デフリンピックまで1カ月 森本選手が講演
◇東近江・竜王町
竜王町地域産業研修センターで四日に開かれた「いきいき保健福祉連続講座」(全六回)の第二講で、第一回世界ろう者陸上競技選手権大会・ハンマー投げ金メダリストの森本真敏さん(24)=同町山之上=が講演した。
「聴覚障がい・者の理解」と題して、先天性高音難聴である森本さんが、聴こえる仕組みと聴覚障害の種類、聴力レベルの違いを詳しく解説。受講者約四十人は、聞き取りクイズを通して感音性難聴と伝音性難聴の人たちがどのように音をとらえているのか体感し、聴こえない世界を知った。
「障害は死ぬまでつき合っていかなければならず、切っても切れない関係にある。障害は決まっていても、人はそれぞれ違う」。森本さんは、聴覚障害者とひとくくりにするのではなく、個々の障害を認識した上で、一人の人間としてつき合ってほしいと訴えた。
あいさつや数字のほか、愛しているという手話も伝授し、最後に「『話しができない』とパニックにならず、ジェスチャーや筆談、手話で、みなさんの気持ちや心の声を伝えてほしい」と結んだ。
受講者からの「なぜそんなに頑張れるのか」との質問に、「まだまだ人生の途中、負けん気だけはある。いつも壁を乗り越えているというより、壁がなくなっている感覚。それは自分の力だけでなく、竜王町をはじめ日本のみなさんが(壁を)なくしてくれたことだと思いたい。小さな子どもたちにはたくさんの可能性があり、聴こえなくてもできるんだということを伝えていきたい」と回答した。
子どもたちをはじめ地域住民にも勇気と感動を届けるため、聴覚障害者のみ出場権利が与えられる四年に一度の世界大会“第二十一回夏季デフリンピック”(九月五~十五日、十九競技に八十一カ国五千五百一人参加)で、金メダル目指して戦うことを誓った。
プロ選手になることを夢見て努力を続けるデフアスリートも多く、オリンピックのように各国の選手たちが全力でぶつかる姿を「自分の目で見てほしい」と切望する森本さん。
開幕まで一カ月を切り順調な仕上がりで、陸上競技キャプテン、さらに日本選手団の旗手として、九月二日に台湾・台北市入りし、八日の予選、九日の決勝に挑む。







