県の伝統的工芸品に指定
◇全県
県はこのほど、近江八幡市の「木珠(高級木製数珠玉)」と愛荘町の「愛知川びん細工手まり」の二品目を滋賀県伝統的工芸品に指定した。
滋賀県伝統的工芸品の指定は、伝統的工芸品の振興施策として、県内で製造され、湖国の自然と暮らしの中で育まれ、受け継がれてきた工芸品について、昭和五十九年度から指定している。今回が第九次の指定で、今回の二品目を加え、県伝統的工芸品は三十九品目、四十六件となった。三月二十三日に県庁知事室で指定書の授与式が行われる。
「木珠(高級木製数珠玉)」は近江八幡市中村町の株式会社カワサキが製造するもので、聖徳太子が西暦六百二十年頃に近江八幡市の願成就寺を建立したときに数珠製作の技術を地元の人々に伝えたたのが始まりと言われ、江戸時代以降、特産品となっている。数珠玉そのものの生産が主流で、当時から生産高・品質ともに全国で抜きんでた地位を確立しており、現在、生産される数珠は年間百万連分に達し、全国シェアの約七十パーセントにのぼっている。
「愛知川びん細工手まり」は明治初期に愛荘町のお寺の裁縫塾で伝授されたのが始まりとされ、現在は愛知川びん細工手まり保存会が技術を伝承している。小さなびんの口から大きな手まりを封じ込めている不思議さと、複雑な刺繍の美しさが魅力で、丸くて中がよく見えるその姿から「家庭円満で仲良く見える」と、縁起物として慶事の引出物等に利用されている。平成十一年には意匠登録され、製品には番号を記した書類を添付するなど、技術の継承とともに品質管理を徹底している。
なお今回、「八田焼」「甲良臼」「竹刀」の三品目が製造者の廃業に伴って、指定を解除された。
滋賀県伝統的工芸品の指定については、県内で製造される工芸品のうち▽主として日常生活の用に供されるものであること▽製造工程の主要部分が手工業的であること▽伝統的な技術、技法により製造されるものであること▽伝統的に使用されてきた原材料を主たる原材料として用いられ製造されるものであること――の要件に該当するものについて、振興委員会の意見を聞いて知事が指定する。








