琵琶湖から世界へ
◇全県
昨年1年の世相を表す漢字の1位に「絆」が選ばれた。これは、日本漢字能力検定協会が毎年、年末に1年の世相を表す漢字1字を募集し、発表しているもの。「絆」が選ばれた理由は、東日本大震災や台風被害で、家族や地域の絆の大切さを実感したからだ。
昨年3月11日午後2時46分、宮城県牡鹿半島の東南東沖の海底を震源として発生した東日本大震災は、東北地方に壊滅的な被害をもたらした。この地震と津波により、東京電力の福島第一原子力発電所では、世界最大規模の原発事故が発生し、大量の放射性物質が放出され、いまだに収束のめどが立っていないのが実態だ。
3・11を境に、美しい東北の風景も、何もかもが一変してしまった。もう3・11前の世界に戻ることは許されない。しかし、被災者らは、日本人としての誇りを持って、必死に生きる姿を世界に示した。
このような中にあって、昨年からベストセラーを続けている詩集がある。それは百歳の詩人、柴田トヨさんの詩集『くじけないで』(飛鳥新社)だ。
「ねぇ 不幸だなんて 溜息をつかないで/陽射しやそよ風は えこひいきしない/夢は 平等に見られるのよ/私 辛いことがあったけれど 生きていてよかった/あなたもくじけずに」(詩「くじけないで」から)。
90歳から詩作を始めた柴田さんの詩に勇気づけられながら、もう一度、歩きだそうよ。「くじけないで 日本!」。







