「いまこそ女気を出して!」10月早々に受諾の公算大か
◇全県
自民党県連の再生に取り組む石田祐介幹事長らは、空席になっている県連会長候補として、同党参院議員(比例区)の有村治子氏に白羽の矢を立て、この二十七日に上京し、再アタックを行った模様だ。有村氏は二十五日の本紙取材に対し「熟慮中」としており、早ければ十月早々にも正式に意向を伝えると見られる。滋賀県 選出の衆、参国会議員が一人もいなくなる中、参院比例区の有村氏が自民再生の「最後の切り札」だけに、同氏の決断が注目される。【石川政実】
屈辱から3年後の戸惑い
●涙で山下氏応援
身を隠すかのように個人演説会場の壇上の端から「山下お兄ちゃんをなんとしても国会へ送り出してください」と涙ながらに訴えていた。「治子!」。会場では大きな掛け声と拍手が鳴り止まなかった。有村氏は、山下氏に小さく会釈して、肩を震わせながら会場を後にした。
これは、平成十九年七月二十六日、近江八幡市文化会館で開かれた参院選滋賀選挙区に出馬の自民前職、山下英利氏の個人演説会の一幕だ。同演説会では、二世議員の山下氏が生涯で初めて土下座した。結局、民主新人の徳永久志氏が消えた年金問題の旋風で山下氏を破り、初当選を果たした。
●推薦しなかった県連
有村氏が壇上に立てなかったのは、自民党県連が比例候補を抱える公明党への配慮から、滋賀県育ちで比例区の有村氏を推薦しなかったからだ。しかし、自民党支持者の間で判官びいきが起こり、有村氏は、県内だけでも約二万二千七百票を獲得し、比例区で当選した。
あの屈辱から三年が過ぎた。この間に、滋賀県選出の衆、参国会議員は県連から一人もいなくなった。煮え湯を飲ました県連が最後の救世主として、県連会長就任を懇願するという歴史の皮肉に、有村氏は戸惑いを隠せないでいるに違いない。
吉田清一県議会議長の就任祝賀パーティーが二十五日、大津市内のホテルで開催され、自民党県連の幹部らが出席した有村氏に打診するが、慎重な姿勢を崩さなかったという。
●自民再生の命運握る
そこで石田幹事長や上野幸夫前幹事長らは二十七日、上京して有村氏や大島理森・自民党副総裁などに再要請した模様だ。
自民党県連の幹部は「有村氏が(過去の苦い思いなどを)なにもかも飲み込んで県連再生のために男気ならぬ女気を出してほしい。自民再生の最後の一人なのだから」と祈るように話す。早ければ、十月早々にも有村氏は、意向を伝えるものと見られるが、自民再生を占う鍵になりそうだ。








