住民が大津地裁に提訴
◇全県
県が二造林公社の債務を全額肩代わりするのは、平成十五年十二月十二日に総務省自治財政局長の出した「第三セクターに関する指針」に反すると同時に、「財政援助制限法第三条」(注)にも反して違法であり、このため嘉田由紀子知事が旧農林漁業金融公庫(現日本政策金融金融公庫)と締結した「免責的債務引き受け契約」(図参照)は無効で、この契約によって県が旧農林公庫へ支払った元利金の返還を求める訴えを、大津市の自営業・田中敏雄さん(67)が二十七日までに、大津地方裁判所に起こした。
県が二造林公社の債務を全額肩代わりするのは違法として田中さんは、二月二十五日に契約の無効などを求めた住民監査請求を行ったが、県監査委員会は四月二十四日、請求を棄却した。このため、今回、提訴に踏み切ったもの。
田中さんは、県が二造林公社の債務を全額肩代わりするのは、十五年十二月十二日の総務省自治財務局長名「指針」の「第三セクターの資金調達に関する損失補償は原則として行わないとすべきである」に反するとともに、「財政援助制限法第三条」にも反しており違法とした。
このため昨年八月二十五日、県が旧農林金融公庫と締結した契約(四十二年間で六百九十億円を支払う)は無効であり、県が同契約によって二十年度に支払った八億二千八百万円(遅延損害金は除く)を公庫に返還を請求するよう求めている。
【石川政実】
(注)財政援助制限法第三条 「政府または地方公共団体は、会社その他の法人の債務については、補償契約をすることはできない。ただし、財務大臣(総務大臣)の指定する会社その他の債務については、この限りでない」






