来年3月3日、大津市伝統芸能会館
◇大津
伝芸・能楽体感シリーズ「照明能」が来年三月三日午後二時から、大津市伝統芸能会館能楽ホールで開催される。
公演では、観世流シテ方の味方玄(みかたしずか)氏が、能「殺生石」を上演し、妖気漂う化生の物語を、変化する照明の中で表現する。
観世流能「殺生石」は、玄翁和尚が奥州から都へ赴く途中、下野国那須野の原を通りかかると、飛ぶ鳥が落ちてくる不思議な巨石がある。そこに里の女が現れ、それは殺生石と言って、人はもちろん鳥、獣にいたるまで近付けば命を奪われてしまう恐ろしい石であるから直ちに立ち退くようにと僧を促す。
奇異に思った僧は、この石が殺生をするようになった訳を尋ねる。女によると、その昔、鳥羽院に仕えた才女・玉藻前(たまものまえ)は王道を滅ぼさんと帝を病に至らしめたが、正体が暴かれて那須野に逃れた後、その執心がこの殺生石となり近づくものの命を奪うようになったという。
そして自らこそこの石の魂であると明かし、夜になれば正体を現すと告げて石の中に消える。やがて玄翁和尚が玉藻前の霊を成仏させようと、引導を授けると、殺生石が二つに割れて中から野干(狐)が現れる。
狐は、かつて遊女の姿で帝に近付き命を奪おうとしたが、安部泰成に見破られ調伏されて堪らずこの那須野に隠れ住んだ。しかし追ってきた三浦介、上総介の手によって打たれその思いがこの殺生石となったいきさつを再現して見せる。そうしてこの度、有難い法を受けたからには、もう悪事を働くことはあるまいと、僧に固く誓って消えてゆく。
入場料は特別席四千五百円、正面四千円、脇正面三千五百円、中正面二千五百円。チケットは同会館のほか、大津市民会館、大津駅、石山駅、堅田駅前観光案内所で販売している。問い合わせは大津市伝統芸能会館(TEL0748―527―5236)へ。







