琵琶湖汽船食堂に業務を依頼 県が13日、委託農家らに説明会
◇全県
環境こだわり農産物の展示、販売で人気を集めていた“道の駅びわ湖大橋米プラザ”(大津市今堅田)の「ファーマーズテーブル」は先月十二日から閉鎖されていたが、県道路公社では今月二十五日の再開に向けて準備を進めている。【石川政実】
ドライバーたちの休憩場や近江米普及啓発施設として平成八年に設置された「道の駅びわ湖大橋米プラザ」。
米プラザの敷地は県の外郭団体である県道路公社の所有だが、建物については県道路公社(延べ面積二千百三十平方メートル)と県(同七百十二平方メートル)の所有とに分かれていた。
県の施設であった直販所「ファーマーズ」(写真)は、鉄筋コンクリート二階建てで、十八年四月に総事業費三億七千万円(県が二分の一、国が二分の一を負担)を投じてリニューアルオープンされた。 同年から県は、指定管理者制度を導入し、小杉農園(東近江市)が指定管理者として今年三月末まで三年間施設運営を行うことになっていた。
「ファーマーズ」は、県内の農家や企業からの環境こだわり農産物などを同社が委託販売するもので、売上高は十八年度一億三千三百万円、十九年度一億七千九百万円、二十年度(四月~十二月)一億六千四百万円と順調に推移していた。ちなみに同社が委託販売していた農家や企業は、二十年度で百八十件にのぼっている。
ところが、県農業経営課の説明によれば「今年二月ごろから同社代表者の連絡が途絶えて、委託販売の一部農家などに販売代金が支払われないケースが出たため、三月十二日に『ファーマーズ』の閉鎖を余儀なくされた」という。そして県は今月一日、「ファーマーズ」など県施設を県道路公社に無償譲渡した。
県道路公社の勝身登・道路部次長は「年間約四十万人の利用者がある施設だけに、なんとしても再開したい。このため緊急措置として(入札を行わずに)六日に道の駅でレストランを経営している琵琶湖汽船グループの琵琶湖汽船食堂に年度内まで業務委託を依頼した」と話している。
委託販売の一部農家の間では「なぜ県はこの時期に、しかも厳しい県財政の中、公社へ無償譲渡したのか。また指定管理者を選んだ県が業者に代って不払いの販売代金を支払うべきだ」と不満がくすぶっていた。
このため県農業経営課は十三日、「ファーマーズ」で委託販売した農家など百五十人を県庁に集めて説明会を開催し、閉鎖や無償譲渡に至った経過説明を行うとともに、二十五日の営業再開に向けて出展意向を打診した。
県が十八年四月から指定管理者制度を導入して以来、今回のように指定管理者が契約期間の途中で施設運営が出来なくなったケースは初めてだけに、今後の成り行きが注目されている。






