「栗東市の回答は県に追随」住民団体が激しく批判
◇栗東
有害物による地下水汚染拡散が懸念されるRD産業廃棄物最終処分場(栗東市小野)の問題で、栗東市はこのほど、住民団体「RD処分場の有害物から飲み水を守る会(飲み水を守る会)」(高谷順子代表)の要望書に対する回答書を出した。同会は要望書で、「県の対策工案は不十分」とし、地元自治体である市が県に対して発がん性の揮発性有害物(VOC類)を掘削・除去するよう要請するほか、市主催の市民説明会を求めていた。
RD産廃最終処分場(約七十一万立方メートル)には、安定型処分場では認められない大量の廃油(VOC類を含む)や医療廃棄物などが不法投棄され、土壌や地下水の汚染を引きおこした。
県の二次対策工案は、有害物の流出防止を目的に、国の財政支援を受けて四十億円~七十億円を投じ、一部有害物と汚染土壌を除去するほか、法面周囲の地下粘土層の修復、北尾団地側の遮水壁の構築を盛り込む。
この中で、ドラム缶に詰めて木くず焼却炉跡付近に埋められたVOC類については、深さ三~五メートル掘削し、除去するとしている。
しかし、飲み水を守る会は従来から「VOC類は比重が重く地中深く浸透しているため、三~五メートルの深さでは除去できない。さらに深く掘削する必要がある」と訴えてきた。
このため市へ提出した要望書では、市民へ飲み水を供給する責任者として、「VOC類を速やかに県に対して掘削除去するよう要望されたい」と求めた。
これに対して市は「深部については、一次対策工での掘削状況や電磁探索結果を確認しながら県に要請する」と回答した。
この回答に、飲み水を守る会の高谷代表は「県がこれまで『五メートル掘ったときにドラム缶が見えればそれ以上掘る。電磁探査で、ドラム缶らしきものがあれば掘る』と同じことを言っており、除去対象をドラム缶にすりかえている。原因物はドラム缶につめて埋められたVOC類であり、今となっては、ドラム缶は全て朽ちてしまって中身は流出している」とし、「市は県のごまかしを追認している」と批判している。
市主催の説明会の要望については、市は「県において説明会を開催していただけるよう要請している」と回答した。
これに対して飲み水を守る会の高谷代表は「市は主体的に市民説明会を開く意思がない。県の方針は、地下深くにある原因物を放置して終えるとしか思えない。このままでは市民が利用している飲み水が汚染される危険性がある。被害者となる可能性があるのは、周辺七自治会だけではない。飲み水を安全に保障する責任をになった市が、市民への周知徹底と意見聴取の義務をまずは果たすべきだ。市は被害者である立場を認識せず、加害者である県に追随していることが問題解決を遅らせてきた最大の原因だ」と憤っている。






