県内各地から活動団体参加 来夏「魚のゆりかご水田」に
◇東近江・近江八幡市
世代をつなぐ農村まるごと保全活動実践セミナー「水田魚道施工見学会」が、十四日に近江八幡市島町の水田で開かれ、「魚のゆりかご水田」のための魚道づくり作業が、関係者に公開された。
世代をつなぐ農村まるごと保全向上対策に取り組んでいる島町の「箱庭の里 奥嶋の集い」のメンバーが、東近江地域振興局田園振興第一課の指導で、水田にニゴロブナやコイなどが上ってこられるようにするため、農業排水路に板で堰(せき)を設けるための鋼材アームの取り付け作業を行なった。
ここでは、排水路が幅約九十センチ、深さ約百十センチあるため、十か所に堰を設け、十センチずつ十一段の段差で水田の高さまで上げ、水田につながる排水溝「一筆排水」へ導く。
田植えが終わり、梅雨の頃の五―六月に堰板をはめ、雨水が一筆排水から排水路へ流れると、琵琶湖からフナ、コイ、ナマズなどが水田をめがけてそ上し、産卵。水田である程度まで育った稚魚は、再び琵琶湖へ。水田が魚のゆりかごとなる。琵琶湖と水田が切り離されていなかった頃には、あたりまえの光景だった。
見学会には、野洲市や高島市など県内で「魚のゆりかご水田」に取り組む団体からも多数見学に訪れ、作業を見守りながら、県職員や集いのメンバーに話を聞いたり、写真を撮るなどしていた。
魚のゆりかご水田は、単に魚のための魚道づくりにとどまらず、魚が住める水田そのもの、そこで生産される農作物、生き物や植物を大切にすることにもつながる。
この日は、地元のボーイスカウトも参加して自然観察会が行なわれ、排水路の中から採取された貝、ドジョウ、ザリガニ、カエルなどを観察した。
来年の初夏、実際に堰板がはめられ、魚道が機能した時点で、もう一度見学会を開き、魚が上ってくる様子を見てもらうことにしている。







