新近江米の品種開発に本腰
◇全県
滋賀県農業技術振興センター(安土町大中)は、地球温暖化による気温上昇で、近江米の品質低下が顕著になっていることから高温障害に強い新品種の開発に今年度から取り組んでいる。三日には、品質低下の主原因の一つ「白未熟粒」の発生を克服する品種開発に取り組む「高温耐性検定ハウス」をほ場に建設し、温暖化が進む滋賀県の気候変化に適した新近江米の研究開発を進める。
地球温暖化による米の品質は、国内でも北高南低の傾向が強く、中でも出荷米に占める一等米の割合(平成十六~二十年の平均値)は、北海道で九○%近くあるのに対して九州では三○%にとどまっている、在来品種の栽培適地は年々北上しており、近い将来、北海道の冷害はなくなり一大米どころになるとも言われている。
滋賀県の一等米の割合は、平成九年までは九○%以上あったが、翌十年からは八○%を下回る低迷が続いている(上グラフ参照)。昨年は、全国平均(八○・八%)を九・三ポイント下回る七一・五%に落ち込んだ。
県内米が二等米以下の品質に落ち込んだ理由は、コシヒカリやもともと高温に弱いと言われるキヌヒカリの早稲品種については、穂が育つ時期に気温が高温過ぎると籾数が多くつき過ぎ、でんぷんが米粒にまんべんに蓄積されずに起こる白未熟粒や出穂から刈り取りまでの期間が温暖化で縮まったことで米粒が胴割れする率が高まったこと、さらに日本晴については、カメムシの増殖と防除対策の遅れなどで斑点米が増えたことなどが分かっている。
このため、同センターでは、さらに温暖化が進んでも高品質の近江米が生産できる新品種の開発と栽培技術の研究に本腰を入れて取り組むことにした。今後、温暖化に強いといわれる国内四十種の新種米を交配し、平成二十五年度をメドに滋賀県に適した新品種の開発と栽培技術の確立をめざす。






