PFI解約に伴う経費節減 経営戦略で医療収益も増収
◇東近江・近江八幡市
近江八幡市はこのほど、市立総合医療センターの平成二十一年度の決算見込みを発表した。純損益は国に提出した「改革プラン」で予想していた約七億二千七百万円の赤字より六億二千万円少ない約一億百万円にとどまり、PFI継続の想定赤字約九億四百八十三万円を約八億三百七十六万円改善するものとなった。
PFIを解除して市直営化による経営改善に踏み切った冨士谷英正市長は「期待と不安が交錯する中で、予想をはるかに超える改善ができてよかった」と一年目の成果に好感触を示すと共に、「引き続いて気を引き締めて、市長部局と病院の連携でサポートを続ける。総合医療センターの安定なくして、地域医療の安定は考えられない」と語った。
決算の中身については、収益面では入院患者数と外来患者数が大幅に伸びたことで改革プランより医療収益が約三億五千万円増えた一方、費用面では経費負担がPFI解除による委託料や利子支払いの減額などにより約八億三千四百五十九万円の経費節約につながった。
キャッシュフローは単年度で約四億九千五百三十万円の余裕資金を生み出すことができた。PFI継続の場合九億五千百二十万円の不足が見込まれていた。
病院経営の面では、外来より入院にウエイトを置いて開業医との病診連携をすすめる病院運営改善の成果、救急患者の受け入れ増、平均在院日数の半減と入院患者数の回復などが増収につながった。
槙系病院事業管理者は改善結果について「PFI解約がなければできなかった。また、現場の医師や看護師、スタッフが戦略に従ってがんばってくれた」と述べ、「PFI当時はキャッシュが回らなかったことが一番問題だった。累積赤字削減に向けて一年でも二年でも早く達成したい」と語った。






