県の新年度当初予算案
◇全県
県は八日、平成二十三年度(来年度)の当初予算案を発表した。一般会計は前年度当初比〇・八%増の総額四千九百八十四億円で、二年連続の増額になった。これは国の経済対策関連の基金事業二百三十四億円が押し上げたもので、これらを除く実質的な予算規模は、同〇・五%減(二十三億円減)。財源不足に対応するため、貯金に当たる基金を八十五億円取り崩し、財政調整基金と県債管理基金の残高は十八億円に落ち込んだ。嘉田由紀子知事は「現状での財政再建は(自治体に)死ねというのに等しい」と国を激しく批判するなど、二期目スタートの財政運営は依然として厳しい状況が続いている。【石川政実】
一般会計 0.8%増の4984億円
県税収入、3年ぶりに増加
特別会計は同三・五%減の千七百七十七億円、企業会計は六・八%減の三百五億円。県はこれらの予算案を十五日に開会する二月定例県議会に提案する。
一般会計(当初予算)の規模は四年連続で四千億円台にとどまった。歳入の県税収入は、今年度前半の景気回復により法人二税などが大幅に増加したことで、七・〇%増(八十四億円増)の千二百八十六億円で、三年ぶりに増加に転じた。
しかし、地方交付税と臨時財政対策債(注)を加えた実質的な地方交付税は、逆に六・六%減(百十四億円減)の千六百十五億円と落ち込んだ。そのため一般財源総額では、二億円減の三千百七億円で、前年度並みの水準になった。
その一方で、国の三位一体の改革による交付税の削減などで慢性的な財源不足が続いており、今回の予算編成段階でも二百九億円の財源不足に。
このため、基金の取り崩しや県債発行で対応した。「県の貯金」の基金を八十五億円取り崩し、主要な財政調整基金と県管理基金の残高は、合計で十八億円まで減った。
さらに二月補正で、県は県造林公社が下流府県に債務弁済する原資を、基金から十四億円取り崩して公社に貸し付けるため、両基金の残高はわずか四億円となる。
「県の借金」にあたる県債発行額は、一八・六%減の七百九十九億円と、五年ぶりの減少。だが二十三年度末の県債残高見込額は、百七十一億円増の一兆二百八十二億円で、県民一人あたりの県債残高は、七十三万二千三百七十一円。
歳出の各事業は、嘉田知事が昨年の知事選でマニフェストに掲げた八つの柱からなっている。主な事業は次の通り。((新)=新規事業)
【子育て支援】(新)ほっと安心子育て支援(乳児の一時預かり無料クーポン券)七千二百万円【雇用】(新)若年求職者就職支援(仮称おうみ若者未来サポートセンターの整備)五百万円▽(新)女性の就業トータルサポート(仮称滋賀マザーズジョブステーションの整備)三千百万円【医療・福祉】医師確保のための総合対策三億六千九百万円▽(新)遠隔診断体制整備八百万円【低炭素社会の実現】(新)低炭素社会実現に貢献する事業者評価手法検討調査(低炭素条例の制定で事業者、行政が具体的に行動するための手法開発)千五百万円【琵琶湖の再生】(新)琵琶湖の総合保全に向けての調査・研究六千万円【未来成長産業の促進】(新)水環境ビジネスの推進(下水道事業の国際戦略拠点の誘致)千四百万円【地域の魅力生かした産業化】(新)「美の滋賀」発信千百万円【安心・安全】危機管理センター基本計画策定九百万円
(注)臨時財政対策債=国の財源不足で地方交付税が足りない場合、自治体が国の代わりに臨時に発行する県債。






