求められる「再発防止策」
◇東近江
水道工事に絡む競売入札妨害の疑いで職員が逮捕されたことを受けて東近江市は七日、記者会見を開き、公務で不在の市長に代わって谷和彦副市長が「市政の信頼を失うことになり、大変申し訳ございません」と陳謝した。
逮捕の容疑は、昨年九月十五日に行われた水管橋修繕工事で、入札の前に担当職員が特定の業者が落札出来るように守秘義務になっている予定価格を知らせ、その業者が落札したもの。
市は、業者の談合を回避するためこれまで続けてきた落札予定価格の事前公表を事件が起きた一年前の平成二十一年九月から事後報告に切り替え、地元事業者の工事費の積算能力を高めて企業力を育てる取り組みを試行的に進めていた。
この時期に事件が起きたことについて谷副市長は「業者が入札前に予定価格を知ることが出来なくなったため、(仕事が欲しい)業者が職員と接触して情報を得ようとしたことが、事件の誘因になったかもしれない」と述べ、再発防止策として予定価格を事前公表にすることも検討に値するとの考えを示した。
予定価格の事前公表は、応札価格が予定価格に集中して公正な入札業務が担保出来なくなる懸念や落札価格が失格になる最低落札価格により近づくことで、業者が利益を度外視した見積額で応札し、その結果、工事の質の低下を招いたり、下請け業者に過酷なしわ寄せが行く問題も指摘されている。事実、県内でも学校建設工事で不良コンクリートが見つかる事態も起きている。こうしたことから全国的にみても事前公表している自治体は少ないという。
市は、捜査の進展を注視するとともに同日部長会で職員の綱紀粛正を図る文書を通達。また、八月五日に係長級以上を対象とした職員研修会の開催や職場ごとの研修会を実施し、再発防止に努める。
調べで逮捕された職員は他にもあると供述している。違法と分かっていてなぜ、繰り返したのか、また、入札に絡む業者間の談合の有無や予定価格を知らせることで金品の授受があったかどうか、他の職員への波及など、今後の捜査の行方が注目される。






