新刊紹介「 聞き書 武村正義回顧録」
◇全県
『聞き書 武村正義回顧録』(岩波書店)
八日市市長から四十歳で滋賀県知事に当選し、赤潮の発生した琵琶湖の浄化のために合成洗剤禁止条例を制定するなど、全国に先駆けて「地方の時代」を築いた武村正義氏。昭和六十一年に衆院議員に転身した同氏は、中央政界の金権体質への反発から、リクルート事件を機に、田中秀征らとユートピア政治研究会を結成、「政治改革」へと突き進んでいく。この渦中で新党さきがけを結成する。
そして五十五年体制を崩壊させた細川政権誕生に中心的役割を果たし、やがて小沢一郎との確執、「自社さ」連立による村山政権の誕生までの舞台裏を同氏は語り明かす。
また同書の聞き取りの時期が、自民党政権が終末に向かい、民主党への政権交代の時期と重なっており、さらに鳩山由紀夫、菅直人という首相がさきがけに所属し、平成八年にはこれを離脱して民主党を結成し、一昨年には自民党から政権交代を勝ち取るという、現在に連なる口述記録である。
そして民主党が国民の支持を失いもろくも崩れ去ろうとするいまこそ、改めて政治の原点を教えてくれる一冊でもある。








