能登川博物館で企画展
◇東近江・能登川
北は霊仙、南は油日岳。南北五十五キロに渡る鈴鹿山脈は、日本の植物園と言われるほど豊かな自然を有すると同時に、伊勢湾地方と近畿地方を結ぶ交易の要所として数多くの歴史遺産も点在している。こうした姿を紹介することで、まだ出会っていない鈴鹿山脈を発見してもらおうと、能登川博物館の第八十三回企画展「東近江の自然―鈴鹿山脈―」が開かれている。二十一日まで。
二度の合併により県内四番目の広さとなった同市には、鈴鹿山脈から琵琶湖まで続く豊かな自然が広がり、その随所には数多くの自然・歴史遺産が点在している。企画展は、里湖を紹介した昨年度の「伊庭内湖」に引き続き、水源である鈴鹿山脈の自然や人との関わりを五つのテーマに分け、実物や写真資料百九十点で紹介したもの。
「自然」のコーナーでは、国指定天然記念物のニホンカモシカ、ニホンザル、タヌキなどの動物標本や昆虫標本をはじめ、イワザクラ、フクジュソウなどの山野草が紹介されており、訪れた人たちの目を楽しませている。
また「歴史」では、鈴鹿山脈が海底であった約二億年前の古生代から化石、鉱石、遺物を通して各時代が案内され、特に、永源寺地区山上町の愛知川河床で見つかった百八十万年前の樹木(メタセコイア)とゾウの足跡化石の写真(現物は琵琶湖博物館で展示)や、蒲生地区佐久良川で発見されたアケボノゾウの足跡化石は注目を集めている。
さらに、山での「生活」として茶業、林業の道具を展示するとともに、峠を行き来した山越え商人(東近江市を由来とする石塔・保内・小幡・沓掛の四商人)や木地師の活躍についても解説。今年一月末に貫通した石榑(いしぐれ)トンネルの開通(平成二十三年度の予定)による効果を「未来」のコーナーで紹介しており、鈴鹿山脈の奥深さや雄大さを感じる展示となっている。
入場無料。午前十時から午後六時まで開館(月・火曜休館)。問い合わせは同博物館(0748―42―6761)へ。







