財政調整 県債管理基金残高4億円、底つく
◇全県
県は九日、平成二十一年度の当初予算案を発表した。一般会計は四千八百五十一億八千万円で、前年度当初比一・七%減の「緊縮型予算」となった。景気悪化で財源はひっ迫し、財政調整基金と県債管理基金も計四億円と底つき、嘉田由紀子知事は「かつてない厳しい状況」と危機感をにじませた。特別会計は同六・四%減の一千九百八十億二千五百万円、企業会計は同一一・五%増の三百三十億五千五百万円を計上した。
一般会計の歳入は、柱となる県税が不況による企業業績悪化で法人二税や個人県民税が大幅に落ち込み、前年度比二一・六%減の一千四百七十七億円と過去最大の減収額となっている。また、地方交付税は、法人税の減収や「地域雇用創出推進費」の創設で、同四%増の九百八億円を見込んだ。
このように税収が落ち込む中、財源不足は前年度より百三億円拡大して五百二十四億円に及び、事業費と人件費など二百五十六億円削減しても埋め切れず、基金から百四十一億円を取り崩すほか、新たに県債を九十八億円発行などして賄った。
このような財源不足に対応するため基金を取り崩した結果、財政調整基金の残高が二億円、借入金の返済に充てる県債管理基金も二億円と「ほぼゼロ」の非常事態に。また、県債残高は同二百六十八億円増の九千四百七十三億円に膨らんだ。
一方、歳出では(1)「県民の生命を守る」(2)「子どもの生きる力を育む」(3)「琵琶湖の保全と脱温暖化対策」(4)「産業の育成」―の四施策に重点を置きメリハリをつけた。
焦点の雇用関連では、緊急対策として失業者緊急対策職業訓練三億一千五百万円(定員千二百五十五人)。さらに▽「若者のキャリアアップ」▽「地産地消型の公共事業」を掲げて、(1)福祉人材確保対策四百万円(2)母子家庭等の就業支援一千三百九十万円(3)林業労働力対策一千二百三十万円(4)県立学校ジョブサポート八百六十万円―の計三億五千三百八十万円を盛り込んでいる。
東近江市の関連では、動向が注目される平和祈念館で調査・検討費用四百万円を計上。同市から推薦される既存施設二―三個所のうち、最も活用に適した施設を決定し、整備プランを作成する。
また、名神高速の湖東三山と蒲生スマートインターチェンジについては、国補助が審議中であるため、用地買収費などを確定できる段階でないが、結果を受けて対応できるよう、補助道路改築事業費(二十三億七千万円)と緊急地方道路整備事業費(七十三億四千万円)に含んだ。
なお、主な事業は次の通り。カッコ内の新は新規事業。
【県民の生命を守る】
▽がん検診受診率向上対策(新)二百七十万円▽抗インフルエンザウイルス薬備蓄事業(新)一億五千七十万円▽堤防強化を調査・検討する単独河川改良事業(新)一億四千六百万円
【子どもの生きる力を育む】
▽児童虐待防止対策事業三千七百五十万円▽事業所内保育施設共同設置モデル事業(新)百万円
【琵琶湖の保全と脱温暖化対策】
▽(仮称)滋賀県地球温暖化対策推進条例策定(新)三百十万円▽滋賀エコ・エコノミープロジェクト推進事業(しが炭素基金)(新)百万円
【産業の育成】
▽医学・理工系大学の知的集積を活かす医工連携ものづくりプロジェクト創出支援一千二百三十万円





