県立石部高校に福祉健康コース新設
◇湖南
湖国から日本の福祉をリードした糸賀一雄氏(大正三年三月~昭和四十三年九月)の生誕百年をひかえ記念行事開催の機運が高まるなか、多くの足跡が残る地元・湖南市では、県立石部高校(同市丸山二)の「福祉健康コース」新設が県教育委員会によって検討されている。
県案 福祉健康コース定員40人
地域力生かして新たな魅力づくり
湖南市には、糸賀氏ゆかりの近江学園や三雲養護学校といった県立、さらに一麦寮、もみじ寮、落穂寮など同氏の理念に共感する多くの社会福祉法人が活動し、今なお先進的な取り組みが注目を集める。
石部高校の福祉コース新設計画は、このような地域の特色を踏まえたもので、福祉的人材の輩出に重点をおいたカリキュラム編成を行うことで、学校の魅力と活力を高めるのが狙い。
県教委が当初、平成二十五年度からの再編を想定していた県立高校再編計画の原案(昨年七月発表)によると、同校普通科に福祉健康コース(定員四十人)を設置し、福祉を中心に健康について広く学ぶ内容を盛り込んでいる。
県教委の検討に並行して湖南市も昨年三月、石部高校の生徒数減少を食い止めようと、同校改革への提言を行った。県内初の障害者福祉に特化したコースを設置し、障害者福祉を支える人材を育成しようとするものだ。
福祉コース設置については、この五月に谷畑英吾市長と河原恵県教育長が協議し、前向きな姿勢を確認。本紙インタビューでも谷畑市長は「市内には先進的な取り組みを進める福祉団体が多数あるので講師にお願いできれば」と期待した。
市の協力姿勢を受けた県教委は「カリキュラム編成に向けて、地域の福祉関係者の意見を収集したい」としている。
再編計画そのものは再検討中で、最終決定の時期を明らかにしていないが、いずれにせよ湖南市が福祉教育のメッカになるのは間違いない。
糸賀一雄氏 戦後の混乱期、池田太郎氏と田村一二氏の要請を受けて知的障害児の入所・教育・医療を行う「近江学園」や、西日本初の重症心身障害者施設「びわこ学園」を創設するなど施設整備のほか、国の制度整備、指導者の養成などに力を尽くした。
重度の障害児であっても、人間として生命の展開を支えることが重要であるという理念のもとに「この子らに世の光を」ではなく、「この子らを世の光に」と唱えた。







