国の保存技術保持者に認定
◇大津
石垣の野面(のづら)積みである「穴太(あのう)積み」をはじめ、全ての文化財石垣の保存技術を体得している粟田純司氏(71)=大津市=が、国の文化審議会で選定保存技術の保持者に認定された。
文化財石垣保存技術は、史跡などに指定された城跡などの石垣や石積遺構の解体、修理を行う技術である。正確な修理などを実施するためには、石垣の状態を正確に把握するとともに、解体の範囲を的確に特定し、解体から積み直しに至る過程を周到に組み立てることが必要である。さらに、取り換えを要する石材の調達、切り出し、仕上げなどの各工程に、極めて細かい神経を要するのみならず、高度な技術及び豊富な経験が求められる。
このように、文化財石垣保存技術は史跡などに指定された城跡などの石垣、石積遺構の修理に欠くことのできない技術であるため、保持者認定を通じて保存の措置を行うもの。
粟田氏は大学卒業後、父・万喜三氏の指導を受け、安土城跡、篠山城跡の石垣修理に従事。五十歳を過ぎてからは、父の跡を継いで穴太積みの石積みの棟梁として石垣積みに従事している。現在、株式会社粟田建設会長、文化財石垣保存技術協議会会長。
なお、文科省によると、選定保存技術の選定件数はこれまで六十八件で、保持者は五十三人、保存団体は三十一となっている。






