東近江市 「経営検討委員会」が初会合
◇東近江
地域医療を絶やさないために―。東近江市は、市立能登川病院の機能の安定的継続と経営体制について話し合う「東近江市立能登川病院経営検討委員会」を設置し、初会合を六日に東近江市役所で開いた。
昨年十一月策定の“東近江市立病院体制整備実施計画”で、能登川病院は(仮称)東近江総合医療センターをはじめ急性期医療機関の後方支援施設として、亜急性期から回復期患者の積極的な受け入れ方針が示された。一方で、第三病棟(六十床)は「関係機関とも協議を行いながら、転換可能な施設について引き続き検討する」と結論を先送り。
平成二十五年三月に市立病院の許可病床数の変更を届け出て、同四月から新体制での診療を開始する実施計画に沿うならば、残された時間はあとわずか。会合冒頭、西澤久夫市長は、許可病床数百二十床のうち第二病棟(六十床)のみが稼働している現況を踏まえ「経営面から考えても先送りしていくには問題がありすぎる。能登川病院をどのように位置付け、百二十床全体をどのように活用・運営し、経営していくべきか、提言をいただきたい」と求めた。
能登川病院経営検討委員会は、東近江医師会会長・副会長と滋賀病院院長、医療経営コンサルタント、県健康福祉部次長、東近江保健所所長、市議会地域医療問題特別委員会委員長、能登川地区自治会連合会会長、能登川地区まちづくり協議会会長、能登川地区健康推進協議会代表、病院事業管理者、能登川病院院長、副市長の計十三人で構成し、市議会議員と市幹部職員がオブザーバーを務める。
初会合で市側は、議論のたたき台に、一般病棟として運営する第二病棟六十床(もしくは五十一床)に加え、第三病棟に関して(1)一般病棟五十一床(在宅支援医療機関へ)(2)医療療養病棟四十四床(看取り患者中心の入院とし急性期と在宅医療を結ぶ)(3)障害者入院基本料算定病棟五十一床(障害者医療充実を目指して難病患者受け入れ)(4)認知症患者対応病棟五十一床(認知症患者への専門治療と症状緩和)―の四案を提示した。
どの案でも医療スタッフ拡充が欠かせず、赤字経営打開も大きな課題。委員からは「十年先を見据えての計画性があるかどうかが重要。実行・継続性ある経営のスペシャリストが必要ではないか」や「在宅医療の後方支援機能または救急のトリアージ機能を持ってはどうか」との意見が出た。
住民代表らは「市民の一番の不安は、このまま病院が立ち行かなくなること。それは絶対必要だと考えているから」や「地域住民は『病院がなくなるのでは』と不安な思いを抱いている」、開業医も「能登川病院は開業医にとっても頼りであり、何とかいい状態で残ってほしいというのが切なる希望」と、昼夜診療と入院機能保持を求める声が相次いだ。
常勤医師の確保が難しい中、病院関係者は「病院の突然死が起こりかねない状況であることを理解してほしい」と訴え、すべての願いをかなえられない状況だからこそ「能登川病院に求める今後の役割について市民の意見を聞かせてほしい」とも。
また、委員から「能登川地区住民が、どのように病院や医療者を守っていくか。今、考えなければならないと思う」と、地域医療の受け手で担い手でもあるという当事者意識を持ち、市民が努力する必要性を指摘する声もあがった。
次回の会合は、九月二十一日午後五時から能登川福祉センターなごみで行われる予定。






