効率的な運行へ新たな方策模索
◇東近江・東近江市
東近江市は、市内を循環するコミュニティバス「ちょこっとバス」の利用促進と効率的な運行をめざし、公共交通活性化アドバイザーを設置し、運行の見直しを行う。
ちょこっとバスは、平成十九年に見直しが行われ、ほとんど空車で運行されているなど利用率が極端に低い路線については、予約制のタクシー「ちょこっと号」に切り換えられた。
年間総事業費約一億八千万円(平成二十年度)のうち、バスとタクシーを合わせた運賃収入は、約四千万円で全体経費の約二十二%にとどまっている。残りは、県補助金と市支出金(約一億円)で賄っている。市民一人当たり年間八百四十円の運行経費を負担している計算になるという。
平成二十年度のバス十一路線(十台)の一日平均乗車人数は約五百人、一便平均では約七一人。また、予約制タクシー五路線の一日平均利用人数は、四・一六人となっている。
予約制タクシー五路線の年間運行経費は、百七十八万八千円(平成二十年度)で、一台の年間運行経費が一千五百万円かかるとみられているバスと比較しておよそ二%余りの経費にとどまり、利用者にとっては、予約する手間が増えたがタクシーに切り換えたことで大幅な運行経費の削減につながっている。同時に収支率(運賃収入÷運行経費)は十・四%と低い課題も抱えている。
そこで市は、市財政の緊迫化が叫ばれ、経費削減の取り組みが進められている中で抜本的な対策が必要として、利用率の低いバス路線の変更や新しい運行システムの導入などを視野に入れた新たな見直しを行うことした。
設置する公共交通活性化アドバイザーは、学識者一人程度を予定しており、すでに国、県、市、警察等の行政機関、民間団体の代表らで組織されている東近江市地域公共交通会議に参画し、専門的な立場からちょこっとバスとタクシーの運行を、もっと市民需要に適合したシステムにするための助言や提言を行う。
市では、環境や交通弱者の対策、さらににぎわいのまちづくり施策との連携もあり、公営交通機関は、単に利用者が減ったということだけで廃止する訳にもいかないことから、利用者の要求に応えて大幅な経費削減に一定の成果があがっている予約タクシーの拡大や運行システムそのものの見直しなど、より市民の利用実態に適応した効率的な運行を目指したいとしている。






