「(仮)淡海環境プラザ」事業で県下水道課が9市2町に負担要請
◇全県
県と九市二町が“水ビジネス”をめぐって、またまた険悪なムードになりつつある。県は新年度から、草津市矢橋帰帆島にある県管理の琵琶湖流域下水道「湖南中部浄化センター」を使い、産学官連携で水質浄化などの研究開発の拠点づくりを目指しているが、同浄化センターを利用している九市二町に、この事業費の一部負担を求めているためだ。水を差された格好の“水ビジネス”を追ってみた。【石川政実】
平成三十七年(二〇二五)には世界で九十兆円市場に成長すると見られている“水ビジネス”。そこで県商工政策課では、県内の環境関連企業や立命館大、京大、県などが集積している技術を活かして、「琵琶湖モデル」の創出を目指すことになった。
同課は三月に県内の水関連企業を支援しようと「第四回しが水環境ビジネス研究会」を開催するが、研究会からは▽産学官連携のプロジェクトチームの設置▽姉妹都市へのミッション団派遣ーなどを盛り込んだ最終報告が行われる予定だ。
さらに同課は、新年度予算案に「水環境ビジネス推進費」八百六十万円を計上し、セミナーや施設見学会を開催して、産学官連携の場づくり(プラットフォーム)を進めていく。
一方、県下水道課も、湖南中部浄化センターを実験場にして、水質浄化などの新技術の研究開発、普及促進を支援する拠点づくりに取り組むため、新年度予算案に「(仮称)淡海環境プラザ事業」一千五百万円を計上した。
内容的には、一千二百五十万円で矢橋帰帆島内の旧水環境科学館を改装し、大学や企業などの水環境分野の技術の展示をする一方、同島の公園内にある旧パークゴルフ場跡地を二百五十万円で整地し、ここに企業や大学の研究プラントを設置して、同浄化センターの汚泥などを使った実証実験を行なうもの。参入企業等は公募する。
ちなみに湖南中部浄化センターは、大津市、草津市、東近江市、など九市二町の下水処理を行っており、一昨年度の年間処理量は約九千万立方メートルで、九市二町が約四十億円を負担。この負担金の中には、帰帆島内にある公園の維持管理費も含まれている。
県下水道課の担当者は一月、九市二町に対し「“プラザ事業”の半分を負担してもらえないか」と要請。しかし市町は「県の意図が分からない」と猛反発し、結局、同課で新年度事業を全額負担することに。
しかし、二十五年度からはなんとしても負担をしてもらおうと、五月に開催される九市二町の「湖南中部地域下水道推進連絡協議会」の総会で、再度、要請する構えだ。保育無料クーポン券、びわこ学園に続いて、またぞろ県と市町の対立に発展する可能性が出てきた。







