政権交代を問う ’09総選挙<4>
◇湖南
3区 (草津市、栗東市、守山市、野洲市)
●嘉田知事に「ノー」
栗東市のRD社(破産)産廃処分場跡地の汚染対策を巡り、自民前職の宇野治と民主・前職の三日月大造が激しい火花を散らす。 宇野は昨年十月に守山市で開いた決起集会で「RDの対策工法は、遮水壁で有害物を囲む県案ではなく、住民が求める有害物の全量撤去にすべき」と訴えた。民主が与党会派の嘉田県政に、宇野が「ノー」をたたきつけたのだ。
●県案の予算化見送る
周辺七自治会のうち六自治会が県案に反対する中、一月二十八日に開かれた栗東市の臨時議会で、国松正一・栗東市長が県案に同意する議案を提出し、保守系市議らによって賛成多数で可決される。
しかし嘉田知事は、二月五日の常任委員会で「恒久対策の県案を新年度予算に計上せず、第三者委員会を作って住民と話し合う」と方向転換した。代りに焼却炉の撤去や覆土といった枝葉の「緊急対策」を今年度予算に二億円計上した。
●延長法案でも激突
産廃の不法投棄で自治体が有害物の除去を行う時、国から財政支援が受けられる産廃特措法は、平成二十五年三月までの期限立法。 民主は、この期限を十年延長する改正法案を四月に国会に提出。通常国会の終盤の七月三日には、衆院環境委員会で審議入りしたが、二十一日の衆院解散で廃案になった。三日月陣営は「自民のおかげで審議が進展せず廃案になった」と批判する。
宇野は「僕は環境委員会の委員でなく、審議入りを遅らしたと言われるのは心外。県は特措法の期限内に計画立案を行い、環境省に提出すべき。特措法の延長に努力するが、具体的な工法や計画なくして延長問題を先行させることは、問題解決を遅らせることにもなる」と反論する。
三日月も「政権交代で特措法の期限延長法案を成立させ、住民が納得のいく対策工法を探るべき。県版マニフェストにも特措法延長を盛り込む」と譲らない。
共産新人、木村真佐美陣営の馬場美代子・栗東市議は「RD問題は、市民の飲み水の源泉である地下水の汚染対策であり、県は七自治会のみならず、市民全体の要望にそった対策を」、幸福新人の森川貢次は「行政効率を上げ、一日も早い対応が必要」と県にそれぞれ注文をつけた。
● 緊急対策のみ?
栗東市の幹部は「オフレコだが、県は緊急対策をなにがなんでも実施する一方で、水質調査の検査方法を現在の全量分析から、ろ過分析に切り替えて汚染数値を引き下げ、『汚染はそう問題ない』として恒久対策をせず、緊急対策で終わらせる腹では」と見ている。
(敬称略)【石川政実】
〈注〉RD社産廃処分場問題=この処分場は、廃プラスチックなど安定四品目を対象とした安定型処分場だったが、油系の産廃など管理型の廃棄物が違法に埋められ、許可容量の約二倍の七十二万立方メートルに達している。平成十一年十月に致死量を超える硫化水素が噴出し、社会問題となった。






