虐待者の4割が「息子」
◇全県
厚生労働省が実施した昨年度の「高齢者虐待」調査で、滋賀県での結果がまとまった。
それによると養介護施設従事者などによる高齢者虐待については、県内の十九市町で受け付けた相談・通報件数は二件(前年度比二倍)だった。市町による事実確認の結果、虐待と判断された事例はゼロ件(同横ばい)であった。
養護者による高齢者虐待で、県内の十九市町で受け付けた相談・通報件数は、四百八十四件(同五・二%増)だった。市町による事実確認の結果、虐待と判断した件数は三百三十七件(同九・四%増)、被虐待者数三百三十七人(同九・一%増)であった。
相談・通報者は、「介護支援専門員・介護保険事業所職員」が二百六十人(五三・七%)と最も多く、次いで「家族・親族」が四十八人(九・九%)、「市町行政職員」が四十人(八・三%)、「被虐待者本人」が三十三人(六・八%)、「民生委員」が三十一人(六・四%)の順。
虐待の種類では、「身体的虐待」が二百六件(六一・一%)と最も多く、次いで「心理的虐待」が百五十九件(四七・二%)、「介護・世話の放棄、放任(ネグレクト)」が百六件(三一・五%)、「経済的虐待」が八十一件(二四・〇%)。
被虐待者の状況では、「女性」が二百三十八人(七〇・六%)、「男性」が九十九人(二九・四%)と、「女性」が被虐待者の七割を占めている。
年齢階層別では「八十五~八十九歳」が七十九人(二三・四%)と最も多く、次いで「七十五~七十九歳」が七十六人(二二・六%)、「八十~八十四歳」が六十八人(二〇・二%)だった。また、「九十歳以上」は三十八人(一一・三%)。これら四つの年齢層を合わせると二百六十一人(七七・四%)であり、被虐待者の約八割が七十五歳以上だった。
虐待者の続柄は、「息子」が百六十三人(四一・三%)と最も多く、次いで「夫」が五十六人(一四・二%)、「娘」が五十三人(一三・四%)、「息子の配偶者(嫁)」が五十人(一二・七%)の順。
虐待への対応策としては、「被虐待者の保護と虐待者からの分離を行った事例」が九十件(二四・九%)で、二割以上の事例で「入所施設等の利用」が行われた。一方、「被虐待者と虐待者を分離していない事例」は、二百四十八件(六八・七%)であり、これらの事例では、「養護者に対する助言・指導」や、「現行のケアプランの見直し」などが行われた。






