「浅井三姉妹の戦国日記」
◇全県
来年のNHK大河ドラマ「江・戦国の姫たち」は、湖北生まれの浅井三姉妹が主人公だが、彼女たちの生涯は文学的な伝説で覆われてしまっている。
新刊「浅井三姉妹の戦国日記」(文春文庫、本体価格六百六十七円)は、彼女たちを巡る人々についての豊富な資料を駆使して、戦国大名浅井家の勃興から関係者の後日談までの史実を、次女である京極お初の回想記という形式を取って余すところなく描き尽くしている。
江戸時代と違って戦国時代の女性たちは、もっと元気で近代的なな生き方をしていた、秀吉がお市の方に懸想していたというのは嘘だ、織田信長最強の敵は武田信玄でなく浅井家だったなど、興味深い分析がされている。滋賀県出身の作家八幡和郎氏に加え、衣代夫人が加わって、女性史としての彩りを豊かなものにしている。
浅井旧臣など近江出身者の大名や女性たちのことも幅広く紹介されているのもうれしい。
文庫本ながら資料や地図も豊富でお値打ちの一冊である。








