民泊受入家庭 研修で理念共有と教育力アップ図る
◇日野
三方よし!近江日野田舎体験推進協議会主催の「農林漁家生活体験受入研修」が先月十四、十五日、日野町立南比都佐公民館と林業センターで開かれた。参加した受入家庭は、初心に帰って人と人との交流により心の豊かさを育む教育旅行の効果を見つめ直し、安全性を担保する正しい知識と理念の共有化を図った。
同協議会は、修学旅行や野外活動など教育旅行で訪れる子どもたちを、農家をはじめ一般家庭が一泊二日また二泊三日の日程で家族の一員として受け入れ、ありのままの農村生活を伝える体験プログラムを通して、心が震える時間を提供している。
宿泊場所としての安全・衛生面を徹底することは大切だが、受入地域に何よりも求められているのが、精神文化をも高めるほどの教育力の向上。そこで、同研修では、体験教育企画代表の藤澤安良氏が“安全で教育効果の高い受入ノウハウ”と題して講演を行った。
「民泊は流行でもブームでもない」と強調した上で、藤澤氏は「人に出会い交流することでしか人間関係構築力は学べない。子どものコミュニケーション能力が低下している今、理念ある民泊の教育効果は絶大。人と人、心と心の交流にしっかりと取り組み、互いが高まることを目指してほしい」と追究すべき方向性を示した。
今年度から甲賀市でも五十六軒が受入家庭として始動する。研修に訪れた参加者は「食事は、本当に普通の物でいいのか」と質問、藤澤氏が「いつも家で食べている物を、子どもたちと一緒に作るところから始めることで、郷土料理など食文化の伝承にもつながる」と説き、具だくさんのみそ汁や煮物・和え物・酢の物を薦めた。
また、「大家族なので食事の用意を手伝ってもらうのも気が引ける」との声には、教育効果の観点から「核家族が多い都会の子どもたちが、大人数の食事を一度に作るのは大変だということを知る絶好のチャンスである」とし、求められているほんもの体験のキーワードとして▽大変▽難しい▽時間がかかる▽危ない(安全対策がノウハウで身につくため)▽不便・不合理▽原始的・旧式―を挙げた。
体験プログラムの充実と受入家庭の体験インストラクターとしての指導力向上を目的とした研修も、先月十五日(わら縄・わら草履作り)と十九日(桜餅・丁稚羊羹作り)、二十六日(新聞バッグ作り)の三日間にわたり行われた。
講師を務めたのは、教育旅行を受け入れ、体験プログラムとして実践している日野町内のベテランたち。
参加者らは、受入時の家族の様子や体験活動の構成など互いに情報交換しつつ、子どもたちの気持ちになって一からものを作る楽しさを体感し、ベテランの技も吸収した。







