前年度比1.7%減の4901億円 法人二税、円高不況で30億円減
◇全県
県は九日、平成二十四年度当初予算案を発表した。一般会計は、前年度当初比一・七%減の四千九百一億円と、三年ぶりの減額となった。歳入では、急激な円高で法人二税が減収するのを補うため、財政調整などの基金を百四億円取り崩した。なお特別会計は二千六十七億円(同一六・三%増)、企業会計は三百二十五億円(同六・三%増)となった。このように厳しい中にあって、嘉田由紀子知事は「集中と選択に徹して、県民のニーズの高い、緊急度の高いところを選び、横つなぎで効果的に配分した」と苦しいやりくりに努めた。
一般会計の規模は五年連続で四千億円台にとどまり、歳入の柱となる県税も、前年度当初比一%減の一千二百七十三億円となった。とくに法人二税は、急激な円高で企業収益が悪化し、同九・七%減の二百八十二億円まで落ち込んだ。
予算編成段階では財源不足の見込みが百四十五億円としていたが、急激な円高による県税の減収などから二百五十億円へと膨れ上がった。
このため歳出面では、事業見直し(二十九億円減)を行うほか、人件費(四十二億円減)で対応して計七十一億円を削減した。歳入面では、県債五十九億円を発行するほか、「県の貯金」である財政調整基金や県債管理基金などから百四億円を取り崩すなどで計百七十九億円を捻出した。
この結果、財政調整基金の残高は三十億円(平成二十四年度末見込み)、県債管理基金は二十億円(同)となり、合計はわずか五十億円となった。
また、借金に当たる県債残高は、二百二十八億円増えて約一兆四百十九億円に膨らみ、県民一人当たりの借金残高は七十四万二百十三円となった。
これについて県は、「臨時財政対策債(注)が、県債残高のうちで三割と高い割合を占め、県債残高の増加の要因となっている。同対策債は、地方が国の代わりに借金するもので、元金と利子は後年度の地方交付税に算入される。臨時財政対策債を除く実質的な県債残高は六千九百一億円で、三年連続で減少している」と弁明している。
一方、歳出は、女性や若者の雇用、医療・介護・福祉、東日本大震災を受けた災害対策など八つのテーマに重点配分した。主な事業は次の通り。(新)は新規事業。
【子育て応援】(新)発達障害者地域自立生活システム構築事業千万円【雇用】女性の就労トータルサポート事業四千万円【地域医療・福祉】(新)医師キャリアサポートしが運営事業二千五百万円▽(新)在宅医療福祉を担う看護職員の確保・養成(三千四百万円)【低炭素社会】滋賀交通ビジョン策定事業千万円【琵琶湖再生】(新)琵琶湖淀川流域自治推進事業五百万円【未来成長産業】(新)モノづくり企業応援助成金一億五千万円【地域の魅力産業化】(新)新生美術館基本計画策定事業七百万円▽環境こだわり農業支援事業二億五千百万円【安全・安心】(新)危機管理センター整備事業一億三千四百万円
(注)臨時財政対策債=国の財源不足で地方交付税が足りない場合、自治体が国の代わりに臨時で発行する県債。






