RD問題 真価問われる嘉田知事 <33>
◇湖南・栗東市
栗東市のRD社(破産)産廃処分場跡地の汚染対策問題で、県最終処分場特別対策室の上田正博室長は本紙取材に対し「国から財政支援が受けられる産廃特措法は平成二十五年三月で期限切れのため、この一月末の時点で特措法に県案を申請することを断念した」ことを明らかにした。今後は、なんらのメドもたっていない特措法延長にいちるの望みを託すとしているが、住民からは「二億円の緊急対策でお茶を濁す茶番劇」と怒りの声が上がりそうだ。 【石川政実】
国から四五%の補助が出る産廃特措法の適用を受けようと県は昨年五月、処分場を遮水(しゃすい)壁で囲んで有害物を現地に封じ込める県案を採択し、地元七自治会の同意を求めた。しかし今年一月時点で、一自治会が同意、六自治会が不同意だったため、県は今年度当初予算に県案工事費約十一億円を計上するのを見送った。
県は四月三十日、硬直した状況を打開しようと、公正な第三者を交えた機関を設置することについて、地元自治会役員と意見交換会を栗東市役所で行った。県の説明資料には、特措法の期限延長を国に要望していくとし、期限延長を前提にした抜本対策の取り組みが明記されていた。そこで上田室長に今後の進め方を聞いた。
◆ ◆ ◆
――急いで現行特措法に抜本対策を申請すべきではないのか。
上田 当部局が要望してきた県案の実施費用が計上されなかった一月末時点で、現行特措法の期限(二十五年三月)から逆算して、現行特措法への対策案の申請は不可能と判断した。
――住民はそんな話は聞いていない。
上田 すでに二月県会の代表質問で、嘉田知事は『対策工の当初予算の見送りによって現行特措法の期限内に完了させることは大変難しいと考えている』と答弁しているではないか。
――こんな曖昧模糊(あいまいもこ)とした答弁でなく、県は正々堂々と特措法の申請を断念したことを明らかにすべきだ。また特措法の期限延長は本当にできるのか。
上田 できるかどうかでなく、県や議会が一丸となって努力していくということだ。
――それはあまりにも無責任な話だ。もし、特措法の延長ができなかったら、県単独事業で対策を実施するのか。
上田 常識的に言って県の財政はひっ迫しており、(全量撤去案のように県単独で二百四十億円も投じる)そんな余裕などないだろう。
――それなら、県が今年度当初予算に計上した、二億円の緊急対策(覆土や焼却炉撤去など)でお茶を濁して終わりではないか。
上田 県はこのような事態にならないように、昨年十月二十八日の上向自治会での協議でも「十月をめどに(県案合意の)判断をいただかないと責任ある対応はできない」と訴えてきたはずだ。
――実際は特措法の延長が困難視されている中で、第三者機関をつくって、いったいどんな議論をするというのか。
上田 いままでの住民との議論を整理して、同処分場にふさわしい抜本的対策はなにかを決めていきたい。
――それではこの第三者機関は、現実的な対応とはいえない。






