平成19年8月30日(金)第14814号

◆全県◆
うみのこ
散弾粒、5個の可能性も!?
調査報告書推定の
靴底付着に疑問も
=カワウ駆除問題を検証する<上>=

◆全県◆
スポレク祭
企画ボランティア募集


◆湖南・栗東市◆
嘉田知事、地元4地区で初対話
地権者にとって消化不良
行政不信で“怒り”の嵐
=新駅問題=


◆甲賀・湖南市◆
日本の学校に慣れよう!
外国人児童・生徒を集中サポート
学習支援や生活習慣も紹介
父母へも教育相談など実施
=湖南市=


◆東近江・近江八幡市◆
環境と経済の均衡社会
エコイノベーション
近江八幡から世界へ発信
=10月に「モデル都市」宣言=


うみのこ

散弾粒、5個の可能性も!?

調査報告書推定の
靴底付着に疑問も
=カワウ駆除問題を検証する<上>=



◆全県◆
▲「うみのこ」の甲板で見つかった散弾粒(27日撮影)

 県教委の学習船「うみのこ」(びわ湖フローティングスクール)が先月九日に長浜市の竹生島に接岸中、児童の近くに銃器駆除したカワウが落下し、翌十日には甲板からは散弾粒が見つかった問題で、県が設置した“事故調査検討会議”は今月二十一日に記者会見し、「発見された散弾粒二個は、事故日以前に使われた散弾の可能性が高く、児童ら乗船者の靴底等に付着するなどして『うみのこ』に持ち込まれた可能性が高い」とする報告書を公表した。カワウ駆除問題を現場から検証してみた。           

【石川政実】

  事故経過


 先月九日午後二時三十五分ごろ、大津市立小野小学校、和邇小学校の児童ら約二百人が竹生島を見学後、接岸中の「うみのこ」に乗船のため一号桟橋に集合したところ、その三十メートル横に銃器駆除されたカワウ一羽が落下。約十人の児童や職員の衣服にカワウの糞や血液が付着した。さらに十日午前六時三十分には、清掃中の「うみのこ」甲板(写真)から鉛製の散弾粒二個(通称五号弾)が見つかった。この駆除事業は、県が県漁連を補助するもので、県漁連が県猟友会に業務委託している。

  報告書の結論 


 今回の報告書では、事故原因として、県が「うみのこ」の接岸中の発砲を禁じ、離陸する午後三時以降に駆除するよう定めていたにもかかわらず、事故当日、猟友会東浅井支部長が不在のため、駆除作業のメンバーに連絡が徹底しなかったことを挙げている。また、県水産課は先月中旬に同島を調査して、一号桟橋付近から一年以前に使われていた古い散弾粒(七・五号弾)を採取し、電子顕微鏡で甲板の散弾粒と比較すると、古い散弾粒が甲板のものより新しいことがわかった。加えて血痕検査も陰性で、当日、落下したカワウの傷口からこぼれ落ちた可能性は低く、甲板の散弾粒は児童ら乗船者の靴底などに付着して船内に持ち込まれた可能性が高いと結論づけた。

  現場を掘り起す 


 県水産課によれば、島に人がいなくなると、猟友会は一号桟橋付近から発砲することもあり、散弾粒はその付近に数多く存在するという。今月二十五日、本紙記者は同桟橋付近で正午から三時間、地面を掘り起こし散弾粒約八個(七・五号弾)を採取したが、土中に浅く埋まっており、そう簡単に靴に付着する状況にはなかった。

 またフローティングスクールでは、児童らは船外で使用する運動靴と船内を歩く上靴とを使い分けており、例え外靴に散弾粒が付着しても船内では上靴に履き替えるため、報告書とは異なり、散弾粒が甲板に持ち込まれる可能性が低いとも考えられる。さらに職員からは「散弾粒はこれまで船内から(甲板の二個を含め)五個見つかっているのでは」との証言もあった。報告書では、発砲された散弾粒は数多く落下するため、二個しか見つかっていないのは当日発砲されたものでない動かぬ証拠としていたが、その前提条件すら揺らぎ始めているのだ。


全県大津湖南・甲賀東近江・湖東湖北・湖西中央政界社説

今週の運勢おくやみ・お誕生・ご結婚今日の首長交通取締リンク
TOP インデックスへ


スポレク祭

企画ボランティア募集


◆全県◆

 第二十一回全国スポーツ・レクリェーション祭・滋賀県実行委員会は、イベントプランニング(企画実施)ボランティアを募集している。

 同祭は、来年十月十八日〜二十一日の四日間、希望が丘文化公園を主会場に県内全域で開催。各都道府県からの代表選手と開催県の選手・役員・一般の来場者とあわせて、三万人規模の参加が予想される生涯スポーツの一大祭典。

 募集するのは、祭典の前半にあたる十八日〜十九日の二日間にわたって、希望が丘文化公園のスポーツ(芝生)ランドおよびその周辺において、スポーツ・レクリエーションに関わる内容や来場者とふれあい楽しめるコーナー等を自分たちの力で、プロデュースし、実施するボランティア。

 イベントプランニングボランティアは、スポーツ・レクリエーションに関わる体験型事業や一般来場者と交流できるようなイベントを実施する。

 会場は、希望が丘文化公園芝生ランドで、例えば、スポーツ・レクリエーション体験では、話題のニュースポーツやスポレク種目無料体験など、体力・健康チェックでは、クイックマッサージのサービスや健康器具体験コーナー等、屋外ステージでは、歌や踊りのショーライブ等を企画実施する。その他として、ライブペインテイング、昔遊びの紹介や物づくり体験等、事前イベントでの参加も可能。

 応募資格は、スポレク滋賀2008やスポーツ・レクリェーションに興味があり主体的に運営できる人。また、原則として屋外(芝生ランド等)で活動できる十八歳以上の人。募集の締め切りは十月三十一日。選定は五団体程度。

 応募と問い合わせは、同実行委員会事務局(077−528−4627)へ。


全県大津湖南・甲賀東近江・湖東湖北・湖西中央政界社説

今週の運勢おくやみ・お誕生・ご結婚今日の首長交通取締リンク
TOP インデックスへ


嘉田知事、地元4地区で初対話

地権者にとって消化不良

行政不信で“怒り”の嵐
=新駅問題=


▲知事の説明に首を傾げる地権者(24日、蜂屋公民館)
◆湖南・栗東市◆

 新幹線新駅計画(栗東市下鈎地先)を凍結した場合、これに伴って予定地周辺の区画整理事業でどのような問題が発生し、どのような支援が必要か探るため、嘉田由紀子知事が先月八日に手原自治会を皮切りに始めた地権者集落(手原、上鈎、下鈎甲、蜂屋)との直接対話はこのほど一巡した。出席した地権者は、四地区あわせて二百十人。

 嘉田知事は昨年秋以降、地元自治会・地権者の代表との話し合いは実施してきたが、地権者個人との直接対話は初めて。話し合いでは、県の凍結方針に納得できない地権者が、行政不信の怒りで声を荒げる場面が相次いだ。

 地権者への支援について、工事中断したままの区画整理事業予定地の固定資産税減免を訴える声も飛び出したが、知事は「皆さんの負担のかからない方向で」「徴収権者の市と相談の上で」と述べるにとどまった。

 また、下鈎甲での質疑応答で、県担当者が区画整理事業と新駅は「事実上、一体」と発言したのに対して、嘉田知事が翌日、区画整理事業を新駅設置条件であったのを認めつつも、「区画整理事業の主体は栗東市」と従来の主張を繰り返し、否定する一幕もあった。

 区画整理事業は、平成八年に対象地区が決定。市は翌年から地元で仮換地の理解・協力を求める地権者二百三十八人向けに説明会を開くとともに、県とともに各戸を回った。地元では賛否交錯したが、十四年に新駅設置を条件に概ね合意。工事は十七年から着工されたが、現在は新駅工事が事実上の凍結状態であるため、中断している。

 市は八月三日、区画整理事業への対応について、「新駅計画が中止になれば市が甚大な損害を被る」として、新駅凍結を打ち出した県に対し支援策を示すように求めたが、これに対して県は、施行主は市として「市が講ずる対応策に対し、適切な支援策を検討する」と主張し、提示を避けている。


全県大津湖南・甲賀東近江・湖東湖北・湖西中央政界社説

今週の運勢おくやみ・お誕生・ご結婚今日の首長交通取締リンク
TOP インデックスへ


日本の学校に慣れよう!

外国人児童・生徒を集中サポート

学習支援や生活習慣も紹介
父母へも教育相談など実施
=湖南市=


▲さくら教室が設けられたビル(湖南市梅影町)
◆甲賀・湖南市◆

 湖南市教育委員会は、外国人児童・生徒に日本語の基礎や学習、日本の生活習慣を集中的に教える日本語初期指導教室「さくら教室」を九月三日から市内梅影町に設けた教室で開講する。保護者も視野に入れた包括的な支援を行うのが特徴だ。県内で同様の取り組みは、長浜市が今春から実施している。

 同市は、全人口に対する外国人住民の割合が県内で最も高く、日本語指導の必要な外国人児童・生徒に関しては小学校百十三人、中学校四十五人の計百五十八人(五月二日現在)に上る。なかには、日本語が分からなかったり、生活習慣の違いから、「学校生活になじめない」「授業についていけない」などの悩みを抱えているケースも。

 これまでは、教育委員会が、市内十三小中学校のうち、学習支援が必要な児童・生徒が在籍する十校(七小学校、三中学校)に外国語を話せる教員などを配置してサポートしてきたが、より行き届いた支援を行うため、今回の日本語初期指導教室を実施することにした。

 教育期間は基本的に一人三ヵ月。ポルトガル語を話せる嘱託職員が学習指導するほか、国際協会も日本文化・習慣を教える。父母に対しても、保護者会や授業参観、教育相談を実施して、教育への理解を求める。

 また、給食や掃除の時間は最寄りの水戸小学校で過ごし、日本の学校の雰囲気に慣れるようにする。


全県大津湖南・甲賀東近江・湖東湖北・湖西中央政界社説

今週の運勢おくやみ・お誕生・ご結婚今日の首長交通取締リンク
TOP インデックスへ


環境と経済の均衡社会

エコイノベーション

近江八幡から世界へ発信
=10月に「モデル都市」宣言=


◆東近江・近江八幡市◆

 近江八幡市をエコイノベーションのモデル都市にしようと、市と商工会議所などが呼びかけて「近江八幡2010フォーラム」が立ち上げられた。近い将来に地球温暖化を暴走させないために何が必要か、先月近江八幡市で市民シンポジウムが開かれた。

 商工会議所とともに各団体にはたらきかけて「近江八幡2010フォーラム」を立ち上げた冨士谷英正近江八幡市長が、「将来にではなく、これから二〇一〇年までの三年間で、近江八幡市を全国にさきがけた日本一の、環境と経済のバランスのとれた社会に変革のエッセンスを加え、持続可能で活力ある社会を実現する『エコイノベーションモデル都市』にする」と、まずその思いを語った。

【地獄の一丁目】


 山本良一東大教授は、地球温暖化を「第三次世界大戦」と表現してたいへんな状況を警告し、世界は「低炭素循環共生型社会」へ向かうことでこれを回避しようとしていると指摘。

 今年六月のG8サミットでは、日本提言による「温室効果ガス半減」が決議され、来年七月七日の「洞爺湖日本サミット」までの一年間で、劇的に日本も世界も変わると指摘する。

 さらに、「すでに我々は地獄の一丁目にいる。一年間に百五十二億トンの炭酸ガスが放出され、大気中に蓄積されている。数千年は空気中を漂い、後世に甚大な影響を及ぼす」と危機感を募らせ、「京都議定書では五%(十億トン)減らすとしているが、実行できても温暖化を阻止することはできない。その後も気温が上昇すれば、もう人類の手に負えなくなり、『地球温暖化の暴走』が懸念される。すでに世界中から『温暖化の加速』の現象が報告されている」と、もはや猶予のないことを強調した。

 その上で、「ヨーロッパ・アメリカでは大胆な政策転換へ大きく動きだしているが、海外に依存する日本は能天気に安楽の中に眠りこけている」と現状を危惧。「環境技術革新の世界的競争の中で、日本はこのままでは取り残されてしまう。地獄の一丁目から脱出できるか、地獄に落ちていくのか、それを決めるのは、今生きている私たちだ」と釘をさす。

 そこで、「近江八幡市がモデル都市をつくり、国家の進むべき姿を示して、全国、全世界に発信してほしい」と、期待を込めた。

【賢い成長への7原則】


 環境コンサルティング会社の代表取締役ピーターD・ピーダーセン氏は、「小さくても世界は変えられる、逆に言えば、小さくなければ世界は変えられない」と、十年前から化石燃料を使わないまちをめざす政策をすすめるスウェーデンのヴェクシュー市(七・八万人)や、副産物の有効利用による「産業エコシステム」が世界モデルとなっているデンマークのカルンボー市(一・九万人)、健康と環境を指向するライフスタイル「LOHAS(ロハス)の聖地」であり生活産業のエコイノベーションをすすめるアメリカ・コロラド洲のボルダー市(十万人)など、世界の先進事例を紹介し、「賢い成長を実現させ、新しい発展のあり方をめざす七原則」を提言した。

【システムの改革】


 仁連孝昭県立大教授は、「環境負荷を減らすくらしは、今のシステムを一部改良するだけでは実現できない。暮らし、生産、社会、法律や政府といったシステムのイノベーションでなければならない」と指摘。「企業、住民、行政、研究者が相互関係を持ちながら、新しいシステムをつくり出していく場として、建設が進められている『小舟木エコ村』で、世界へ発信できるシステムを生み出すことができれば」と、考えを示した。

【つかの間の繁栄】


 内藤正明県琵琶湖・環境科学研究センター長は、「県は二〇三〇年に温室効果ガス五〇%削減をめざした計画を出している。国が『美しい星50』で示している二〇五〇年五〇%削減は最低限。中身もまだまだ個人のこまめな努力と先端技術にたよる従来型でしかない。県の取り組みを参考にすることになる」と、県の立場からの見通しを述べた。

 歴史的に見ると、ここ百から五十年の化石燃料時代は「つかの間の繁栄」と分析し、「滋賀が半減社会を実現するには、よほど思い切った社会変革が必要。産業・生活・価値観・政策のすべてを変えなければならない。たとえば、ワンルームで一人で暮らすより大勢(大家族)の方が効率的。手こぎボートでもエンジン付きボートでもなく、『まん中の社会』をめざそう」と、ビジョンを示した。

【近江八幡モデル】


 山本教授も、「技術を駆使する『ドラえもん社会』と昔ながらの生活がある『トトロの世界』の両方が必要で、そのバランスが問題。技術を否定するのではなく、技術を発展させながら社会の変革が必要」と続いた。

 そして、「都市への人口集中で巨大都市が出現、その間にスモールシティー『エコ村』がイメージされる。近江八幡市で『スモール イズ ビューティフル』のモデル都市をつくればすばらしい。それには科学技術の発展と情報の共有が重要で、エコ村でもエコロジカルなライフスタイルの実践だけでなく、先端技術にも挑戦してほしい。エネルギー浪費がただごとでないからといってみすぼらしいエコスタイルへ向かうのではでなく、断固たる決意で 具体的イメージを近江八幡で築いてほしい」と、激励した。

【2010年】


 2010フォーラムでは、エコイノベーション研究会を三回程度開き、環境成長経済やエコ産業創造ゾーンなどの検討も加えながら、世界の先進都市とのエコイノベーション・パ
ートナーシップの可能性も探って行く。そして、十月には近江八幡市が「モデル都市宣言」を行えるよう、準備をすすめていく。

 尾賀康裕近江八幡商工会議所会頭は、「提案からモデル都市の実現は、近江八幡という地域だからこそできるプロジェクト。二〇一〇年には『モデル都市』を滋賀から日本、そして世界へ提言したい」と、決意を示した。


 「賢い成長」を実現させ、新しい発展のあり方をめざす7原則

○「炭素中立」の建築・移動・ビジネス
○「有益な資源の流れ」を可能にする「副産物」の活用
○「エコ・LOHAS」と「観光」を結び付けた仕掛けと仕組み
○「未来価値を生み出す」ベンチャーの支援と企業の誘致
○「自然環境・歴史環境の美しさ」を引き出す計画とコミュニティづくり
○「生活者視点のサステナビリティ(持続可能性)」を取り入れられる参加型市政
○「自然農業」を基盤とした地産・地価(ブランド)・地消(全国消) 


全県大津湖南・甲賀東近江・湖東湖北・湖西中央政界社説

今週の運勢おくやみ・お誕生・ご結婚今日の首長交通取締リンク
TOP インデックスへ