類例ない大規模埋め立て造成
◇長浜
滋賀県文化財保護協会はこのほど、国道8号線塩津バイパス建設工事に伴う発掘調査で、長浜市西浅井町塩津浜地先の塩津港遺跡から平安時代後期の護岸施設を発見したと発表した。
琵琶湖最北端にある同港は古代以来、北陸から都への重要な輸送ルートを担ってきたが、明確な位置は把握できていなかった。今回の調査では、中世以前の港では類例のない大規模な埋め立て造成の工法が出土し、当時の土木技術の水準の一端が明らかになった。
同協会によると、見つかったのは、湖岸を最大一・五メートル埋め立てた平安時代後期(十二世紀中頃)の護岸施設を伴う遺構。琵琶湖に接する護岸工事では、杭で固定した横木と人頭大の石材を用いた礫敷きによって整備されていた。
造成土の底からは、十二世紀中頃の土器、木製品が出土した。造成区画内からは、何らかの建物に関連すると考えられる一辺一メートルの井戸と甕(かめ)二基が検出された。
発掘成果の速報展は二十一日から九月二日まで、県埋蔵文化財センター(大津市)で行う。
なお、源平盛衰記では、平家軍が寿永二年(一一八三年)、木曽義仲追討軍が塩津宿を通るなど、塩津港について歴史的な記録が多く残されている。






