RD処分場問題の一次対策工事案
◇全県
県は先月二十七日、栗東市小野のRD最終処分場問題解決に向けた一次対策工事の合意を求めて、周辺六自治会に協定書案を示した。話し合いでは、「一次対策で除去できない有害物は二次対策で対応する」と迫る県に対して、周辺自治会は早期実施を願う一方で、「せめて担保として、調査で把握している有害物はa一次対策で除去してほしい」と訴える声が上がっていた。
畑明郎・元大阪市立大学大学院教授
「VOCsの除去は深さ5メートル以上掘削が必要」
県が合意を求める一次対策工の内容は、特措法による国の財政支援を受けて平成二十四年度の一年間、元従業員の証言に基づいて木くず焼却炉跡付近を深さ三―五メートル掘削し、医療系廃棄物とVOCs(揮発性有機化合物類)、VOCsを含む内容物を詰めたドラム缶を除去するもの。
さらに、五メートル掘削した地点では、より深く埋めたドラム缶を探すため、掘り下げた底面から電磁波を地中へ送って、金属の磁気反応を手がかりに地中の様子を探る。
このEM探査については、住民から有効性を疑問視する声が上がっている。これに対して県から委託を受けた業者は、「電磁探査は電気探査と異なり、土中の水分に関係なく地下へ通る。ただ、瓦礫(がれき)が多く埋まった産廃処分場だと見分けが難しいことはある」としている。
EM探査の採用について、専門家による県RD検討委員会から「お墨付き」をもらった県は、「実際にEM探査でドラム缶を処分場で見つけたことはない」と認めながらも、「地中にドラム缶を埋め戻してEM探査を試したところ、強い電磁反応を確かめることができた。制約された時間と予算の中で掘削せず広範囲を効率的に探すのに有効だ」と太鼓判を押す。
これに対して、土壌汚染研究の第一人者で、栗東市のRD調査委員会委員を務めた元大阪市立大学大学院教授の畑明郎氏は「実績の定かでない電磁探査でドラム缶が見つけられるかは疑問だ。目的はドラム缶ではなく、ドラム缶から流出し、水より重いため地中深く浸透して地下水汚染の原因になっているVOCsである。これを深さ五メートル掘削しただけでは見つけられないし、もっと深く掘削する必要がある」と指摘している。
ちなみに県は協定締結のめどを、国から財政支援を受ける産廃特措法の期限(平成二十五年三月)から逆算して、「今年中に国へ計画を提出したい」として今月十日ごろとしている。







