びわこ沖島自然学校の大学生 「未来軸のふるさとづくり」へ
◇東近江・近江八幡市
琵琶湖と共に暮らす人々の生活が残る琵琶湖に浮かぶ淡水湖唯一の有人島「沖島」を舞台に、五十年前の風景や文化、生活の話をお年寄りから聞き取り、一枚の絵に描く「沖島ふるさと絵図」づくりに大学生らが取り組み、今年度中にも絵図の元となるマップが完成する。マップを沖島に届けるツアーも計画されている。 五十年前の姿を再現するには、当時のことを覚えている人に聞くしかない。その人たちも高齢化しており、今聞いておかないと残せないと、地域の環境文化の創造と郷土を愛する青少年育成活動に日野川流域を中心に取り組むNPO法人蒲生野考現倶楽部(森田英二代表)が「びわこ沖島自然学校」を設立。滋賀県立大学の上田洋平教授の指導の下、立命館大学の大学生ボランティアらにより取り組み二年目を迎えている。
聞き取った話は、伝えておかなければならないこと、石切り場、畑、漁の仕事などいくつかのキーワードで整理し、図式化(五感体験曼陀羅)した上で、一年の季節と共に表現される風景に集約され、描かれる。
絵図を通して地域の様子をつかみ、五十年の環境の違いを考える。生活の工夫と知恵が、絵にすることで伝わる。そして、生活者の視点から琵琶湖を見ることができ、琵琶湖を知ることができる。学生の作業だが、主人公は地域の高齢者。
小学校の校長でもある蒲生野考現倶楽部の井阪尚司さんは、「『昔の知恵』を学ぶことは、環境教育を学ぶのに有効。体験は地域の精神的豊かさであり、自分達のふるさとづくりにつながる。体験をたくさんしている子どもたちは、たくさんの言葉でふるさとを語ることができ、そのことが愛着心を育てる」と、子どもたちがふるさとに戻る『未来軸のふるさとづくり』を熱く語る。
自然と共に生きた人々から多くを学び、大きく変化した今の時代に生きる私達が、これからの生き方を考えるヒントになるに違いない。






