地域の「子育て力」アップへ
◇東近江・能登川
出産したら親になるのではなく、親となるスタートライン。だから一緒に育っていけばいいのよと、優しく接する先輩ママ・パパたち。核家族化や都市化に伴って身近に相談相手がなく、育児書のようにいかない―と子育てに不安を抱えている親たちを支援しようと、東近江市能登川地区を中心に活動する子育て応援団「子育てサポートAiue」を訪ねてみた。
Aiueは、旧能登川町社会福祉協議会の養成講座を終了した有志二十人が立ち上げた会で、毎月四回、隔週で老人福祉センター繖寿苑(能登川商工会隣り)と介護予防センターひだまり(能登川作業所隣り)を会場に「おひさまにこにこあいうえサロン」を開き、育児相談や交流、子どものおやつ作りなどを行っている。
この日は、生後六カ月の赤ちゃんからわんぱく盛りの三歳児まで五組十二人の親子が訪れ、ブロック遊びやボールプール、トランポリンなどで大はしゃぎ。お母さんに抱きついていた子も同年齢のお友達とすぐに打ち解け、楽しく一緒に遊んでいた。
三年前から利用しているという三十歳代の母親は「子どもに泣かれると、責められている気がする、育児書のようにうまくいかない―と落ち込んでいた時もありましたが、みんなとおしゃべりする内に『な~んだ、そうだったのか』と心に余裕が生まれました。笑顔で接するのが子どもの一番の楽しみなんですよ」と話し、今では、「外に出る最初の一歩がたいへん勇気がいるんです」と、サロン等に参加したくても躊躇(ちゅうちょ)している母親たちを心配し、背中を押してくれる社会づくりを求める。
Aiueの代表・市居彌重子さんは「初めて子どもを育てている若いお母さんたちの悩みや苦しみは深いと思います。そんなお母さんの話し相手となり、自分たちの経験が役に立てるのなら嬉しいこと。育児には苦労も多いけれど、大きな喜びや感動を得ることが出来ます。こうした喜びを地域全体で育てることが出来ればいいですね」と話し、会への一番のご褒美は「相談者が明るい笑顔で帰って行かれること」という。
またAiueでは、産前産後の話し相手や、急な用事や病気などで世話が出来ない時、保育園・幼稚園の登園前後の預かりなど、一時預かりやグループ託児も行っており、連絡があれば、佐野町にある「かじやの里の新兵衛さん」で保育をしている。
さらに、地域の「子育て力」アップにつなげる育児サポーター養成講座も開き、今年度は子育てOBの中高年女性ら十五人が受講。子どもの心と食、遊びを学んでいる。






