27日の県会議長選にも影響
衆院滋賀4区の次期候補者を公募した自民党県連は二十日、近江八幡市で選考委員会を開き、投票の結果、公募に応募した三人の中から嘉田知事を支持する県議会会派「対話の会・びわこねっと」前政策スタッフで北海道出身の武藤貴也氏(29)を内定した。新幹線新駅やダム問題などで自民党は「対話の会」と対立してきただけに、有権者には分かりにくい選択になった。 【石川政実】
自民党県連は十日まで全国公募したが、これ以前に同党第4選挙区支部幹事長の家森茂樹県議らは、会派「対話の会」の木沢成人県議に白羽の矢を立てていた。
政界筋は「木沢県議を擁立することで、“対話の会”(五人)を分裂させて佐橋武司県議らも含めて自民党会派か、新会派に取り込む。さらに二十七日の臨時県議会の役員選考では、“対話の会”の全面協力を得て、同党県連幹事長の辻村克県議を議長に選出できる。加えて嘉田知事との関係修復を図り、次期知事選で推薦するという一石三鳥を狙ったもの」と解説する。
しかし木沢氏は固辞したため、政策スタッフであった武藤氏に家森氏や生田邦夫県議らは乗り替えていく。
二十日の選考委員会では、非公開で投票が行われ、武藤氏と甲賀市出身で静岡県議の大岡敏孝氏(37)、大津市の税理士(35)の三人の争いとなったが、事実上は武藤氏と大岡氏の一騎打ちだった。
政治経験の豊富な大岡氏は、二度目の公募だった。岩永峯一衆院議員(元農水相)の今期限りでの引退を受けて同党第4選挙区支部は昨年十月、公募を行い、東近江市の中野支部から大岡氏、甲賀市の信楽支部から岩永氏の三男の裕貴氏(35)の公認申請が出された。4区の選考委員会で投票の結果、裕貴氏が後継に決まった。しかし、その後、峯一氏の政治資金収支報告書の記載漏れ問題が起こり、裕貴氏が辞退する。
前回同様、今回も大岡氏を推す近江八幡市・東近江市VS武藤氏を推す湖南市・甲賀市という地域対立になっていた。
事態を憂慮した党本部は十七日、県連幹事長の辻村県議、同党4区支部長代行の上野幸夫県議、家森県議を呼び、経過説明を求めた。古賀誠・選挙対策委員長は「大岡氏」との意向を暗に示唆したとの憶測も飛びかった。結局、二十日の選考委員会の投票では、武藤氏が大岡氏を上回ったため、「満場一致」の格好に取り繕って武藤氏に内定した。岩永峯一氏も、武藤氏の方がくみやすく裕貴氏の再起が図れると受け止めたかもしれない。
“対話の会”の木沢県議は二十一日、会派を離脱したことで、新会派結成に突き進みそうだ。家森県議らの奇策が自民党の起死回生策となるか、それとも自民党支持者がしらけて崩壊の愚策となるのか、答えはまもなく出る。






