平成20年3月20日(木)第14986号

◆湖南・栗東市◆
粘土層修復案が急浮上
栗東のRD処分場対策委
県と委員で 有害物の定義で食い違い
=住民から 遮水壁を危惧する声も=

◆湖南・草津市◆
「ヒナモロコ」展
=23日まで=


◆東近江・東近江市◆
ヨシ
守り育てるぞ!内湖の風景
=地元住民・高校生ら動く=


◆東近江・東近江市◆
腰あって、おいしい
地元米の米麺商品化
=上平木町の愛農夢クラブ=


◆東近江・竜王町◆
「第17回牛枝肉販売会」
竜王町産の近江牛31頭
=高値で取り引き=


粘土層修復案が急浮上

栗東のRD処分場対策委

県と委員で 有害物の定義で食い違い
=住民から 遮水壁を危惧する声も=


▲15日に大津市で開かれた第13回対策委員会
◆湖南・栗東市◆

 県は一昨年十二月に「RD最終処分場対策委員会」(岡村周一・京都大学大学院教授)を設置し、今月十五日には十三回の委員会を開いた。さらに二十一日には栗東市小野のRD処分場の対策工法の素案を協議し、二十六日の委員会で報告書をとりまとめて嘉田由紀子知事に提出の運びだが、紛糾も予想される。

【石川政実】


 県の対策委員会では▽A―1案=処分場の全周囲を砂とセメントの遮水壁(しゃすいへき)で囲み全量撤去する▽A―2案=全周囲遮水壁+有害でない処分場の土は埋め戻す全量撤去▽B―1案=全周囲遮水壁+処分場を土で覆う覆土▽B―2案=全周囲遮水壁+シート系で覆土▽E案=有害な物質の掘削除去と一部遮水壁―など七つの対策案が検討されている。

 対策委員会の早川洋行氏(滋賀大学教育学部教授)ら三委員は先月二十三日、A―2案を支持する委員提案を行った。国から財政支援される「産廃特措法」の期限が平成二十四年度であるため、緊急対策として周辺を遮水(しゃすい)壁で囲み、完了後に恒久対策として、県などによる有害物の全量撤去を求めている。さらに今月十五日に開かれた対策委員会では、早川委員が県事務局との整合性を持たせた修正案を提出した。

●委員の大半が全量撤去


 十五日の委員会では、出席した委員から▽有害物の全量撤去を基本方針に位置づけて処分場の対策工法を決めるべき▽深堀りなどで破壊された粘土層の修復を行う必要がある―などの意見が相次いだ。

 しかし岡村委員長は、「全量撤去には抵抗がある」とし、委員会が紛糾。梶山正三委員(弁護士)から「全量撤去を、『不適切に処理された廃棄物とそれに汚染されたものを除去する』との言葉に換えればどうか」との提案もあった。撤去対象物が廃棄物処理法で定める「生活環境保全上の支障のあるもの」に該当するかで、県と委員の間で食い違いが見られた。

 一応、有害物の除去を基本方針に据える方向にはあるものの、産廃特措法の期限や県の財政難からスローガンだおれで終わる懸念も。

 一方、地元自治会である栗東ニューハイツ自治会、上向自治会、赤坂自治会、中浮気自治会、日吉が丘自治会と北尾団地自治会などは十五日、県と対策委員会に「有害物の全量撤去」を求める統一要求書を手渡した。 

 また、地元住民を中心にした市民団体「飲み水を守る会」(杉田聡司代表)では「緊急対策は、処分場内で粘土層が破壊され、有害物が直接、地下水に接しているところをまず修復することだ。この場所を特定するためにも、一度、廃棄物を掘削除去し、とくに有害と思われるものを掘り出して保管すべき」とする新たな対策案を二十五日に県に提案する。

 いずれにせよ、二十一日の対策委員会では▽有害物の定義の再検討▽遮水壁を優先するか、掘削して粘土層の修復を優先するか―などについての論議が交わされそうだ。


全県大津湖南・甲賀東近江・湖東湖北・湖西中央政界社説

今週の運勢おくやみ・お誕生・ご結婚今日の首長交通取締リンク
TOP インデックスへ


「ヒナモロコ」展

=23日まで=


◆湖南・草津市◆

  県立琵琶湖博物館(草津市)は二十三日まで、水族トピック展示「ヒナモロコ」(写真)を開催している。

 ヒナモロコは日本国内では福岡県にだけ自然分布するコイ科の魚で、その名前(標準和名)に「ヒナ」がつけられていることからも分かるように、全長五〜七センチの小さい魚である。しかし、ヒナモロコは近年生息数が減少し、環境省(昨年)のレッドリストでは、最も絶滅が危惧される「絶滅危惧IA類」にランクされている。

 同琵琶湖博物館では、水族展示の前身である県立琵琶湖文化館(昭和五十五年〜)から繁殖に取り組んでおり、現在では、(社)日本動物園水族館協会の日本産希少淡水魚繁殖検討委員会に参加し、ヒナモロコの繁殖を担当する園館と協力しながら、飼育下での種の保存を実施している。同琵琶湖博物館では、昨年の六〜七月に繁殖し、約二百六十尾の稚魚を得ている。観覧料は、大人六百円。高・大学生四百円。小・中学生二百五十円。


全県大津湖南・甲賀東近江・湖東湖北・湖西中央政界社説

今週の運勢おくやみ・お誕生・ご結婚今日の首長交通取締リンク
TOP インデックスへ


ヨシ

守り育てるぞ!内湖の風景

=地元住民・高校生ら動く=


◆東近江・東近江市◆

 湖国の風景に欠かせないヨシは、鳥類・魚類の生息場所、水質浄化などの役割も担っている。また昔は簾(すだれ)や屋根葺きの材料に用いられていたが、近年はライフスタイルの変化で需要がなくなり、琵琶湖周辺では枯れて腐ったヨシが積み重なっている地域が多い。これを受けて東近江市能登川地区の伊庭内湖では、ヨシのある風景を守り育てようと、地元住民と高校生によって、ヨシを刈り、刈り跡に火入れを行う伝統的な管理が復活した。

八日市南高2年生 
教材や卒業証書に


▲ヨシ刈りを体験する八日市南高生
 ヨシを「守り、育てる、活用する」を目標に、研究に取り組む八日市南高校二年生百十人はこのほど、伊庭内湖でのヨシ刈りに初めて取り組んだ。地上部分の茎を刈り取ることで、次のシーズンには良質のヨシが育つ。

 体操服に長靴姿でヨシ原に入った生徒は、三メートル近くあるヨシを手際よく刈り、道路側の集積場へ額に汗を浮べながら運んだ。作業は約三時間ほど続けられ、最終的に直径三十センチの束六十本分(約六百キロ)が刈り取られた。

 同校は「ヨシは、松明やモニュメントなどの作品の材料として使うほか、たい肥や土壌改良材としての研究も進め、実用化を研究したい。またパルプ化して、生徒らの卒業証書にもできれば」としている。

 またこの日、環境保全活動を展開する県内事業所の有志も参加し、学校に帰って同社の取り組みについて講議した。

伊庭町自治会
30年ぶりに火入れ


▲ヨシ焼きの炎を見つめる児童
 八日市南高生徒らが刈り取った後、地元の伊庭町自治会は十七日、かつて水郷の冬から春にかけての風物詩だったヨシ焼きを、三十年ぶりに行った。

 ヨシ原の雑草や種子を焼いて灰にすれば肥料になり、新芽の成長を促す効果がある。地上の障害物がなくなるので、まっすぐ伸びるという。

 また、目の行き届かないヨシ原への不法投棄が後を絶たないことから、「定期的に住民が手を入れて内湖周辺の美しい風景を守っていこう」という狙いもある。

 自治会役員十人が点火すると、またたく間に三万平方メートルが炎に包まれ、約一時間燃え続けた。現地には、近くの能登川西小学校の五年生二十一人も環境学習で訪れ、初めて見るヨシ焼きの炎に圧倒されていた。

 中には「冬にヨシ焼きをすると、どれだけ良いのか」「燃やすと自然環境には影響はないのか」など質問する児童もいた。

 自治会関係者は「伊庭内湖の保全について皆さんの関心が高まるので、可能ならば毎年定期的に行いたい」と話していた。


全県大津湖南・甲賀東近江・湖東湖北・湖西中央政界社説

今週の運勢おくやみ・お誕生・ご結婚今日の首長交通取締リンク
TOP インデックスへ


腰あって、おいしい

地元米の米麺商品化

=上平木町の愛農夢クラブ=


▲調理された米麺を試食する中村市長ら
◆東近江・東近江市◆

 東近江市上平木町の愛農夢クラブが地元米で作った米麺を商品開発し十八日、市役所を訪れ「学校給食に使っていただけば・・・」と一袋一二○グラム入りの米麺七五○食を市に寄贈した。

 同クラブは、木村博亮さん(58)、長谷川俊雄さん(52)、中西淑喜さん(48)の三人で活動。地元産の米で新しい特産品をと、昨年六月から米麺の製造技術を持っている岩国市の製麺所に商品化を持ちかけ、県が推奨する環境こだわり米(コシヒカリ)七○%、馬鈴薯(ばれいしょ)のでんぷん三○%を配合した米麺を作り上げた。

▲本格販売を前にパック入り米麺を市に寄贈する愛農夢クラブメンバー
 知り合いなどに試食してもらったところ、これまでのうどん麺より腰があり、食感がよいとの好評が寄せられ自信を得た。「夢米(ゆめっこ)」の商品名で本格販売を目指すのを前に、まず、地元の子どもたちに食べてもらおうと贈った。

 同クラブの話では「米麺は県内初の商品で全国でも三例しかないため、消費者に感心を持ってもらえるのでは。なによりも無農薬や減農薬で栽培した自慢の地元米を使用しているので安全安心、さらに小麦が入っていないのでアレルギーの人にも安心して食べてもらえるのでは」と売り込んでいる。

 調理法としては、麺に腰があるのでおろしうどん、あべかわ麺、サラダ麺、ジャージャー麺に適しているという。中でも鍋料理に入れると最後ま麺の形が崩れることなくおいしいと話しており、うどんやそば、ラーメンでもない第四の麺として市場に出したいと考えている。

 寄贈を受けた中村功一市長は「地産地消や食育の面でも子どもたちにいい教材になる。農村の活性化に繋がる商品でもあり、積極的に取り組んでください」と感謝した。

 販売価格は一二○グラム入り一パック一八○円を予定している。問い合わせは、代表の木村さん(22-6510)へ。


全県大津湖南・甲賀東近江・湖東湖北・湖西中央政界社説

今週の運勢おくやみ・お誕生・ご結婚今日の首長交通取締リンク
TOP インデックスへ


「第17回牛枝肉販売会」

竜王町産の近江牛31頭

=高値で取り引き=


▲1キロ3千円を超える高値で取り引きされた竜王町産の近江牛(滋賀食肉センターで)
◆東近江・竜王町◆

 竜王町産のみを対象とした「第十七回牛枝肉販売会」(竜王町近江牛生産振興研究会主催)が十七日、近江八幡市長光寺町にある滋賀食肉センターで開かれた。県内外から食肉販売業やレストラン店主ら約百人が集まり、原産地の名にふさわしい近江牛を高値で競り落としていた。

“近江牛のふるさと”を名乗る竜王町は、近江牛流通の道を開き、東京に牛肉卸小売と牛鍋専門店「米久」を開業した竹中久次・森嶋留蔵兄弟を輩出した地。県下トップクラスの出荷数を誇り、先人たちが築き上げた近江牛不動の地位を守るため地元の酪農家も品質管理には徹底的にこだわる。

 平成元年には、同町内の肥育農家らが「竜王町近江牛生産振興研究会」(若井孝造会長)を創設、おいしい牛肉づくりに向けて勉強会を開き研鑽を積みつつ、牛枝肉販売会を年一度催している。

 午後一時からの競りには、同町内の酪農家五軒が自慢の近江牛三十一頭(去勢牛十二頭、雌牛十九頭)の枝肉を出品。購入者らは目当ての枝肉が競りに掛けられると「久しぶりにこんな必死に(競りのボタンを)打つわ」と漏らし、竜王町長賞一席に選ばれた雌牛(図司清沢さん出荷)は一キロ三千二百八十七円の最高値で落札された。

 東京のデパートや米久からのれん分けした静岡県の米久株式会社にも近江牛を卸す森三商会・渡辺政幸さん(近江八幡市)は「竜王町で育てられた近江牛は、脂の質がいい」と語り、同町内酪農家に絶大な信頼を置く。

 食の安全が社会問題化する中、同研究会による良質な近江牛の安全・安定的生産にますます注目が集まっており、竜王町は平成二十年度に近江牛のふるさとを広くPRするキャンペーンを展開する予定。

 


全県大津湖南・甲賀東近江・湖東湖北・湖西中央政界社説

今週の運勢おくやみ・お誕生・ご結婚今日の首長交通取締リンク
TOP インデックスへ