共生で豊かな自然取り戻そう
◇東近江・能登川
自然と人間の共生により、豊かな生態系を取り戻そうと、東近江市能登川地区に発足した「伊庭内湖の自然を守る会」(長谷川美雄会長)が、今年で結成四周年を迎える。
守る会は、琵琶湖や伊庭内湖をこよなく愛し、その自然環境を守っていこうと、郷土史や自然保護活動を続ける長谷川代表と、県野鳥の会などで水辺環境保全に取り組む石井秀憲さんを呼びかけ人に有志十二人が立ち上げたボランティアグループで、個々に行っていた活動を一致協力し、現在、四十人近くが活動する団体に発展した。
主な活動内容は▽動植物調査と外来魚の駆除▽ヨシ刈り▽内湖岸の浮遊・沈殿物の撤去▽市内小学生の水環境学習支援および表彰事業▽保全啓発を目的とした催しものの開催―など。
彼らが愛する伊庭内湖は、五十数個あった内湖のうち、承水溝として干拓されずに残った湖で、数多くの生物や植物、自然の豊かさから、県の「滋賀県で大切にすべき野生生物」の中で保全すべき群集に含まれ、冬期にはオシドリ、カルガモ、コハクチョウなど百四十五種、二千羽を越える水鳥たちが羽根を休めに飛来する。
しかし近年、アウトドアブームによるレジャーや家庭ゴミが数多く捨てられ、停滞した水流による水質の悪化で魚や昆虫が産卵できず、住む場所を追いやられる状況に―。こうしたモラル無き一部の人間の行為が生態系を崩し、不漁や環境破壊という形で還ってくる「負」の循環が築かれようとしている。
これらを事前にくい止め、豊かな内湖を目指すのが守る会で、昨年、優れた業績(学術、文化、スポーツ)を挙げた個人・団体に贈られるハン六文化振興財団(上原恵美理事長)の「地域振興賞」を受賞した。
長谷川代表は「会員や地域住民らの熱心なボランティアが実を結び、豊かな里湖として守ろうという取り組みに発展しました。こうした支えがあってこその授賞で、たいへん嬉しく思います」と喜んでおり、昨春から始まった官民共働「伊庭の里湖づくり事業」の事業主体としても活躍している。







