今年度事業など運営委員会 小さなシグナル発見の社会へ
◇東近江
社会で居場所を失った少年たちのサポートに一翼を担っている東近江少年センター「あすくる」はこのほど、健やかに成長していくための立ち直り支援事業を審議する「二十一年度運営委員会」を五個荘支所二階会議室で開いた。
恐喝や窃盗、傷害などで少年が逮捕される事件が後を絶たず、小学生による空き巣事件も発生している。また、犯罪を犯さずとも、積もり積もった思いを爆発させ、学校や家庭でもんもんとした日々を過ごす青少年も少なくない。
「あすくる」は、こうした問題を抱え、自分の居場所がなく悩み苦しんでいる少年たちの相談相手となり、明るい明日が来るよう心の支えとなる機関で、臨床心理士や教員経験者、警察OBらが常駐。心の傷を回復し、将来の夢や目標に居場所を見つける「自分探し支援」や技能・資格取得の「就労支援」「就学支援」、良好な家庭環境を整える「家庭支援」などを行っている。
運営委員会では、会長の西澤久夫市長、顧問の満重昭男東近江警察署長をはじめとする委員三十人が、平成二十年度の事業報告と会計決算、二十一年度の事業計画、会計予算の四議案を全員一致で採択し、小さなシグナルも見落とさない体制と社会づくりに向け、顔の見えるネットワークの必要性を再認識した。
今年度の事業計画では、包括的な第一次相談窓口としての役割充実に努めるため、センター内に相談室を設けるほかメール相談を実施する。また、個々の環境に応じた体系的な支援プログラムの作成や就学就労支援、パトロール活動および薬物・有害図書などから守る環境浄化活動を強化させる。
このあと、県臨床心理士会会長で県犯罪被害者支援連絡協議会長としても活躍している奈良大学大学院社会学研究科教授の千原美重子さんを講師に講演「思春期の子どもたちのメッセージ」が行われ、平成九年に起きた神戸連続児童殺傷事件(酒鬼薔薇聖斗)を教訓に、危機的状況を発達支援につなげるための「出会い(心の内を吐き出せる身近な環境と寄り添い応援してくれる存在)」の大切さを訴えた。






