公文教育研究会タスク21の竹田以和生氏と日本おやじの会連絡会事務局長の山下重喜氏が駆け付けた。

 地域活性化のヒントを求めて鎌掛運営会や日野ダリア園、蒲生野考現倶楽部の関係者ら約四十人が集まり、鎌掛特有の歴史文化・風土・観光資源・農産物と課題である獣害対策を一体的に捉え、むらおこしにつなげられないかを考えた。

 父親のためのアウトドアスクールも主宰している竹田さんは、「むらおこしで成功しているところは地域力がある」とし、地元ならではの物を発掘する“生産力”と子どもたちを育てる“教育力”、育てる者の人間性を磨く“人間力”の三つの力を向上させる重要性を、ユズの商品開発で成功した高知県馬路村を例に出しながら説いた。

▲参加者のはしも進んだ鹿肉料理の数々
 また、若者の集落離れによる過疎化や各種団体・グループの後継者不足といった鎌掛地域の課題を解決する一手段として、人の循環を生み出すためにも若者やよそ者を手放しで歓迎する地域づくりを呼び掛けた。

 また、京都の地域・暮らし研究所代表でもある山下さんは、「横のつながりが大切。いろんな人が互いの知恵を持ち寄りつながればいい。いかに知恵を出し合いやっていくか、人がカギとなる」とし、集落内だけにこだわらず多方面でのネットワーク構築を促した。

 続く懇親会では、東近江地域振興局農産普及課・松井賢一主査が用意した日野産の鹿肉を使った料理十二品(テリーヌ・生ハム・たたき・しぐれ煮・ふりかけ・鹿飯・筋煮込み・チリソース・鹿サラダ・ハンバーグ・ジャーキー・シチュー)を囲みながら、参加者と鎌掛の親衛隊になった講師がざっくばらんに意見交換した。

 「鹿肉は鹿刺しやフライにして食べているけど、こういった食べ方もうまいな」と地元高齢者にも好評で、参加者は大産地である鎌掛地域での特産品化を視野に入れながら試食し、その可能性も探った。


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「ヴォーリズ平和礼拝堂」献堂の集い

宗教の違い超えメッセージ

=近江兄弟社学園 創立者の遺志大切に=


▲平和へのメッセージを発表する各宗教代表者
◆東近江・近江八幡市◆

 近江八幡市市井町の近江兄弟社学園は、ヴォーリズ平和礼拝堂の完成を記念してこのほど「献堂の集い」を同礼拝堂で行った。キリスト教以外からも各宗教の代表者が招かれ、平和へのメッセージを発信し、出席した同学園生徒や約六百人と共に、世界平和を願った。

 同学園では「近江兄弟社創立百年」の事業として礼拝堂と本館の建設に昨年から取り組み、三月末に完成した。本館五階の最上部に、キリスト教教育の道場としての礼拝堂(五百五十席)が位置する。同学園創立者でもあるウィリアム・メレル・ヴォーリズと、彼が願い続けた世界平和の遺志を引き継ごうと、「ヴォーリズ平和礼拝堂」と名付けられた。

 集いでは、祈りやミサが捧げられ、旧約聖書から「主は国々の争いを裁き、多くの民を戒められる。彼らは、剣を打ち直して鋤とし、槍を打ち直して鎌とする。国は国に向かって剣を上げず、もはや戦うことを学ばない……」の一節が読み上げられた。

 池田健夫学園理事長が「すべての信実なる宗教者と手を携え、祈りの輪を広げてまいります。命を大切にする教育を進めてまいりたい」と、あいさつしたのに続いて、森定慈芳延暦寺副執行、中野幸彦多賀大社宮司、大西真興清水寺執事長ら六人も、世界や日本の現状を憂いつつ、「平和へのメッセージ」を行った。

 また、出席者全員で、ヴォーリズが世界平和を願って作詞・作曲した讃美歌「地の上(ちのえ)にまことの」を合唱した。

 このあと、近江兄弟社高校吹奏楽部、近江八幡混声合唱団、クローバークラブ(同志社グリークラブOB)による「平和の祈りコンサート」や、「茶話会」も開かれ、礼拝堂の完成を祝い、平和への思いを一つにした。


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