暴走する“クリーンセンター滋賀”<3>
◇湖南・甲賀
●記事裏付ける証言
搬入業者の過積載を黙認するなど、法令遵守がなされていない県環境事業公社(理事長=嘉田由紀子知事)が運営する産業廃棄物最終処分場「クリーンセンター滋賀」(甲賀市)。この公社から業務委託を受けて同センターで働いている作業員二人に八日、公社の了解のもとで現状を聞いた。
センターの埋め立て地で作業をしているAさんに、本紙が撮影した同センターで粉じんが舞い上がっている写真を見てもらうと、「ああ、これは、ある木材業者が持ってくる『燃えがら』の粉じんだ。二か月に一回のペースで入っている」と、本紙の報道を裏付ける証言をした。
展開検査場で働くBさんも「その『燃えがら』は乾燥状態のまま持ち込まれるため、展開検査場で水をかけても、粉じんはなかなか収まらない。公社の方には、業者に対し搬入前に加湿したりして飛散対策をとるよう要請してほしいとお願いしているんだがね」とも。
「建設系混合廃棄物」などが大量に搬入されているが、処分場ではどんな物が多く見られるかの質問には、Aさんは「廃プラスチックなどが多い」と述べた。
●激増の建設系混合物
同センターの昨年度処分実績は三万五千トンだが、品目別内訳(重量ベース)では、「建設系混合廃棄物」が四〇・〇%を占めている。同廃棄物の構成比は、二十年度が一・九%、二十一年度二九・六%、二十二年度四〇・〇%、今年度四~六月五八・六%と、なぜか激増している。
建設現場で発生する廃棄物は分別されてリサイクルすることになっているが、その過程でも分別できないものが「建設系混合廃棄物」。これは同センターが独自で設けた品目だが、実は“ブラックホール”になっている。
本紙が今年三、四月に同センター内に搬入された主な「建設系混合廃棄物」の「廃棄物処理委託契約申込書」を情報公開で調べたところ、例えば、ある鉄スクラップ加工業者は、年間八千四百トンの搬入計画を申請していた。 通常は、鉄スクラップ業者から、このような大量の建設系混合廃棄物が出ることはない。 さらに排出事業者の業種は、建設業が少なく廃棄物処理業者などが多いのも不思議だ。
ある廃棄物業者は「うちでは、クリーンセンターは料金が高いので使っていない。しかし同業者などでは、製造メーカーからリサイクルすると言って廃プラスチックを、建設業からは現場で発生する廃棄物を集めてくる。分別してリサイクルすると人手がかかるので、建設系混合廃棄物として、時には廃車のシュレッダーダスト(注)も含め、ごちゃ混ぜにして過積載でセンターに運び込めば大きな利益が生まれる」と内情を語った。【石川政実】
シュレッダーダスト=廃車などをリサイクルする際、産廃として捨てられる破片の混合物。有害な重金属や有機溶剤を含むため、水処理に配慮して同センターでは搬入を認めていない。







